プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

★2021年に向けて

2020-12-31 08:51:14 | 日記・エッセイ・コラム
 古来、年神様をお迎えするための目印として飾られた門松だが、近年、街中で見かけることがめっきり少なくなった。

 「門松は冥土の旅の一里塚」と詠み、「めでたくもあり、めでたくもなし」で結ぶと、戯れ歌のようだが、言い得て妙な真理だと思う。

 一里塚の起源は、平安時代に遡るようだが、全国的に整備されたのは、江戸時代で、日本橋を起点として、主要な街道に一里毎に塚をつくり、旅人の目印にしたのだとか。

 さて、人生は冥途への旅に違いないが、その道中で、いろんな出会いや経験をすれば、行き着く先が何処であろうと良いではないかと、思う年齢になった。

 冥途の旅の終わりは、ひとりで渡るしかない道であれば、道中は道ずれがいる方が良いが、忌まわしいコロナと決別して、新たな思いで2021年を迎えたい。

 次回更新は、1月4日の予定。

 

★年の瀬の感慨(後編)

2020-12-30 08:51:23 | 日記・エッセイ・コラム
 政府が、GoToトラベルを中断したために、年末始に賑わう温泉や観光地の当てが外れ、キャンセルが相次ぎ、悲鳴を上げ始めた。

 宿泊施設は、キャンセル料金を補償されても、周辺の土産店や飲食店などは対象外。繁忙期に備えて、事前に仕入れた物品の処分をどうするかで、頭が痛いところだ。

 政府の施策が、後手後手に回ったツケがここまで波及したもので、関係者にとっては、怒りのやり場がないだろう。

 日頃、政治に無関心でいられるのは、非常時に、リーダーシップを発揮出来る政治家の存在が前提になっている。日本の現実がどうかを見つめ直す好機としたいものだ。

★年の瀬の感慨(前編)

2020-12-29 07:34:54 | 日記・エッセイ・コラム
 今年ほど、健康と安全について、真剣に向き合ったことは無かったが、年の瀬が近づき、自分なりの覚悟が整った。

 政府が勧める年末始の過ごし方は、今の生活パターンそのものなので、何の抵抗もない。

 「手指消毒・検温・マスク着用」は、半年以上前から、フィットネス・クラブ入館時のルールなので、習慣化した。「密」は嫌いな性分だし、交友範囲も少ないので、5人以上で飲む機会もない。

 また、夫婦間の会話さえ、単語だけの日も珍しくなく、政府が、「勝負の3週間」から「真剣勝負の3週間」と語勢を強め、「慣れと気のゆるみ」を警告しても、これ以上、自己防衛する術が見つからない。

 唯一、私に慣れが生じているとしたら、東京の1日の新規感染者数が600人であろうと、700人であろうと驚かなくなったことだと思う。

★日豪コロナ対策の違い(番外編)

2020-12-28 09:43:17 | 日記・エッセイ・コラム
 ausでは、州政府が、連邦政府のコロナ対策の方針に従わない問題も出たが、結果として、パースでは、一足早く、普通の生活に戻り、マスク姿は消えた。

 娘家族は、長期クリスマス・ホリデイでも、夫君の実家(NZLのダニーデン)へ行けないが、対中関係の悪化で輸出が滞り、高いロブスターが安く出回るので、毎日、BBQを楽しんでいる。

 一方、日本政府のコロナ対策のじれったさは、自治体に大きな権限を与えて、責任を持たせるという、実に簡単なことをやろうとしないことだ。

 また、政府並みの権限を持つ東京都知事ですら、都庁舎やレインボーブリッジ等のライトアップを中止せず、消灯時間の繰り上げで逃げている。

 若者が、ライトアップやイルミネーションを見に行けば、飲みに行くのが自然の流れだ。中途半端な呼びかけで、従う人たちが減っても、不思議ではない。

★日豪コロナ対策の違い(完)政治体制

2020-12-27 08:07:36 | 日記・エッセイ・コラム
 両国政府の致命的な違いは、政策決定プロセスにおける透明性と論理性だと思う。

 日本の場合、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議やアドバイザリーボード等の組織を設置し、体裁が整っている。しかし、政府に不都合な意見や提言の採用には、極めて消極的で、議事録を作成しない。

 一方、オーストラリアの場合、専門家の意見を傾聴し、対策を政府が判断し、国民に対して、具体的・論理的に説明責任を果たす。そして、実行の局面では、少々の反対で妥協しない気概を併せ持っている。

 政治体制の違い(ausは連邦制)が最も大きいが、政治に対する国民の関心度や、政権交代可能な政党の存在と政治家の年齢の違いも大きい。

 オーストラリアでは、30~40歳代の議員が圧倒的に多く、日本のように70歳代の国会議員はいない。また、選挙権の行使が義務で、棄権すると罰金を科せられるので、国民が絶えず政策をチェックする。

 いずれにせよ、日本国民が、政治への関心度を高めないと、政治家の「慣れと気のゆるみ」を招き、有り難くないツケが回ってくることになる。"(-""-)"