団塊的“It's me”

喜寿老(きじゅろう77歳)の道草随筆 月・水・金の週と火・木の週交互に投稿。土日祭日休み

立春 美術館 ミソサザイ

2016年02月12日 | Weblog

  2月4日は立春だった。春などまだ先の話だと寒さに白旗立てて屈服している。5日、午前中、妻に頼まれた洗濯物を専用のラックに干し南側のベランダに出した。南側といっても私が住む集合住宅の裏は山である。冬は陽が当たらない。

  洗濯物を干した後、ベランダから居間に戻りソファで裏の竹林を眺めていた。時計は11時を指していた。南側はガラス戸になっている。床が陽光を浴びる海の波のようにキラキラ揺れ始めた。今年初めての南側からの陽射しだった。立春の次の日に早速、我が家への春のお出ましである。世の中何があろうと地球は規則正しく自転して宇宙の軌道を回り続ける。寒いの暑いの、政治が悪い経営者がどうのこうの、為替が円高だ円安だ、教育が悪い親の躾がなっていないと毎日、不平不満と怒りに身をまかせている。そんな私を笑うかのように自然の摂理が顔をだす。私には想像もつかないとてつもなく偉大な何かを感じる。私はソファに沈み込む。難しいことは考えずに、ただ春の訪れの光のダンスに見惚れた。

  9日火曜日東京都美術館へ東京都公立学校美術展覧会を観に行った。小学校4年生になった孫の作品が展示されるという。上野駅の公園口から美術館に向かった。上野に来たのは何年ぶりだろう。歳のせいか上野の公園が広く感じた。美術館や博物館がいくつもある。いろいろな催し物があるらしく各館の入り口には長い列ができていた。さすが大都市東京である。たくさんの外国人もいた。団体旅行や買い物に外国人旅行者が押し寄せているのは知っていたが、まさか上野の美術館や博物館にこれほどの個人旅行者が来ているとは驚きだ。東京都美術館にもたくさんの人がいた。孫の作品は事前に展示場所をメールで教えてもらってあったのですぐ見つけることができた。たくさんの作品が展示されていた。私のように孫の作品を観るために祖父母と思われる人が自分たちの孫の作品の前に陣取っていた。写真を撮っている人も多い。

  私が孫たちに会えるのは年に2回あればいい方だ。4年生になる孫には去年の正月に会って以来会ってない。サッカークラブに所属していて忙しくしている。両親も休みのほとんどを試合の遠征に付き添っている。そんな会えない孫の作品を上野の美術館で観る。私の知らないところで孫も成長している。電話が嫌いな私は、孫たちとは手紙かメールでしか連絡を取り合わない。ベタベタの関係ではないが、できることをして陰から応援している。教科では英語しか手伝えないので英語の教科書解説ノートをせっせと作って送っている。

  11日の建国記念日の祭日、妻は祭日出勤だった。書斎で孫のための英語ノートを作っていた。裏山からミソサザイが元気よく鳴いた。今年初めてのお目見えである。私はミソサザイのさえずりが好きだ。小さな鳥らしい(実際の姿を見たことがない)が声は驚くほど良く通る。朝のほんの短い間しか鳴かない。私の応援団だと勝手に決めている。ミソサザイの鳴き声を聴くと元気になる。

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