プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

●反省ブログ

2005-10-31 14:42:54 | 日記・エッセイ・コラム
 9月11日の選挙以降、政治に関する批判ばかりブログに書き続けましたが、反省の時間を持つことにしました。というのも、小ブログをお読みになる方々は、当然のことながら、政治に関心がある人に限られ共感が得られやすい。そうではない「政治無関心層」(≠新自由主義者)にアピールする方策を考えたいと思っています。

 バブル崩壊後も続く豊かさ幻想生活に酔い、公共の秩序も個人優先を主張する風潮。国民自身の価値観におけるパラダイムシフトをどうやって起こすかが、問われていると感じます。そんな大それたことを考えているわけではなく、憲法25条の健康で平和な生活を送るための自意識の持ち方・価値観を問いたいとの思いです。

 明日からクライストチャーチに住む娘の所へ出掛けます。娘とは1年ぶりの再会。南半球は、これから夏に向かう時季で、ガーデンシティの名の通り、たくさんの花が咲き誇る絶好のシーズンです。ニュージーランドでも日本の食材は、簡単に入手出来るのに、妻はせっせと買い込んでいます。どうせ、運ぶのは私の仕事。娘を思う心は、男親と女親では随分違うのだなと感心しています。

 帰国後は、本来の”長さん流時悠人”に戻り、10日以降、本ページで旅の香りをお届けします。


●高齢者医療費問題

2005-10-23 09:48:52 | 日記・エッセイ・コラム
 10月19日、厚生労働省が発表した医療制度改革の試案は、単なる数字合わせの印象を受ける。

 現在の見通しでは、医療費が2006年度28兆円が2025年度には56兆円になるので、それを49兆円に圧縮する案。患者の窓口負担引き上げや、75歳以上の人だけが入る保険制度の新設等、高齢者の負担を増やすのが柱。政府は、来年の通常国会に関連法案を提出し、2006年度から段階実施をめざすという。

 「高齢者医療費の膨張で国家財政が逼迫する」というと、誰もが「少子高齢化だからやむを得ない」と、あきらめ顔だ。果たしてそうなのか。確かに、患者の負担増で保険から医療機関への支払いが減るほか、必要以上の受診を控える効果もあるかも知れない。病院が老人サロン化しているとの風評もある。

 だが、医者要らずの元気老人だって大勢いる。その人達とのバランス論が出てもおかしくない。受診者抑制効果を望むなら、民間生保のように、保険を使わない人に対して、10年・20年といった節目に「お祝い金」として返還した方が前向きで有効な策かもしれない。
 
 いずれにせよ、医療費全体の構成要素を分析し、何が高騰の主因なのか、医療体系トータルとしてメスを入れる必要があるはず。病院側の過剰サービスと患者側の甘えが、医療費全体を押し上げている気がしてならない。受益者負担だとか支払能力があるとかで、安易に負担増を打ち出すのは改革の名に値しないと思うのだが。


●時代錯誤の教員給与

2005-10-22 09:04:49 | 日記・エッセイ・コラム
 公立小中学校の教員の平均給与が、一般の都道府県職員より月額で約4万円高いという。「人材確保法」という法律がその根拠だというので、調べてみた。

 驚いたことに、1974年に成立した特別措置法が30年以上も続いているのだ。確かに、この法律の第一条には、「義務教育諸学校の教育職員の給与について特別の措置を定めることにより、優れた人材を確保し、もつて学校教育の水準の維持向上に資することを目的とする。」とある。

 この法律に基づき、教職員の給与は高水準となり、2004年度の義務教育費国庫負担金は2兆円を超えた。一般会計予算82兆円に占めるウエイトとしてはいかにも多い。給与は、当然、退職金や年金額にも反映される。校長OBで、官僚のトップ事務次官以上の高額。民間給与との格差でみれば、更に大きく乖離している。財政審は、歳出抑制のために人材確保法の廃止を求める方針というが、30年以上放置していた責任はどこに?

 致命的な誤りは、教員の人材難の時代と、少子化が進展している現代との社会環境・背景の違いを看過し、放置してきた点にある。 文部科学省は、義務教育費の負担を国か地方かを議論する前に、抜本的な教育体系を含めた見直しをすべきではないのだろうか。



●楽天対TBS⇒通信と放送の融合

2005-10-18 08:54:19 | 日記・エッセイ・コラム
 楽天のTBSとの経営統合問題は、M&A問題としてよりも、「通信と放送の融合」の視点から観た方が興味深い。

 昭和60年、電電公社が民営化して以来、「通信と放送の融合」は必然的に発生した。長く続いた一社独占の通信事業が民間に開放され、新規参入事業者が誕生。熾烈な料金値下げ競争を展開し、一段落。固定電話から移動体(携帯電話等)主流となり、インターネットの普及とともに、映像の配信も可能になってきた。この12月5日からは、ソフトバンク・グループの会社が、yahoo!BBのADSL回線を使って有線テレビの試験サービスを行うところまできた。

 この目覚しい通信業界の発展にくらべ、放送業界の方は、アナログからデジタルへと切り替わりつつある段階。デジタル放送になれば、インターネットとの親和性がより強い。放送事業者が視聴率稼ぎのコンテンツ作りに熱心で、既得権益にあぐらをかいていたところを、通信事業者の急先鋒であるIT企業に足元をすくわれたともいえる。

 しかし、エンドユーザーにしてみれば、融合問題はそれ程大きな問題ではない。使い勝手が良ければよいのである。電話とパソコン・テレビが一体となった端末1台であらゆるサービスを享受出来る時代。監督行政機関の検討遅れが気掛かりだが、楽天の攻勢で「通信と放送の融合」時代が間近いと予感させる。


●首相靖国参拝の真意は?

2005-10-17 09:01:53 | 日記・エッセイ・コラム
 小泉首相の靖国参拝問題は、常に賛否両論が渦巻くが、今年は本日10月17日。これで首相就任以来、連続5回目。参拝日は異にしても、周囲の騒音に耳を貸さず、公約通り参拝を継続するあたりは大したものだ。

 公式参拝か否かとか、公人か私人としてか等々の質問が毎回飛び交うが、実に低次元でしかない。公人で公式なのは明白だからだ。私は、靖国を巡る歴史的な経緯が複雑で、かつ、見解が分かれるだけに、ここで参拝の是非論を論じるつもりは無い。

 しかし、何故、今日のタイミングで参拝するのかに関心がある。くしくも、靖国例大祭の初日にあたるからだ。しかも、首相の靖国参拝は違憲との判決が、一部裁判所で出ている状況下においてである。
一部報道では、佐々江アジア大洋州局長が中国に事前根回し済みとの憶測もあるが、問題の本質とは別だ。終戦60年の今年は、中国、韓国両首脳が強い懸念を繰り返し表明している以上、批判の声があがるのは必至だ。

 それも見越しての参拝だから、余計、真意を知りたく思うしだいだ。どうせ、ご本人は、「犠牲者の霊に不戦の誓い」と繰り返すだけのことだろうが、問題の解決には無力だとだけ言っておきたい。