巣窟日誌

お仕事と研究と私的出来事

われわれはそれをガマンできない

2007-01-17 00:55:32 | 日記・エッセイ・コラム
■ その1

年末に「ノロウイルスの風評被害でカキが売れず、価格が暴落している」というニュースが流れたとき、関係者の皆様にはもうしわけないのだが、わが家ではひそかに喜んだ。

価格暴落――それなら家族の誰もが大好きな、大好きなカキフライが、安く食べられるに違いない。家族全員が、表面はサクサクで中はジューシーな、熱々のカキフライが口の中いっぱいに広がる様子を妄想した。

そうなると、あとはこの妄想を現実にするのみである。早速カキフライを買いに、スーパー○イエーの惣菜売り場に出かけた。

ところが、なぜか○イエーのカキフライは1個100円。これはいくら何でも高い。しかし、熱々のカキフライにくらいつくあの至福の妄想は、脳内にしつこくこびりつき、もはや食べない限りは沈静化できそうにない。やむをえず1個100円のカキを1人あたり4個として――本当は6個ぐらい食べたかったのだが――、3人家族で12個1200円也を購入した。

財布に痛い出来事だった。そしてもう少し待てばよかった。近所の別のスーパーのカキフライは、その後1個60円になったのだから。


■ その2

消費期限が切れた原材料を使った洋菓子を不二家が製造・出荷していたニュースを聞いて、家族で不二家の菓子の話をした。話は加工菓子に及んだ。

「カントリーマァムでしょ、ミルキーでしょ、ホームパイでしょ。それから…それから、ルックチョコレート!」

言った途端に、無性にルックチョコレートが食べたくなった。定番の「アラモード」には、確か今は4種類のフルーツクリームが入っているはずだ。パインアップルクリームでしょ、ストロベリークリームでしょ、バナナクリームでしょ、そしてメロンクリーム。

口の中で溶けて広がるチョコとフルーツクリームのフレーバー――またもや、あの手の妄想がわが家のメンバーの頭を支配した。そして、洋生菓子の販売休止で苦境に陥っている不二家のフランチャイズの皆様には誠にもうしわけないのだが、「きっと不二家のお菓子はすべて売れていないはずだから、スーパーも不二家のアメやチョコの安売りを始めたはずなので、買いどき」との家族の声に勇気づけられ、早速近所のスーパーの菓子売り場を物色。

ルックチョコレートはそこにあった。しかし、100円。そのまんまの値段だわ。ちっとも安くない。

しかし、ルックチョコレートの妄想は、前回のカキフライ同様、もはや食べない限り沈静化できそうにない。仕方がないので、100円で買ってきた。

が、こちらは買っておいて正解らしい。大手のスーパーやコンビニが、不二家の全商品を店頭から撤去する(あるいはすでに撤去した)とか。

ええ、ルックチョコレートは3人家族で1列ずつおいしくいただきましたとも。