人の魂の中にある仏性を拝む――森信三

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■『小樽龍宮神社「土方歳三慰霊祭祭文」全文
◆村上春樹著『騎士団長殺し』の〈南京城内民間人の死者数40万人は間違いで「34人」だった〉
■超拡散『移民受入れを推進した安倍晋三総理の妄言』
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事が思うようにいかない場合でも、人のせいにして、相手をなじってはいけない。それよりも自分自身の姿勢を検討することが大切なのだ。自分の魂が充実すれば、人の魂の中にある仏性を拝むことができるようになる。その人の仏性はまだ顕現していないのかもしれない。本人自身も自分は御仏（みほとけ）の生まれ変わりだと気付いていないのかもしれない。でもそういう相手側の事情に左右されることなく、その人を拝めるようになろう。


◆自分の魂が充実すれば、人の魂の中にある仏性を拝むことができる

『「人生二度なし」森信三の世界』
（ 神渡良平、佼成出版社 (2001/5/1)、p56 ）

道元は仕事が雑務と見えるのは、自分の心の姿勢が粗雑だからだと言う。下座に下りての仕事は、実は自分の魂磨きの格好な方法なのだと知ったとき、捨て鉢な気持ちは消え、真摯に取り組んでいける。その姿勢で取り組むと、その仕事がさまざまなことを教えてくれ、目から鱗（うろこ）が落ちるような覚醒に繋がっていくのだ。

森は大きくうなずいた。

（どのような立場に立たされようとも、嬉々（きき）として仕事をし、活路を切り拓いていく人は捨て置かれることはない。再び用いられ、いっそう偉大な仕事ができるようになっていく。
　仕事を雑務と捉えてしまう見方自体が、自分の精神がどのあたりにあるのかを示しているバロメーターだといえる。仕事に本来雑務はないのだ。上司が自分を卑屈にしてしまっているのではなく、じぶんが斜交（はすか）いにしかものを見ることができないから、おざなりな仕事をしているのだ――）

このことに思い至ったとき、森は自分の気持ちが晴れ渡っていくのを覚えた。

（事が思うようにいかない場合でも、人のせいにして、相手をなじってはいけない。それよりも自分自身の姿勢を検討することが大切なのだ。自分の魂が充実すれば、人の魂の中にある仏性を拝むことができるようになる。その人の仏性はまだ顕現していないのかもしれない。本人自身も自分は御仏（みほとけ）の生まれ変わりだと気付いていないのかもしれない。でもそういう相手側の事情に左右されることなく、その人を拝めるようになろう）

道元はこうも謳っていた。

峰の色渓（たに）のひびきも皆ながらわが釈迦牟尼の声とすがたと

森は二宮尊徳や道元によって、自分がたどりつつある道が間違っていないことを確信した。学問が知識の増量におわることなく。即刻自分の求道に結びついていくのだ。