市の星月夜日記

織江市の短歌、エッセイ

夏苺呑みのこす膜は食卓に白く灯りし性愛に似て

2008-05-06 19:34:04 | Weblog


 STRAWBERRY FIELDS FOREVER











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夕陽そらに吐息泳がす両腕のたたかひ今日も静かに降りぬ

2008-05-06 17:07:34 | Weblog


 かはたれ。



 ちからを抜いて……昼のおわりに。






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うなじ攫(さら)ふ海のかぜみちみどり長(た)けて今抱く詩は匂ひたつらむ

2008-05-06 14:11:06 | Weblog

 海風がふきぬける。かすかに、潮のかおり。


 それとも青葉の匂いだろうか。


 午後、風がつよまる。たばねた髪は刹那ふきあげられ、帽子が飛んだ。


 頂点に太陽。周囲の桜並木、緑蔭さやぐ。



 藤井常世さんの銘歌が脳裏をかすめる。


    身を刺すは若葉のしずく木莵(ずく)のこゑいま抱かれなば匂ひたつべし


 格調のある歌風の方と思う。さわやかな……女歌。


 五月の熱情。





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五月野に朱(あけ)映ゆる夏よなつかしき風はいずこもうつくしく吹く

2008-05-06 08:20:59 | Weblog


 さつき晴れ。


 雨も曇りも、きらいなおてんきはないのだけれど、この五月の爽やかさ。



 学生時代、民俗学を少し学んだ。この時期、田植にはうらわかい少女たちが豊作を祈って、最初の苗……早苗……を植えた、と。

 それを早乙女。きれいな澄んだ響き。


 彼女たちは「赤いおべべ」の盛装をまとうて、水田に降り立った。


 訪れる穀霊を向かえる神の嫁として、ハレ姿。


 そんなことを思い出す。


 朱色。かげりのないあかるさ。


 躑躅、さつき、まばゆい初夏に。






 


 


 


 
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アルファポリス