電脳筆写『 心超臨界 』

歴史とは過去の出来事に対して
人々が合意して決めた解釈のことである
( ナポレオン・ボナパルト )

歴史を裁く愚かさ 《 文部省検定官は正気か――西尾幹二 》

2024-05-23 | 04-歴史・文化・社会
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そもそも他国民が自国民に銃を向けている写真を、他国の教科書の一部から引っぱってきて、自国の輝かしくあってしかるべき近代史の扉絵に格上げする。皆さん、世界にこんなことをする国があるでしょうか。文部省の検定官は何をやっているのかと言いたいですね。たんに常識はずれというのではなく、ものごとの基準が見境もなく分からなくなってしまっている証拠です。


『歴史を裁く愚かさ』
( 西尾幹二、PHP研究所 (2000/01)、p60 )
第2章 なぜ私は行動に立ち上がったか
1 新しい歴史教科書の戦い

◆文部省検定官は正気か

記者会見会場においてOHPで、教科書に掲載されたひどいイラストのなかから3枚を選んで映像投写した。

(A)は数社が採用しているマンガである。料亭の玄関が暗いといって百円札に火を付けて、女中に靴をさがさせる大正時代の横柄な成金の風刺画である。こういう資本家がいたことはいただろう。馬鹿な人間はいつの時代にもいるし、いまだっている。問題はこれが日本の資本主義を説明する代表例なのか。イラストに付けられた男女の対話をみていただきたい。いったいいつから教科書は、一時代前の共産党のパンフレットとなんら変わらないレベルに堕してしまったのか。

  (A)→http://tinyurl.com/pxlop7b

(B)は『中学生の社会科〔歴史〕』(日本文教出版)244ページに出ている、「日本軍の残虐行為を伝える中国の壁画」だそうである。若い中国人女性を後ろ手に縛りつけ、動けない彼女の乳房を折しも日本兵が短刀で刺した直後の絵である。いうまでもなく中国側の抗日宣伝画で、こういうことがあったかどうかは誰にも分からない。かりにあったとしても、ここにあるのはどこまでも1枚の絵にすぎない。しかも相手は子供の教科書である。12~15歳の感じやすい子供たちに見せてよい絵だと、会場の皆さんのなかでお考えになる方はいるだろうか。文部省検定官はいったい正気でこの絵の掲載を許可したのだろうか。

  (B)→http://tinyurl.com/ncofna6

(C)はこのところかなりあちこちで紹介されて有名になった『中学社会〈歴史的分野〉』(大阪書籍)の近代史の扉絵である。日本に銃口を向けた朝鮮人の一群の写真が上段にある。写真の出典は韓国教科書『高等学校 国史』のなかの「抗日義兵戦争の展開」と題した一節の下段に置かれた小さな扱いである(そのさらなる先の出典はアメリカ人カメラマンの写真という説もあるが、詳細不明)。日本ではこれを自国の教科書の近代史の扉絵にわざわざ格上げした。

  (C)抗日義兵戦争の展開→http://tinyurl.com/pontrg9

「この人たちの銃口はだれに向けられているのでしょう」と書かれていて、フランス人風刺画家ビゴーの「アジア支配を夢見る日本」という題の、日本軍人が地球上に立つ絵がそえられている。言わんとするところはたしかに一目瞭然である。

私は発言の最後をこうしめくくった。

「そもそも他国民が自国民に銃を向けている写真を、他国の教科書の一部から引っぱってきて、自国の輝かしくあってしかるべき近代史の扉絵に格上げする。皆さん、世界にこんなことをする国があるでしょうか。文部省の検定官は何をやっているのかと言いたいですね。たんに常識はずれというのではなく、ものごとの基準が見境もなく分からなくなってしまっている証拠です」
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