おみやげのナガノパープル

ほとんどの果実はわたくしが購入してくるのですが、
めずらしく息子のおみやげがナガノパープルでした。
ナガノパープルは長野県果樹試験場が育成した品種です。
巨峰とリザマートを交配しました。以前はリザマートでは
なくロザリオビアンコとされていましたが、昨年訂正され
ました。肉質は崩壊性で皮ごと食べられ、フォクシー香が
あります。みんなの評判もよく崩壊性の肉質が好みなことも
あり、すぐ売り切れました。

美しい赤色系のサニードルチェ

昨年の広島のブドウ研修ではじめてサニードルチェをみました。
本年は山梨県での果樹の勉強会でみせていただきました。非常に
美しい赤色をしています。山梨県の果樹試験場で育成された品種
です。果粒重は10g前後ですが、フルメット処理すると13-14gにも
なります。赤色系ブドウは着色させるのが難しいので、いろいろ工夫
がされています。安芸クイーンの着色には温度の影響がありますが
サニードルチェでは影響がないそうです。


短梢栽培のサニードルチェ

着色をよくするために地面にタイベックスを敷いて光を反射させ
ています。果房のまわりの葉をとっています。これまで袋をかけて
いましたが、ボルドーをかけた後に、除袋して笠をかけました。
房ごとにシルシがつけられていて、笠、袋、枝の管理等の試験を
実施しているそうです。

関連記事2010/12/14カテゴリー　ブドウ（葡萄）品種「赤色系の
安芸クイーンとサニードルチェ」があります。

ルビーロマン登場

昨年は高級果物店で目にするだけでしたが、今年は先日参加
した果樹の勉強会で手に（写真に）とることができました。
石川県で1995年に「藤稔」の種子400粒を蒔種、それから得ら
れた80個体の実生苗から選抜しました。このなかから赤色を
呈した4系統から、2002年に赤色があざやかで、食味の優れた
1系統を選択し、2005年に品種登録されました。


1個の果粒

ブランドを維持するために、果粒の重量は20g（直径31mmm）以上
専用カラーチャートで3-4が必須条件です。出荷前に検見(!!)が
あり、実際出荷されるのは3割くらいだそうです。昨年の価格は
2-5万円でしたが、小田急百貨店で出かける前にみた価格は1万円
でした。大房ほど価格が高いそうなのでそのくらいの価格だったの
かもしれません。

早生のぶどう（あづましずく）

ブドウの種類は果実のなかでも一番多いと思いますが、さらに
新品種が育成されています。民間で育成される品種も多いのです
が、県の果樹研究機関で育成されている品種もあります。有名
なのは、石川県のルビーロマン、長野県のナガノパープル等
ありますが、福島県で育成されたのが「あづましずく」です。
ブラックオリンピア×4倍体ヒムロッドが親です。セールスポイント
は露地栽培で8月上中旬に収穫できる、お盆前に出荷できること
です。4倍体の完全無核品種です。果粒重は7g前後ですが、満開
約10日後のジベレリン50mg1回処理で、平均果粒重が11-15gになり
ます。糖度17-18％、酒石酸0.4％で食味良好です。

中国4千年の栽培の歴史（ナツメ）

ナツメは夏芽に由来するというくらいですので、花の時期は6月
ころからみられます。開花期の降雨は結実を不良にするため夏期
降雨量の少ない地方が栽培適地だそうです。


大きい方のナツメ

中国では栽培の歴史は古く、史記にも重要果樹として、その
産地名が記されているそうです。大きくなる方のナツメは8月
のはじめころ花が咲いていました。小さい方のナツメももとは
古い時代に中国からきたものですが、大きいナツメは近年中国
から導入されたようです。中国では果実を栗や米などに煮込んで
常食とし、アフリカの一部では粉にして粥をつくり、また、パン
にして食べるそうです。世界で中国人の居住するところへは、
必ずナツメの乾燥品や加工品が輸出されているそうです。

モモの季節の終了（川中島白桃）

甲子園の高校野球が終了すると、夏のおわりの気配を感じ
ます。モモも早生から中生と過ぎ晩生種が出回っています。
写真のなつおとめは「あかつき」×「よしひめ」を交配した
品種であかつきよりも収穫時期が1週間くらいおそく、果肉は
白色溶質で、日持ち性が良好です。


川中島白桃

川中島白桃は長野県川中島で偶然発生した晩生の主力品種
です。果肉はやや硬めで、日持ち性が良好です。今年は
多くの品種のモモを楽しみました。「あかつき」の主力
産地は福島県、「白鳳」は山梨県、「川中島白桃」は長野県
と福島県です。収穫後、モモの樹の管理をしてまた来年
美味しいモモの出荷を期待しています。

チョット早めにナシをたのしむ（なつしずく）

お盆のころには幸水が店頭にならび、ナシの本格的季節の
到来ですが、その前にも楽しめるナシが「なつしずく」です。
モモは夏で、ナシは秋というような季節感覚ですが、なつ
がついているだけ早い収穫時期が特徴です。


「なつしずく」と「パッションフルーツ」

幸水や豊水は果皮の色から赤ナシとよばれていますが、なつ
しずくの果皮の色は二十世紀に近く青ナシの系統です。無袋
栽培でも、果面のサビが少なく美しい姿です。糖度は高く、
酸度は低く、美味しいナシの条件を備えています。

いつが食べ頃？（干しモモ）

みずみずしい、水分たっぷりのモモの時期にと思いますが
干しモモが販売されていました。摘果したモモを使用して
いるようです。


干しモモのなかみ

添加されているのは砂糖とクエン酸のみです。個別包装
されていて、脱酸素剤がはいっていました。11月までが
賞味期間となっています。味はアンズの酸っぱさが少ない
感じで、口当たりがわるい繊維質がないのですが、今は
生のモモに手がいきます。アンズに比べると高価だと
思います。

干しモモ　5個入り　780円　（生協）

南半球のカンキツ（デコスイート）

数日前に緑のデコポンの写真とともに、デコポンが食べる
時期になるまで、まだまだ時間があると書いたばかりなのに
スーパーに行ってビックリ。デコポンそっくりのカンキツが
販売されていました。オーストラリア産の「デコスイート」と
表示されてあります。


デコスイート横断面

味も少し酸味がありますが美味しいカンキツでした。サクランボ
も日本の品種がオーストラリアで栽培されているそうです。温室で
何カ月も早く出荷するような栽培農家には、あるいは長期保存して
時期をずらして販売する戦略には脅威となるかもしれません。
また、通常の栽培農家にとっても、初物といった購買心を呼び起こし
にくくなるかも。

デコスイート　2個　580円　（スーパーＫ）

はじめてのブドウ

お盆ということもあって、お店にはいろいろな種類の
果物がならんでいます。ブドウも巨峰やピオーネはもと
より、赤紫色のサニールージュ、緑のロザリオ（写真）
ネオマスカットといろいろありましたが、ロザリオが
大きく、美しく、美味しそうでしたので購入しました。
ちようど家へ来ていた娘の子供（1歳7カ月）に安芸クイーン
の皮をむいて、４つ切りにしてだしてみましたら、上手に
ホークで刺して自分で食べました。すごく気に入ったよう
でした。次の日はロザリオをだしてみましたが、甘さが
少なかったのか、パスされました。しかし、大人には
人気でいつのまにかなくなっていました。

ロザリオ　１房　1470円　（スーパーＫ）