ちょいスピでセラピー的なKizukiの日々

色んな世の中の出来事、セラピーなどから気付きを得て、ありのままの自分に還ることを目指して生きてます。

エクスキューズ・トレンド

2009-10-17 07:33:00 | まち歩き

もう2週間前の話になっちゃいますが、10月の3,4日は我が岐阜の町では「信長まつり」でした。

パレードが出たり、歩行者天国があったり、メインストリートの柳が瀬でもいろんな出店があったりして、久しぶりにすごい人出でした。

そんななか、フラメンコフィットネスを習っている先生率いるフラメンコの踊り手さんたちが夜に元長崎屋のビルのなかでイベントで出演する、というので見に行きました。

フィットネスの始まる前とかに先生がCDをかけて自分の練習をされている様子をちらと見たことはありますが、正式に(?)1曲を通して踊るのを見るのは初めて。

やっぱり、先生はうまい!

ステップを踏む足取りは男性らしく迫力があるし、指先は女性も顔負けの綺麗さだし。うなりました。

しかし、正直言って、2000円というチケット代(それも一般なら2500円。先生からの知り合いと言う形にしてもらって買ったので500円割引で買えたのです。)は「高い」と思いました。

これは「柳が瀬お祭り騒ぎ」と称して、いろんな踊りの人たちがその所属する団体を飛び越えて夜の7時から明け方の5時までパフォーマンスをし、その間、出入り自由というチケットなのでそのバラエティさと時間の長さを考えると安いようなのですが、出演者はシロウトに毛が生えたような(ううん、シロウトそのものも結構あったかも・・)人たちがいるし、PM7:00~AM5:00までって言ったってぶっ通しで見る人なんていないもんね。

たいていは知り合いが出てるからそこだけ見に来た、という人が多かったみたい。


でも、発想はとても良い、と思ったんです。

場所の元長崎屋は閉店してからかれこれもう、10年以上にもなるでしょうか・・

柳が瀬のど真ん中にただの何も営業していない幽霊ビルがどんとそびえたっていること自体、柳が瀬の活性化のためにいいはずがありません。

たぶん、取り壊すにもお金がかかるからもうどうしようもなくそのままになっちゃってるんでしょうね。

そこを「ビルジャック」という形で、若者に開放し、時折イベントとして使う、というのはグッドアイデアだと思います。

「柳が瀬をなんとかしなきゃいかん!」という地元の思いと、「自分たちのパフォーマンスを発表する場がほしい。」という若者の思いがぴったりと重なってマグマの噴出のようなかたちで実現するイベント。

こういう「なんとかしなきゃ」VS「どうしてもやりたい!」という激しく熱い思いがぶつかりあうかたちでしか、こういうことの実現って無理だからです。

商業ベースで考えたら儲かるわけないし、誰も手出さないだろうし。

だから、こういった催しがこれからもどんどん行われることを期待します。

メルサも閉鎖になっちゃったから、あそこも何かの形で開放すりゃいいのに。

グルメ館のほうなんて、地下に店舗があったため、地下に降りていく階段スペースの部分がホームレスや若者のたまり場になることをおそれてか、館全体が先日トラ柵で囲われました。

これでまた見た目にも悪いったらありゃしない。

見に行って「2000円はちょっと高いかなぁ。」と思う観客も「柳が瀬のためなら」とか「知り合いが出てるなら」とか「たまには変り種につきあうのもいいんじゃないの」とか「朝までやってるのを全部見ないのは自分の勝手なんだから」とかいろんな理由をみつけては自分を納得させることができます。

つまり、逆に言えば、自分をも納得させるためには上手なエクスキューズが必要なんですね。

以前、私はこのブログでついつい朝だらだらしてしまう自分のことを称して「いろんなエクスキューズを自分に与えている」と書きましたが、いま、全国的にいろんなエクスキューズがトレンドとしてまかり通っているのではないか、と思いました。

さびれた柳が瀬にも「信長まつり」というイベントがあれば、そのときだけはすごく人が集まる。

たいした出店があるわけでないことは知っている。

めちゃめちゃ安いものに出会えるわけでもないことも知っている。

でも、「パレードもあるでしょ。」「伊藤英明がくるから」「1年に1度くらいは柳が瀬にでも行ってみるか。こういうことでもないと行かないから。」といろんな理由付けを考えて、自分を納得させてやってくるんだよね。

そして、疲れて帰ってくるだけのことであっても、

「あー、よかった、よかった。たいしたものがない、ってことも行ってみなきゃわかんないもんね。」

「いろんな出し物のパレードあったけど、ほら、あの子供たちがやったやつ、なかなかだったことない? アレ見れただけでもよしとするわよね。」

「信長はどうでもいいけれど、美殿町のキモノマーケットで、なんと3000円でキモノ買っちゃった! 掘り出し物だよね。」(そこに行くまでの交通費と現地で飲み食いした金額を考えると3000円以上使っちゃってても・・)

などといろんなエクスキューズをして、自分にとっては今日のこの過ごし方は良かったのだ、出かけてよかったのだ、と納得するんですよね。

最近、スーパーで「下取りキャンペーン」が大ヒットですが、これだって、ただ自分に必要のないものを引き取ってもらえば、そのスーパーでお金と同じ価値で使えるクーポン券と引き換えになる、という事実だけではここまでヒットしなかったように思います。

マスコミは、「こんなに各家庭はモノにあふれていたんだ! やっぱり、日本ってまだまだリッチですよね。」ってところにフォーカスしているようですが、“不況だと言われてもまだまだモノも持っている。余裕がある”という手垢のついた分析をされても、どうも私たちの心情にはピンとフィットしません。

そりゃ、世の中比較するところを変えれば上には上、下には下があるのですから、「日本はまだまだリッチだね。」と言われたらそのとおりなのかもしれませんが、ずっとぱーっとした買い物は控え、くすぶっている心情としては「そうなのかなぁ・・」と首をかしげたくもなります。

ましてや、余裕があるなんてとんでもない、って感じです。

「この自分にとっては着られなくなって必要のない洋服がアフリカのこどもたちの元へ行き、彼らがまた着てくれるのだ。そして感謝されるのだ。人の役にたった。」とか、

「リサイクルでまた別のものにカタチを変えて、この洋服はよみがえるのだ。決して無駄になったわけではないのだ。」というエクスキューズがあるから、みな、せっせ、せっせと下取りキャンペーンに出すのでしょう。

じゃなければ“もったいない”から、「今のとこ着ないけれど、いつかまた着るときがくるかもしれないから取っておこうかしら・・」と相変わらず、タンスの肥やしになっていると思います。

そして安心して、すっきりとなったタンスを眺めて「あー、また無駄遣いができるわ。」と思うのです。(笑)


これからも当分、上手にこの、人の心のエクスキューズを突いてきたものが流行るんでしょうね。




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