団塊的“It's me”

コキロク(古稀+6歳)からコキシチ(古稀+7歳)への道草随筆 2週間ごとの月・水・金・火・木に更新。土日祭日休み

火事!?

2024年05月09日 | Weblog

  5月5日日曜日の子供の日。前日に友人家族とランチを一緒にレストランで食べた。糖尿病患者として、食事制限しなければいけない身のほどもわきまえず、普段食べられない禁断のメニューを注文してしまった。いつも思う。身体に悪いモノは、どうしてこんなに美味いのかと。5日の午後は、友人宅ですき焼きパーティがある。連休に入って、ほぼ連日の友人たちとの会食や外食で、食事制限が脇に追いやられていた。反省を込めて、また午後のカロリーオーバーを見越して、朝食後、妻と長めの散歩をした。抜けるような青い空が綺麗だった。

 散歩を終えて帰宅して休んでいた。妻が「消防車が来ているよ」と言った。妻は、以前大きな病院に勤務していた。連日連夜、救急車で運ばれてくる患者を診ていた時期があった。そのせいか、救急車、パトカー、消防自動車などのサイレンに敏感に反応する。しかし5日の消防車は、サイレンを鳴らして来ていない。私は、消防車を呼ぶということは、この集合住宅のどこかの家で、ボヤが発生したのかも。1台しか消防自動車が来ていないという事は、火事ではなさそう。火事は恐い。この集合住宅は、木を多く使っているので、燃えだしたらひとたまりもない。いろいろ考えてみたが消防自動車の出動の理由がみえない。下に降りて行って外にいる消防署の人に尋ねるのが一番良い。しかし何か野次馬のようで気が進まない。横にいた妻は、今年度、集合住宅の管理組合の役員をしている。「私、降りて行って、聞いてくる」と出て行った。

 家に戻って来た妻の報告で、今起こっている詳細がわかった。火事でもボヤでもなかった。一安心。原因は、住民の女性が消防署に屋上に猫がいるので、救助して欲しいと電話した。ここにやって来たのは、レスキューの専門隊員だという。この集合住宅は、6階建てである。屋根に出るには、6階の天井に開けてある出口を使うしかない。隊員がそこに行って出ようとしたが、鍵がかかっていて出られない。鍵は、警備保障会社が管理している。連休最中である。警備保障会社との契約では、24時間対応できるとある。しかし警備保障会社の本部は、横浜にある。来るのを待っていれば、猫が死んでしまうかもしれない。鍵を切断する方法もあるが、それには管理会社の許可がいる。連休の期間、管理会社も開いていない。消防署に通報した女性は、泣いて費用はすべて持つので、猫を助けて欲しいと懇願したそうだ。

 そもそもなぜ猫が屋上にいるのか?これは疑問である。救助を要請した女性の飼い猫?女性の飼い猫ではないという。でもどうやって猫が屋根に上がったのか?おそらく鳥が子猫をどこかからさらってきて、屋根で食べようとして猫が逃げた?通報した女性は、最上階にすんでいるので、猫の鳴き声に気づいた。女性は、自分でも猫を飼っているので、猫に対する想いが強い。お金がかかっても、助けたいと行動をとった優しい気持ちに心打たれた。私も保育園児だった時、近所の川で流されていた子猫を助けようとした。私は、川に落ち、子猫を抱いたまま、流された。川の水を汲もうとしていた田中さんに猫と私は、救われた。すっかり忘れていたあの猫と田中のおじさんのことを思い出した。

 結局、今回だれも猫を救うことはできなかった。この事件を通して、管理組合が改善しなければならない点がいくつかあぶり出された。テレビ番組で動物の救出劇をよく放映している。現実に私が住む集合住宅でテレビと同じようなことが起こった。救える命もあれば、救えない命もある。私は、できるだけ目配り・気配り・手配りに心掛け、何か起こったら臨機応変に対応できたらと願う。

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