植民地戦争+α

歴史テーマの中量級のボードゲームを制作し、ゲームマーケットに出展しています。
なので歴史とボドゲの話が多いです。

継承戦争1740 《前編》

2007年05月12日 12時26分34秒 | 雑談
 遂に継承戦争のラストのお話です。
 今回の参加メンバーは、増えて以下のとおりでした。

 アルバート・サマルトリア・ロートリンゲン・・・主人公。マリア・テレジアの夫。神聖ローマ帝国皇帝を目指す。
 リヒャルト・D・シュタレムベルク・・・オーストリア蔵相の甥。アルバートとの縁から、トスカーナの財政官を兼務。
 スレイヤ・ドラゴニアス・・・アルバートへ忠義を尽くす老将。その性格に似合わず老獪な策謀家。
 ミヒャエル・ゲオルグ・・・ナポリ大司教であり枢機卿。次期法王候補として、アルベロニ枢機卿と対立。
 ホフマイスター・・・ハンガリー副王に仕える傭兵。
 フィーナ・アインバッハ・・・ルクセンブルク公に仕える女砲術技師。
 サルバトーレ・ルッケンス・・・アルベロニ枢機卿に仕える黒の傭兵団隊長。


 前回、スレイヤがバイエルンで啖呵を切った後始末からです。バイエルンにはフランス人がおり、バイエルンの挙兵にフランスが支援している事が見て取れました。
 このフランスの支援を受けたバイエルンと、ザクセンの要求に対して、オーストリア政府は空転をし、有効的な打開策を見出せません。その中、トスカーナで活躍したリヒャルトを見た叔父が蔵相の地位を譲ることで、アルバート公の発言力を強めこの苦難を乗り切るために協力するように要請します。
 そしてプレイヤー達が決めた作戦は以下のとおり。

 1.現存兵力を率いてアルバート公自ら対バイエルン戦を行う
 2.ウィーンの守備兵・予備兵力を動員し、対ザクセン戦を行う
 3.マリア・テレジアにハンガリーで戴冠式※1を行い、ハンガリーに協力要請
 4.スレイヤ配下の兵をフランス国内に潜伏させ、政情不安にさせる
 5.リヒャルトに各国の動向調査を行ってもらう

 この中、フランスの侵攻の危険に晒されているルクセンブルク※2から使者として、フィーナが訪れアルバート公に会います。アルバート公達PCらは、フランスの脅威に対して共に闘うことを約束した上で、武器開発の技術者であったフィーナに対して、一撃で敵を驚かせる新兵器の開発を依頼します。かなり無茶な要件だったのですが、結局大型のロケット花火のようなものを、馬車から敵陣に向けて発射する兵器で落ち着き、早速、フィーナにはルクセンブルクの工房に戻り開発に取り組んで貰いました。

 さらにハンガリーの副王からの使者として、ホフマイスターがウィーンを訪れます。礼儀知らずな振る舞いのホフマイスターに相手をしたオーストリアの侍従長は、手に負えず半ば嫌なことを押し付けるつもりで、アルバート公とマリア・テレジアに会わせます。
 二人はホフマンが野暮ながらも実直な性格を見て取り、彼にマリア・テレジアのハンガリーへの道案内を依頼します。これが後にアルバート公の心配の種となります。

 しかし、今はその暇も与えられずバイエルン軍の侵攻を伝え聞き、軍を率いて出陣します。バイエルン軍5000、自軍も5000ですが、バイエルンには8000のフランス軍の援軍が見込めると言う不利な状況です。

 そして、さらに大きなイベントが発生します。このカール6世が死に戦乱を迎えようとしている最中、ローマ法王が亡くなります。
 至急、ゲオルグ枢機卿を含む全枢機卿が召集され、次期法王を選出する選挙コンクラーベが開催しました。このコンクラーベに、ゲオルグ枢機卿は前回サンマリノで対立したアルベロニ枢機卿と対決すべく出馬します。
 各候補が持論を展開する中、教会の任命権の回復と、海外での布教活動を推進することを訴えゲオルグ枢機卿は見事第1回の選挙を勝ち残ります。ここに来て、静かだったアルベロニ枢機卿が、禁断のイタリアの建国を掲げます。イタリアの建国はイタリア人の悲願ですが、フランスや他の国の介入を招き、実現を目指すことはイタリアの破滅と表裏一体の方針に各枢機卿は反対を述べます。
 しかし、アルベロニ枢機卿は、前回からイタリアの最有力国家であるサルデーニャの支援を得ていることを明かします。そして今回のオーストリアの戦争で他国は介入する暇が無いはずだと。
 アルベロニ枢機卿のこの策謀にひそかにイタリアの独立を願っていたゲオルグ枢機卿は感服してしまい、ここでリタイヤ。コンクラーベはイタリア独立を願うアルベロニ枢機卿を推すイタリア派と、それに反対する他国派の枢機卿の一騎打ちになります。

 そしてアルベロニ枢機卿は最後の切り札を切ります。部下のルッケンスに兵を引きいさせ、出陣したアルバート公の元に向かわせます。そして「イタリア・ミラノをサルデーニャに与えれば協力してやる。」と・・・

 スレイヤが指揮するフランス攪乱隊はフランスで苦戦していると言う報を受け、さらにスペインの参戦の兆し。そして、プロイセン軍の南下が始まりました・・・


 窮地に立つオーストリアを救うのは誰か! という事で、長くなったので続きは次回。(^ ^)v
 

※1:ハンガリー戴冠。ハプスブルク家はオーストリアやハンガリーを所領していますが、1つの領土ではなくオーストリア大公位の他にハンガリー王位も兼ねる形の為、別にハンガリーに赴いて戴冠式を行う必要があります。

※2:神聖ローマ帝国に帰属する公国ですが、位置的にフランスに近いこともあり、フランドル(現ベルギー)と共にフランスの侵略に晒されていました。

※3:コンクラーベ。ローマ法王選出の為の選挙。全枢機卿が召集され、外部と隔離されて、数ヶ月に及ぶ選挙を行って決めます。しかし、手紙などを手引きする者もあり、法王選出には各国の影響が往々にして影響します。

※4:サルデーニャ。このシナリオの100年後にイタリア統一を果す国。現在はトリノ、ニース(現フランス領)とサルデーニャ島を所有する小王国です。アルベロニ枢機卿は、法王庁の基サルデーニャの協力を得て、このイタリア統一を100年早めると言う野望です。

オリジナルカードゲーム 植民地戦争
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 植民地建設400年 | トップ | 継承戦争1740 《後編》 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

雑談」カテゴリの最新記事