一日、大風が吹きつけた。
今日は午前、午後、市内まで外出したのだが、どちらもちょうど満ち潮の時間で,北条海岸は埠頭や護岸まで強風とともに、大きな潮が圧していた。そのゆたかな波と風の姿はは、内陸育ちの私には、畏怖を感じるほどの勢いだ。
生まれ故郷の山梨にも八ヶ岳颪が吹き荒ぶ。けれども海岸沿いを走る車が、横殴りの風に揺さぶられるほどの力はない。
また、長年人生を過ごした鎌倉、由比ヶ浜の入江にも、日常で、このような荒々しくも美しい満ち潮の景色はなかった。
押し寄せよせる果てしない海水。
せめぎ合う風と波と砂。
この力の巨大さは、私たち人間の矮小を思い知らせる。やがて誰もが、この波に、水に
砂に、風に、還ってゆく。遠からず。
天から与えられた有限の時の流れを旅してゆく私たち。
風は強かったけれど、穏やかな良い日だった。夕方、日没が赤く、美しかった。
愛と感謝。