団塊的“It's me”

コキロク(古稀+6歳)からコキシチ(古稀+7歳)への道草随筆 2週間ごとの月・水・金・火・木に更新。土日祭日休み

『おやじの小言』改め『爺の小言』

2020年03月02日 | Weblog

  2月に参加したパックツアーでお土産を買ってきた。脚の調子が長時間のバス移動で悪かった。それに永平寺は以前ゆっくり回って見物していたのでバスを駐車するお土産屋で待つことにした。妻だけ参拝するといって参加した。永平寺の滞在時間は、1時間だった。お土産屋で温かい甘酒を買って、待合室で漢字パズルを解いた。最近漢字パズルは、時間つぶしに役立っている。電車の中、歯医者や病院の待ち時間、妻のショッピングの合間、パズルを解いていると待つことが気にならない。

 漢字パズルを何とか見開き1ページを解き終えた。少し手足を伸ばそうと、お土産屋の中を歩き回ることにした。壁に鋲で止めたよくお土産屋で売っていることわざや偉人たちの言葉を染めてある手ぬぐいを見つけた。手ぬぐいの題は『おやじの小言』。読んでみる。中々面白い。妻が戻って来たので、手ぬぐいを見てもらった。「面白いじゃない、買えば」に後押しされて買うことにした。ところが店の人は、壁に貼ってあるのが最後で在庫がないと言った。私は欲しいと思うと手に入れないと気が済まないたちである。「壁に貼ってあるのでいいのでください」と言うと店の人は、怪訝そうに踏み台を持ってきて手ぬぐいの鋲を抜き埃を払って包んでくれた。こうして私は『おやじの小言』全38か条を手に入れた。

 若い頃、私は古いことわざや格言を素直に聞けなかった。でも老化現象を体のあちこちに感じ始めたころから、古くから伝わっていることわざや言い伝えに感心を持つようになった。つまり“おやじ”いや“爺”になったということである。手ぬぐいの『おやじの小言』一番目は「朝きげんよくしろ」である。私の父親も同じことを言っていた。「始め良ければ、終わりよし」 気持ちよく機嫌よく一日を始められれば、その日はきっと良い日となる。しいてはそれが一週間、一カ月、一年に続く。私も歳を取るにつれて、朝目覚ましラジオや時計より早く目をさます。隣で寝ている妻も私が目を覚ますと起きる。まだ勤務医として働いている妻と週日一緒に過ごす時間は、限られている。朝、布団の中で持つ会話は、夫婦にとって大切な時間である。

 なんとなく早く目を覚まして十分会話があった朝は、二人とも機嫌がいい。ラジオで朝一番のニュースを聴いてからベッドを出る。ところが新型コロナウイルス感染が猛威をふるい始めてから、ニュースを聴くたびに私は、気分が落ち込むようになった。妄想に苛まれる。こんな普通の日々もどちらかがコロナウイルスに感染したら…。新幹線通勤する妻が車内で感染したら…。しかし妻はいたって平静である。彼女は新型コロナウイルス感染を騒ぎすぎと言い切る。妻を守るのは、私が朝機嫌よくしていることだとわかっている。難しいが。

 私は、日本の挨拶で一番好きなのが別れ際に言う「御機嫌よう」である。だから手ぬぐいの一番目に「朝きげんよくしろ」にもガッテンがゆく。さだまさしの『亭主関白』も最近聴くと腑に落ち共感できる。年齢のせいであろう。

  手ぬぐいに書かれた38か条の一つづつをこれから私なりに『爺の小言』として私見を書いてみたいと思っている。漢字パズルで時間を忘れるように、そうしているうちに新型コロナウイルス騒動もきっと終息するであろう。「御機嫌よう!」

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