七夕の日の日曜日、東京六本木にある国立新美術館で「貴婦人と一角獣展」を見てまいりました。
フランスのクリュニー美術館から初めてやってきた、ほんと、どうしてこれが国外に持ち出されることがOkされたのだろう・・?といわれる、今回の機会を逃したら2度と見ることはできないだろう、というあの作品です。
この展示について、そして一番の謎とされている「我が唯一の望み」についてはこのブログでも先日記事にしたところですが、どうしても自分自身の眼で現物を見ることによってまた違う見解なり感想なりを抱くことになるであろう感覚を味わいたかったのです。
横浜の同じくオーラソーマをやってらっしゃるryokaさんがご一緒してくださいました。
彼女とは3年ほど前ラハシャのコースをとったときに知り合いになった仲。
そして私はそのラハシャのコースのときに宿泊していたホテルに今回、あのとき以来宿泊していました。
なんと奇遇な!
1人で鑑賞するよりよりシェアできて楽しいひとときを過ごすことができました。
ありがとう、ryokaさん。
6枚のタペストリーは、想像以上に大きなものでした。
風合いや色が傷まないようにでしょう、場内の照明は落とされており、それがまたじっくりと作品のなかに入り込むことができる環境をつくっていました。
その大きさと風格に圧倒されながら、まずは全体を見回し私が感じたことは、
「昔の金持ちって並みじゃないな。」ってことでした。(すいません、しょーもない感想で。)
この一連の作品はどうやらアンリ2世の依頼によるものだ、ということですが、これだけの精密なタペストリーを織り上げるのに、いったい何人(いや、何十人、何百人かな?)がどれだけの期間かかりっきりになって織り上げたものだろう、ということを考えたとき、国中のそれらの専門職人を長期にわたって拘束する財力は想像ができないな、と思ったのでした。
私はこうした織物がどれくらい気が遠くなるような細かい作業の積み重ねから出来上がっているのかはわかりませんが、出口の土産物売り場で売っていた小さなハガキ大ほどのゴブラン織りが¥26000ほどもするお値段であったことからも、そしてそこで織られていた人物が、表情もへったくれもあったものではなく、まさに「○描いて、ちょん、ちょん、ちょん。」という感じで出来上がっていたレベルであることを見ると、本物の作品がどのくらいすごいことなのか(労力的に見ても、技術的に見ても)無知な私にも多少の想像はつきました。
倫理観的にみても、では世界一の金持ちと言われるビル・ゲイツが、
「金ならいくらでも出す!」と言って、現在世界中にいる最も優秀なタペストリーの織手さんをひとりで囲い込んでしまったら、それは世間から非難ごうごうのことでしょうし、彼もそういうことはしないでしょう。
これだけを見ても、現代は“分かち合う時代”になったんだよなぁ、と感慨深く思いました。
もう1つには、作品には常に身分の高い貴婦人と侍女が配置されているのですが、侍女は常に貴婦人に比べてすごく小さな人間として描かれて・・、いや、違う、織り込まれています。(ほんと、思わず「描かれて」と勘違いしてしまうほど精密です。)
これはこの当時の画風に遠近法が用いられていなかったからだ、とかそんなことではないと思います。
画面に描かれる人物の物理的大きさが、当時は文字通り身分の高さ、低さをストレートに表すべきだ、とされていたのではないかと思えました。
やはり体ががっしりと大きければ、風格があり威風堂々と身分も高い人だ、というように見えますからね。(実際はどうであれ)
さて、それから私が次に感じたのは、
「日本の展示って親切だな~」ということです。(なかなか作品そのものの話に行かなくてすみません。)
「日本の展示って・・」とえらそうに言う権利はないんですけど・・
だって、フランスの展示を知りませんから。
けれど日本人特有の「そこ、そこ。」とかゆいところに手が届くような展示は、きっと世界中のどこに行ってもないんじゃないかな~と思えました。
というのは、私はてっきり「貴婦人と一角獣展」は、6枚のタペストリーが飾ってあるだけだと思っていました。
しかし、実際には同時代のタペストリーの大作や彫像などの展示もありました。
一角獣の像や「一角獣とは?」というパネルによる説明のコーナーなどもありました。
非常に見ごたえのあるものとなっています。
そして私が一番「ほぅお。」と思ったのは、“細部にわたる視点を提供してくれるコーナー”です。(こうコーナーに名づけられているわけではありません。)
タペストリーを見ていると、背景にはいっぱい動物が描かれています。
鳥やら猿やらウサギやら犬やら・・
また、樹木もいっぱい描かれています。
「これらにはどんな意味があるんだろう・・?」と思いながらも、1枚ずつタペストリーを見ながらただぼーっとそれらも視界に入ってくる、というのを許していただけでした。
しかし、なんとメインの6枚のタペストリーの展示場を抜けると、パネル展示で、6枚の中に描かれた猿なら猿だけ、鳥だけ、ウサギだけ、というようにまとめてくれてあるコーナーがあったのです。
それは映像でも10分ほどのものにまとめられ繰り返し流されていました。
貴婦人の身に着けている宝石だけをまとめたもの・・
貴婦人の身に着けているドレスの柄だけをまとめたもの・・
侍女の表情だけをまとめたもの・・
それらは余分な解説が入っているわけではなく、ただ淡々とまとめ方を変えて見せてくれるだけに徹していました。
そこがよかった。
自分だけの解釈のなかに入っていき、堪能することができました。
この、親切過剰にならないギリギリ一歩手前のところで寸止めおく奥ゆかしさも日本人特有のものだなぁ、と思いました。
それらを見ているとまた改めてこのタペストリーをどう読み解いたらよいか、というヒントにもなりました。
ありゃりゃ!
結局のところ長くなってしまって、実際に私が「我が唯一の望み」の現物を見て何を感じたかを書くにはいたらなかったわ・・
また明日までこの話題は持ち越しましょう。
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ご一緒できて嬉しかったです。
お話会、行ったらメールしますね。
またいつかお会いできる時を楽しみにしています。
ほんとに楽しかったです。
ますますお綺麗になられたリョウカさん、輝いてましたよ!
お話会はね、「楽しかった~! あれはまた機会をもってもう1回やって下さいって言ったほうがいいですよ!」とかね、そういうリョウカさんが感じた感想をお願いします。
せっかくお金を払って参加するんですから、その内容を教えてくれ、とは言いませんからね。
東京での展示が終わってしまったあとでもマリア先生にはシェアしてほしいと思ってるんですよぉ~