団塊的“It's me”

喜寿老(きじゅろう77歳)の道草随筆 月・水・金の週と火・木の週交互に投稿。土日祭日休み

イタリア首相の訪日を伝えない日本のマスコミ

2015年08月18日 | Weblog

日頃テレビのニュースにも新聞の記事にも不満を持っている。偏向を感じる。

 妻が高校生だった時、担任教師は「一紙だけを読むなら、新聞は読まなくてもいい。正しい判断ができなくなる」と話したそうだ。当時大学受験に朝日新聞の『天声人語』から出題されるというので受験生は新聞を読むことを薦められていた。妻はその後も教師の言葉を守って新聞を生活の中で重要視していない。私自身はミーハーで外部要因に簡単に影響される。まさに洗脳されやすいタイプである。それでも昨今のテレビも新聞も変だと感じる。

 16日の夜、夫がイタリア人で奥さんが日本人の友人夫妻にバーベキューに誘われご馳走になった。いつものことだが料理に舌鼓を打ちワインを飲み会話が弾んだ。8月2日から6日までイタリアのレンツィ首相が日本を訪問していたことを友人から聞いて初めて知った。恥ずかしいと思った。6日には広島の平和式典にも参列したと聞き、怒りさえ持った。日本のマスコミは何をしているのだ。慰安婦も安倍不支持にも待っていましたと言わんばかりに、これでもかと煽るような報道はする。そうかと思えば宗教や大企業などの“聖域”には決して踏み入れない。まさに妻の高校時代の担任教師が言った通りである。

 くだらない番組ばかりの民放テレビに比べて、NHKは孤軍奮闘していると評価していた。最近NHKテレビがやけに民放テレビに真似た内容になってきた。お笑い芸人の多用、アナウンサーのはしゃぎすぎ。NHKにはCMはないが番組の宣伝がやたら増えてきている。イタリア人の友人は日本のテレビではNHKのニュースしか観ない。そのNHKさえイタリア首相訪日のニュースを伝えなかったと驚いていた。ニュースはNHKによって選択されている。どのように選択されるかによって視聴者は影響を受ける。洗脳されると言っても過言ではない。新聞を購読しない家庭が増えている。だからテレビのニュースは一般庶民に大きな影響を以前より与える。

 カナダ、ネパール、セネガル、旧ユーゴスラビア、クロアチア、チュニジア、サハリンに住んだ。どこの国でもテレビ放送は有料のケーブルテレビ以外放送時間は短かった。停電が頻繁でその短い放送時間さえテレビが観られないことが多い。その点日本のテレビは放送時間も長くテレビ局も多い。多いにもかかわらずどこもかしこも同じタレントを使って同じような番組を放送する。嘆かわしいことである。これだけの局があるならそれぞれが特徴のある番組を作って放送したらと思う。だが大多数の視聴者はそれを求めていない。

 現イタリア首相はベルルスコーニ前首相のような知名度がないし、日本のテレビ局の主流であるバラエティ番組好みの人物でもない。だからニュースにしないという魂胆が悲しい。アメリカ大統領、ロシア大統領、中国国家主席、英国女王、ドイツ首相、フランス大統領、カナダ首相だれも広島長崎に来ない。広島の平和式典に国家元首が参列するだけでもニュース価値がある。

 反日国家もあるが、日本に友好的な国家もある。現在の日本での報道に接していると日本は世界中で嫌われているかのようである。自虐的でさえある。日本を大切にしてくれる国家には、日本は礼を尽くして対応するべきである。広島と長崎の平和式典に国家元首が参列することはそのバロメーター足り得る。オモテナシ国家は義理と人情の国でもなければならない。

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