ベートーベンの「月光」に寄せて。
積雪のあった地域には失礼なのだけれど。
こちらは朝から快晴。吹く風もわりあいおだやかな感じ。
しつこい私の風邪もだいぶらくになり、呼吸のたびごとの苦しさも消えました。
インフルエンザはかなり流行しているとか。
みなさん、お大事になさって。
すこし早いけれど、飾らずに。春の夢。
寒さはまだきびしい、それだけに、この季節やはり春が待ち遠しく。
風邪でお休み中、気分のひまひまに、伝藤原行成の「和漢朗詠集」のお習字などしていた。
これはもう、おそれおおいばかりに流麗な古筆なので、ただ無心に筆線をなぞる。
写して、お手本と自分の書いたものを眺めくらべて、さまざまに心をめぐらせる。
写しているものはたぶん古今集などの和歌や、短い単語なのだけれど、お手本の線は、ほんとに雄弁に、豊かな〈無言〉でうたっている、と感心する。
そんなことで気持ちを遊ばせていると、咳の苦しさもだいぶ楽。
すこし体調が回復したので。
早朝はずいぶん冷えていたけれど、いま窓から浴びる日差しはぽかぽかしてあたたかい。
気温はまだ冬だけれど、陽のかげんは、すこしずつ春に向かっているという実感。