わが老体にも暖かさが伝わったようで、昨日より30分早い午前5時に目がさめた。完全に冬眠状態を脱した。ここ1ヶ月間、週3回ペースが定着してきたが、まだ二日連続走る気力はない。
それでも、せっかく早起きしたのでカメラを持って散歩に出た。我が家から数分の所にある給油所は、午前6時営業開始。ところが、今朝は10台近くの車が開門を待っており、店員が午前5時半にはゲートを開け始めた。
「無念さを にじませ立てる 比較板」。早朝から、ささやかな抵抗を試みる心根が気の毒で、こんな句ができた。今日中にもガソリンの暫定税率が再議決され、明日から30円前後値上がりすると観念したドライバーの知恵であり、スタンド経営者の抗議行動でもあろう。束の間の1か月間は、まさに”暫定値下げ期間”だった。
高みの見物をするのが憚られたので、看板の写真を撮り早々にスタンドをあとにした。わがジョギングコースは、八重桜が新緑に映えてすがすがしい情景を創出していた。
両岸の桜と川面のカモを見ながら下流へと歩を進めると、鯉のぼりの川渡しが目に入った。 風がなく垂れ下がっているさまが、ガソリンエネルギーの枯渇と重なってしまい、また憂鬱な気持ちになってしまった。政治のつけは、いつも大衆に押し付けられる。「おもしろき こともない世を それなりに」か。