電脳筆写『 心超臨界 』

真の発見の旅は新しい景色を求めることではなく
新しい視野を持つことにある
( マルセル・プルースト )

人間通 《 購書——谷沢永一 》

2024-10-15 | 05-真相・背景・経緯
電脳筆写『心超臨界』へようこそ!
日本の歴史、伝統、文化を正しく学び次世代へつなぎたいと願っています。
20年間で約9千の記事を収めたブログは私の「人生ノート」になりました。
そのノートから少しずつ反芻学習することを日課にしています。
生涯学習にお付き合いいただき、ありがとうございます。

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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する
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■緊急拡散宜しく『日本を崩壊へ導く「選択制夫婦別姓」問題』
■『小樽龍宮神社「土方歳三慰霊祭祭文」全文
◆村上春樹著『騎士団長殺し』の〈南京城内民間人の死者数40万人は間違いで「34人」だった〉
■超拡散『移民受入れを推進した安倍晋三総理の妄言』
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店頭でいくら心眼を凝らして睨(にら)んでも本の値打ちは判(わか)らない。或(あ)る人が友としてふさわしいかどうか、まずは一杯やって語りあってみるのと同じ呼吸である。まず、買え。これが入門に不可欠の手続きである。


◆購書

『人間通』
( 谷沢永一、新潮社 (2002/05)、p107 )

現代はあまりにも書物が多すぎる。何を読んだらよいか迷いに迷う。大型書店では老若男女(ろうにゃくなんにょ)が右往左往して困惑の表情である。適当な手引書も見当らない。嘗(かつ)て田中菊雄は半生の体験を傾け熱誠をこめて『現代読書法』(昭和16年)を著したが、今はこれほど訴求効果のある案内書を書き得る人がいないようである。それにまた当今の日本人は史上空前に自尊心が強くなっているから、誰かの指導に俟(ま)つという姿勢に乏しい。自分で探して自分で選(よ)るしかないであろう。現代人は体当たりを好むのかもしれない。それなら話は簡単である。思いきって身銭をきることだ。日本経済の現状を知るためにはどの一冊を読んだらよいか。そんな吝嗇(けち)くさい厳選趣味を捨てて、その主題に関係があるらしい本を一冊のこらず全部買ってタクシーで帰ったらよい。恐らく十万円もあれば大丈夫だろう。それを高価(たか)いと思う根性が間違っている。

自動車が運転できるようになりたいと願う人は数限りない。独習は不可能だから必ず自動車教習所へ行く。その授業料として払う二十万円を誰が惜しいと思うか。それなら読書という明らかに一生を左右する重大な技術の獲得に、同じく二十万円払っても不服はない筈(はず)だ。経済の本十万円。歴史の本十万円。それで道筋がつけば実に安価(やす)いものではないか。店頭でいくら心眼を凝らして睨(にら)んでも本の値打ちは判(わか)らない。或(あ)る人が友としてふさわしいかどうか、まずは一杯やって語りあってみるのと同じ呼吸である。まず、買え。これが入門に不可欠の手続きである。
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