プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

★世論をミスリードするのは?

2007-03-10 10:20:02 | 日記・エッセイ・コラム

 今年の暖冬は、桜の開花期にも影響を与えるようで、気象庁の予想では例年より早まる地域が多い。逆に鹿児島県のような温暖地で遅れる所もあるそうで、自然の営みの神秘さに驚かされる。

 日本の花といえば真っ先に桜を思い浮かべるが、梅や菊も代表格だ。他にも、椿、水仙、あやめ、ふじ等々、四季の変化が顕著な日本ならではの草花の種類の多さが、日本人の美意識の底流に息づいている。山野草や高山植物まで含め、日頃、何気なく見過ごしているが、森林面積が国土の3分の2を占め温帯性気候がこの国の最大の豊かさのベースにある。

 安倍総理の「美しい国ニッポン」は、いささか興ざめだが、「国家の品格」や「この国のけじめ」「上品で美しい国家」等々、美意識を強調するタイトルの本が最近目に付く。それだけ、現代の日本人に欠落していることへの警鐘なのかも知れないが、大多数の人達は決して心配するほど堕落していない。誰もが自分のテリトリーで一生懸命汗をかいて生活し、四季それぞれの草花を愛でている。

 そんな生活とは程遠いところで為政者や西欧かぶれの学者・評論家がグローバル社会における日本のあり方論を唱え、マスコミが盲従する愚かさが国民をミスリードするのだ。ものの道理さえ分からないタレントが登場し、嬌声をあげるグルメ・旅行番組。芸能人のスキャンダルや東国原知事を追い掛け回すレポーターの軽薄なコメント。 視覚に訴えるメディアの影響度を考えると、マスコミ従事者の責任は極めて重いことを真摯に問い直して貰いたい。