充実果樹園生活(つくば展開地ぶどう園)

来て!見て!食べて!! つくば展開地(てんかいち)ぶどう園

あづましずくを購入しました

2024-07-20 | ブドウ(葡萄)栽培

着色が進んできたあづましずく

 

スーパーであづましずくが販売されていましたので、さっそく

購入しました。顆粒の重さは9-13gくらいで、糖度は17くらい

でした。

 

 

あづましずくは福島県農業総合センターで1987年に無核大粒種の

育成に着手し、2001年3月に品種登録されました。4倍体ヒムロッドと

ブラックオリンピアが親の完全無核の黒色個体です。福島県北では無核

大粒種の高尾(*)が栽培されていますが、凍害によるねむり病の発生等

で栽培が難しくなっていました。ジベレリン処理による無核栽培は

開花前後の労力の集中が問題でしたが、無核の品種はその解決策と

なっています。満開から収穫盛りまでの成熟日数は約65日の極早生で、

成熟期は8月上旬~中旬です。

 

展開地ぶどう園でも労働力や、収穫時期を考慮して、あづましずくを導入

しました。昨年より顆粒が大きいせいか、着色が少し遅れています。紫玉

よりも早く着色しているので、ハクビシンやアライグマに襲われないように

展開地(ハクビシン&アライグマ)返しをつけました。

 

*2014/09/14 カテゴリー ブドウ(葡萄)品種 「わが葡萄園の原点 高尾」

 

 

 

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次第に7月の作業が困難になってくる?

2024-07-10 | ブドウ(葡萄)栽培

7月5日 日経 猛暑8000万人分の労働失う

6-8月の平均気温 1850年から1900年の復元気温との差

 

2023年の北半球の夏は過去約2000年間で最も暑かったとドイツのヨハネス

グーテンベルグ大学などが研究成果を明らかにしました。最長2700年ほど

生きた樹木の年輪を分析し、およそ2000年前からの気温を復元しました。

観測気温は数十年分くらいしかありませんが(図の右端)、年輪から随分

過去の気温を推定することができるようです。

 

つくば市の7月から8月の気温を22年と23年で比較してみました。

23年は平均気温もあがっていますが、最高気温が35℃を超えた日が13日もあり

午後から依頼している作業を7回中止しました。2018年から3月中旬~7月末まで

わたくしより少し年齢が上の方と果樹園の作業を一緒にしているのですが、22年

までは暑さのため作業を中止することはありませんでした。今年は夕方まで作業が

可能になりましたので、開始時間を遅らせています。

 

 

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ゴールドフィンガーはどうにか更新中

2024-06-16 | ブドウ(葡萄)栽培

新梢がのびてきたゴールドフィンガー

 

昨年から新主枝候補の枝をのばしてきて、2月に旧主枝を切り取った

ゴールドフィンガーの新主枝の発芽は遅れましたが(*)、新梢が

のびはじめ更新中でほっとしています。

 

高温の影響でウメの花が少なかったり、サクランボが双子果になったり

果樹にはかなり厳し環境になってきているようです。以前見学に行った

サクランボ農園では、気温が37℃になると自動的に天井からミストが

噴霧され、扇風機が回るように準備されていました(**)。

 

日焼け予防中のあづましずく

 

ブドウ園は2回目のジベレリン処理がサニードルチェを残すところまで

きています。一足早くジベレリン処理したあづましずくの顆粒はかなり

大きくなったのですが、高温の影響と思われる日焼けが見られるように

なりました。あわてて日傘をつけています。あづまずくの実がなり始めた

昨年、一昨年より今年は少し気温が高めです。

 

*2024/02/14 カテゴリー ブドウ(葡萄)栽培 「剪定開始前に主枝を

 交換する」

**2016/01/18 カテゴリー 70歳を超えた人びと 「有機農業実践 

 講座 落葉果樹 2016年 で学ぶ その2」 

 

 

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ブドウ動き出す

2024-03-31 | ブドウ(葡萄)栽培

落ち始めた樹液

 

昨年より2週間くらい遅れてやっと東京でも桜の開花宣言が出されました。

本当に今年の3月は寒かったですね。22年、23年が暖かすぎたのかも。

ブドウの動きもだいぶ遅れたようです。平均気温が10℃を超えた日数は

22、23、24年で12(9.1℃)、21(11.5℃)、6(8.0℃)。最低気温が

マイナスだった日数は3(3.3℃)、1(5.4℃)、13(1.9℃)でした。

 

マイカ線、スカイコートバンド プルプルワイドの交換もほぼ終了

 

ビニール掛けが始まります

 

3月の終わりの週は雨降りが多くて、なかなか仕事が進みませんでした。

3月の降水量は東日本太平洋側でかなり多く、つくば市の平均は95.5㎜ですが、

今年は154.5㎜でした。

 

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ブドウ収獲 畑は60㎞かなた

2024-03-01 | ブドウ(葡萄)栽培

ブドウ畑を移動する無人の自動運転カートのロボットアームでプログラミングに

よって走行しながら収穫する 日経2023/11/28

 

2月中に剪定作業が無事終了しました。剪定中に生食用のブドウ栽培の様子を

見たいという依頼がありました。ワイン用のブドウの房を人工知能カメラを搭載

した収獲機で刈り取る研究グループの方でした。

 

左上が60㎞離れたところでブドウの房を切り取る様子を確認

 

2023年11月28日 日経 IN FOCUS (人手不足に挑む)という記事を遠いことの

ように読んでいたのですが、その研究者のかたに興味深い話を聞くことができました。

ワイン用の技術を生食用のブドウにも広げたいと希望していて、実際の畑を見たかった

そうです。

 

剪定最後の列

 

「どうすれば結果枝をきれいに並べることができるのか」質問されました。

ワイン用の畑では枝がごちゃごちゃになっているので。「一本一本誘引する」と

いう話をしました。「棚の中はいろいろ障害物があるので難しいでしょう」と

聞くと、「障害物があると収穫機の位置が明確になって、何もない畑の方が

難しい」ということでした。

わがブドウ園のような小さなところで活躍できる機械を期待しています。

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剪定開始前に主枝を交換する

2024-02-14 | ブドウ(葡萄)栽培

ゴールドフィンガー 新旧の主枝

 

今年の2月はかなり暖かくなっていますが、2月の重要な作業は剪定です。

剪定を開始する前にゴールドフィンガーの主枝を交換しました。ゴールドフィンガーは

新梢の出始めは繊細な感じなのですが果実を収穫後の枝管理に手がまわらず、

どんどん主枝が太くなり棚に随分重量がかかっています。そこで主枝を交換する

ことにしました。

昨年に候補の枝を延ばしておきました。ちょっと日当たりをよくできなかった

のでうまくいくかわかりません。新しい主枝の芽の出方がよくなかったら、

今年もう一度別の枝の主枝を延ばしてみます。

 

新しい主枝

 

芽傷処理を忘れずにしなければなりません。以前紫玉でも交換しているので

(*)今回も上手くいってほしいと願っています。

 

* 2022/03/05 カテゴリー ブドウ(葡萄)栽培 「主枝の交代 芽傷を

忘れずに」

 

 

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それぞれの場所でブドウ栽培を考える

2023-07-29 | ブドウ(葡萄)栽培

7月23日の日経新聞でランサローテ島(スペイン カナリア諸島)

ブドウ栽培の写真が紹介されていました。

 

つくば市では6月の2日と3日に280mmの雨が降ったあとは、降水量の少ない

日々が続いています。今年の7月は34.5mmしか降らない予想です。降雨量が

少ない場合は灌水で対応できますが、2021年のように多い場合はクイーンニーナで

裂果が多発しました。

 

マスカットオブアレキサンドリアは北アフリカ原産のきわめて古い栽培品種であり、

シャインマスカットの親(安芸津21号)の親です。北アフリカのチェニスの降水量が

最も少ない時期は6月から8月までの2カ月間。最も降水量の少ない月は7月であり、

7月の平均降水量は5mmです。

 

ランサローテ島ブドウ栽培は

 

直径2mの穴に

風よけ(北東側)の溶岩を積み上げる 平均風速時速23.8m

小さな溶岩ですべての土を覆う

夜露からの水分を吸収して苗が育つ(灌水はしない)

 

ランサローテ島のみ、カナリア諸島のみのブドウ品種を栽培

年間降水量67.2mm、7月降水量は0mm

 

ワイン用の品種と生食用の日本の品種とは必要な水分量は違いますが

それぞれの条件の中でいろいろ工夫を重ねて栽培を続ける姿勢は見習わなくては

なりませんね。

 

 

 

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販売時期をはやめるために「あづましずく」を栽培

2023-07-11 | ブドウ(葡萄)栽培

着色が始まった「あづましずく」

 

西日本や日本海側では大雨が続いていますが、つくば市は高温・

少雨で夕方縮果症を防止するために短時間灌水する毎日です。

ブドウの販売時期を早める努力をしています。ひとつは

シャインマスカットの副梢を管理して、棚下を明るく保つ

ようにしています。ふたつめは早生の品種の導入です。

福島県で育成した「あづましずく」(*)を栽培し始めました。

今年初めて実をつけました。ほかのブドウはまだ緑色ですが、

着色がはじまっています。お盆ごろに販売できるかなと、

ちょっと期待しています。

 

紫玉に緑枝接ぎした「あづましずく」

紫玉は展開地ぶどう園では一番早い品種ですが、一部をあづましずくに

しようと考えています。

 

オリエンタルスターにゴールドフィンガーを(緑枝)接ぎました。

 

ゴールドフィンガーも早い品種なのですが、主枝が太くなりそろった芽が

出にくくなったので、主枝を交代させる予定で新梢を延ばしています。

さらにオリエンタルスターにゴールドフィンガーを接いでみました。

どれかはうまくいってほしいですね。

 

* 2011/08/24 カテゴリー ブドウ(葡萄)品種 「早生のブドウ(あづましずく)」

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コウモリガの食害を見かけます

2023-06-17 | ブドウ(葡萄)栽培

コウモリガに食害された新梢

 

5月下旬 あずましづくから開始したジベレリン処理も、6月中旬には

サニードルチェ 2回目のジベレリン処理を残すだけとなりました。

ジベレリン処理や副梢の管理をしていると、今年はコウモリガ(*)が

目につきます。草木で成長した幼虫は5-6月ころにはブドウへの移動

食入を開始します。

 

新梢に食入していたコウモリガ

 

コウモリガの幼虫には背面の各節に褐色の斑紋があります

 

2019年 根元に侵入にされましたがブドウの木は無事に実を

みのらせています。

 

*2012/02/24 カテゴリー クリ 「ブドウやクリの病害虫コウモリガ」

 

 

 

 

 

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ブドウ栽培化は1万1000年前に始まりました

2023-03-23 | ブドウ(葡萄)栽培

中国の品種

 

中国の雲南農業大学などの国際チームの「野生のブドウを品種改良する

栽培化は約1万1000年前に始まった」とする研究成果が米科学誌サイエンスに

掲載されました(日経新聞 3月12日)。

ユーラシア地域(ポルトガル、スペインから日本まで)を中心に2500の

栽培用ブドウと約1000の野生のブドウのゲノムを解読しました。

 

現在のイスラエル、レバノンなどの中東地域とジョージア、アルメニアなどの

南コーカサス地域でほぼ同時に栽培化は始まったと推定しました。中東で栽培化

されたブドウは欧州に広がり、南コーカサスからの広がりは限定的だったそうです。

また栽培化はワイン用と食用は同時期だったと推定しています。

ブドウの風味や色、食感など栽培品種に関係する遺伝子も特定したそうです。

これからどのような品種が作りだされるか楽しみですね。

 

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