団塊的“It's me”

コキロク(古稀+6歳)からコキシチ(古稀+7歳)への道草随筆 2週間ごとの月・水・金・火・木に更新。土日祭日休み

いい季節

2024年05月23日 | Weblog

  先日友人とお茶をした。友人が「暖房器やっと使わないいい季節になりましたね。山々は緑にあふれ、私が一番好きな季節です」と言った。同感。

 私は、狭心症で心臓バイパス手術を受けた。医師にこれからは気候が温暖な所に住んで、生活する上で急な気温差に気を付けるよう注意を受けた。温暖な気候の地に分譲の集合住宅を買って住んでいる。手術を受けてすでに24年が過ぎた。現在地に暮らして21年になった。70歳くらいから心臓や下肢の血管の詰まりが出て、3回に分けてカテーテル施術で血管にステントを入れたり、バルーンで拡張した。

  それを機に生活環境をみなしてみた。この歳になっても物欲は強い。車が好きで出来ればカッコイイ車に乗りたいと思っている。ちょうど車も変え時になった。カタログを取り寄せ、次の車を検討し始めた。欲しい車は、500万円以上する。時を同じくして、妻の提案で、エアコンの買い替えと風呂場の暖房、台所の食洗器を入れる見積もりもとった。こちらは200万円くらいかかる。心臓や脚のことを考えれば車より風呂の暖房だろう。温暖な地に住んでいるといっても、夜、風呂に入る時は、風呂場が冷えていて、身震いすることがあった。風呂に入れば、湯は熱い。この気温の差で心臓が異変を起こす。生きていてこそ、車にも乗れる。車をあきらめて、風呂の暖房とエアコンと食洗器に決めた。

  風呂には、TOTOの『三乾王』と書斎と寝室にダイキンのエアコン、台所に食洗器を付けることにした。風呂場と台所に200ボルトの配線を新たにしなければならなかった。このような工事が、機器より金がかかる。天井裏といっても人が入れるほどの空間はない。工務店の機転が功を奏して配線ができた。難工事だったが、無事200ボルトの電気が使えるようになった。

  去年の猛暑も新しいダイキンの強力な冷房で乗り切った。新しいエアコンにして良かったとの喜びもつかの間、問題が起こった。この集合住宅にもともと取り付けられていたエアコンを外して、新しいエアコンを同じ排水管を使った。エアコンからの排水が漏れる。これは壁の中の排水管が正しく設置されていないからだった。これを直すには、二つの部屋の壁を壊して、排水管を取り替えなければならない。工事費の見積もりは、200万円。あきらめた。床にバケツと雑巾で漏水に備えた。

  問題が次から次と起こる。しかしこのエアコンや暖房を使わなくてもいい季節は、問題から解放される。天気の良い気温が上がった日には、家の窓を開けて、部屋に風を通す。自然の風。気持ちいい。

  山と川に挟まれた場所に集合住宅は建っている。集合住宅の一階部分の軒先は、猿軍団の通り道になっている。昨日も計26匹の猿が目の前を通過して行った。私たちに良い季節は、猿にとっても良い季節なのだ。猿だけではない、蚊、蟻、ムカデ、ゲジゲジ、コバエ、蝿、ゴキブリ、ブヨが一斉に活発に動き出した。この世は、人間だけのものではない。虫嫌いの妻の「キャー」もいい季節だからこそ。恐いモノ、見たくないモノもあるが、このいい季節を満喫したい。今朝、散歩途中、毎年楽しみしている紫陽花(天使のほっぺ)にツボミがたくさん付いていた。これが最後かな、見納めかなと思いつつ、まだ見たい、また見たいの欲が湧きあがる。

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