孤帆の遠影碧空に尽き

年に3回ほどアジアの国を中心に旅行、それが時間の流れに刻む印となっています。そんな私の思うこといろいろ。

サウジアラビア  ムハンマド皇太子が目指す未来都市「ネオム」 壮大な計画に影を落とす「人権」

2022-07-30 23:06:31 | 中東情勢
(アカバ湾に面した建造物の一方の端を描いたアーティストの完成予想図【7月26日 WSJ】 これは昨今流行りの「壁」ではなく、高さ500m、全長120キロだか170キロだかの平行に向かい合う2棟の「建築物」です)

【人権問題のくびきから解放され威信を回復するムハンマド皇太子】
アメリカ・バイデン大統領が「油乞い外交」とも評されるように石油増産の要請などの目的に、これまで人権に問題があるとして距離を置いていたサウジラビアを訪問し、カショギ氏殺害事件への関与が強く疑われている実力者ムハンマド皇太子と会見、結果的にムハンマド皇太子の国際社会の表舞台への復帰を後押しする形にもなったことなどは7月12日ブログ“バイデン米大統領の中東訪問 サウジとの手打ち、石油増産要請、さらには中東全域の協力体制なども”でも取り上げました。

なお、バイデン大統領は「カショギ氏の殺害については会談冒頭で提起し、考えを明確に伝えた」とのことですが、ムハンマド皇太子は強気の反論を行ったようです。

****ムハンマド皇太子、人権問題でバイデン氏に反論 サウジメディア報道****
価値観の無理強いは逆効果だ――。サウジアラビアの実権を握るムハンマド皇太子は15日のバイデン米大統領との会談で、人権問題などについて強気の反論を展開した模様だ。

サウジ資本の衛星テレビ局「アルアラビーヤ」電子版が16日、会談に陪席したサウジ政府高官の話として報じた。原油増産を求めてこれまでの冷淡な態度を一変させたバイデン氏に対し、意趣返しした形とみられる。

この報道によると、サウジ西部ジッダでの会談は予定の1時間半を大幅に超過し、話題は多岐にわたった。バイデン氏がムハンマド氏主導と見るサウジ人記者殺害事件(2018年)を取り上げたのに対し、ムハンマド氏は必要な全ての司法手続きがなされたと説明し、「このような事件は世界のどこでも起きうる」と主張。米国も過ちを犯してきたとして、駐留米軍による被収容者虐待事件が起きたイラクのアブグレイブ刑務所を例に挙げた。

ムハンマド氏はさらに、米国とサウジの価値観は共通しない部分もあり、価値観の無理強いは逆効果になると述べた。失敗の例として、米国による戦争で国情が不安定化したイラクとアフガニスタンに言及したという。【7月16日 毎日】
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アメリカ・バイデン大統領との会談で人権問題のくびきから解放されたムハンマド皇太子は、フランスに乗り込んでマクロン大統領yと夕食会談を行っています。

****サウジ皇太子と夕食会談 仏大統領、人権団体が批判****
フランスのマクロン大統領は28日、サウジアラビアの実権を握るムハンマド皇太子をパリの大統領府に招き夕食を伴う会談を行った。

皇太子は2018年に起きたサウジ人著名記者カショギ氏殺害事件への関与が指摘され、人権団体や野党はマクロン氏の対応を強く批判した。

皇太子の欧州連合(EU)加盟国歴訪はカショギ氏殺害事件後初めてで、フランスの前にギリシャを訪問した。

欧米諸国と皇太子の関係は一時冷え込んでいたが、マクロン氏は昨年12月にサウジを訪問して会談した。バイデン米大統領も今月、サウジで会談しており、皇太子の威信回復の動きが続いている。【7月29日 共同】
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【「改革者」としての皇太子 「ビジョン2030」】
ムハンマド皇太子は人権問題を抱える一方で、国内的には石油に依存した保守的なサウジ経済・社会の「改革者」としての側面もあり、若者らの支持を得ています。

2016年4月25日、ムハンマド皇太子(当時は副皇太子)は、兼任する経済開発評議会の議長として、サウジアラビアの発展計画と改革案をまとめた「ビジョン2030」を発表しました。

「ビジョン2030」は、サウジアラビアの経済を改革し、石油依存を低減させ、「活力溢れる社会、つまり、穏健なイスラム教国、国家的誇り、サウジアラビアの遺産、そしてイスラム文化を色濃く反映する強靭な根と基盤に特徴づけられた社会」を育むために組み立てた総合的戦略的プランとのこと。

****サウジアラビア:ムハンマド皇太子によるビジョン2030の中間報告他****
2021年4月26日、国家改革計画サウジ・ビジョン2030が開始から5年経ったことをうけて、ムハンマド皇太子が国営アラビーヤ放送(ドバイ拠点)にインタビュー出演した。関連して報じられたビジョン2030の成果を含め、主な内容は以下の通り。

1. ビジョン2030の主な成果(2015年→2020年)
●公共投資基金の資産が5700億リヤル以下から約1.5兆リヤルに増大
●国外への投資が58%低下の一方、海外からの投資が331%(53.21億リヤルから176.25億リヤル)に上昇(NEOM、Qiddiya、Red Sea Projectなどの大型プロジェクトによるもの)
●国民の住宅所有率が47%から60%に上昇
●交通事故による年間死亡率(10万人当たり)が28.8%から13.5%に減少
●4時間以内の緊急医療体制へのアクセス率が36%から87%に上昇
●スポーツへの参加率が13%から19%に上昇
●今後、消費税を導入する計画はない。
●2020年7月の15%の付加価値税(VAT)は時限的な措置である。
●今後、サウジアラムコの株式の1%を海外の大手エネルギー会社等に売却予定である。
(後略)【2021年4月28日 中東調査会「中東かわら版」】
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【想像を超える壮大な未来都市建設計画「NEOM」(ネオム)】
「ビジョン2030」の目玉プロジェクトが「NEOM」(ネオム)と呼ばれる新たな産業都市建設で、紅海沿岸にベルギー国土に匹敵する規模のスマートシティを建設しようというもの。

「NEOM」(ネオム)で建設される未来都市「The Line」(外壁に鏡を使い、「ミラーライン」とも)は“全長170キロ、幅200メートルの長細い街。街の周辺を囲むのは、高さ500メートルの壁。街に住む人は、壁の外に出ることなく衣食住、仕事も遊びも楽しめます。端から端まで遠いなぁという誰もが抱く感想は、最先端の高速移動手段で解決。端から端まで移動するのにたった20分だとか。壁の中では車は不要。 The Line内の想定人口は900万人。周辺の自然を守りながら暮らすというエコフレンドリーな街作りがテーマで、使用エネルギーはすべて再生エネルギーを予定。”【7月29日 GIZMODO】とか。

ムハンマド皇太子としては、ピラミッド群並みの、とにかく人々の想像を超える野心的なものを建設したいようです。(下記記事では「全長120キロ」になっていますが、上記の“全長170キロ”との差など、数字の違いはよくわかりません。どっちにしても“途方もない”建築物です。もし実現すれば・・・ですが)

****全長120キロ高層ビル、サウジ計画の全容****
未来都市ネオムの一環「ミラーライン」は実現するか

サウジアラビアの事実上の支配者であるムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、同国北西部の乾燥地帯の土地開発を指示した際、エジプトのピラミッド群に引けを取らない野心的なアイデアを出すよう求めた。

都市設計者が思いついたのは世界最大の建造物を作る計画だ。高さ500メートル弱の2棟の高層ビルが、海岸や山岳地帯、砂漠を横切りながら、長さ120キロメートルにわたって平行に連なるというもの。2棟の間は歩道で結ばれるという。この構想に関する数百ページに及ぶ機密文書によって詳細が初めて明らかになった。

「ミラーライン」と名づけられたこの構想は、ムハンマド皇太子が以前発表した線状都市を造る計画がベースとなっている。全て完成すれば約500万人を収容可能で、費用は最大1兆ドル(約136兆円)と見込まれる。計画を知る複数の関係者の話やウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が確認した文書から分かった。

文書によると、鏡張りのビルの下には高速列車を走らせる計画だ。入居者の食料を賄う目的で、ビル内では垂直農法が行われる。娯楽施設として地上300メートルの高さにスポーツ競技場を作るほか、ビルのアーチの下にヨット用のマリーナも設置される。

ミラーラインは、石油に依存するサウジ経済を多様化するため、ムハンマド皇太子が発案したハイテク都市「NEOM(ネオム)」のプロジェクトの一つ。サウジの政府系ファンドが所有するネオムは、外国から投資を呼び込むとともに、数千人分の新たな雇用を創出することを目指す。

だが今のところ外国から大きな関心や資金を引きつけるという思惑は外れている。2018年にジャーナリストのジャマル・カショギ氏がサウジの工作員に殺害された事件を受け、人権問題を懸念する多くの西側諸国や企業が、サウジやムハンマド皇太子との関わりを拒否しているためだ。

そうした西側との断絶は、ムハンマド皇太子とジョー・バイデン米大統領が先週、首脳会談を行ったことで終止符が打たれた。外国からの投資がネオムに流入する道が開かれる可能性がある。

重要なのは、サウジが原油価格高騰による予想外の収入を得ていることだ。おかげでムハンマド皇太子は、ミラーラインをはじめとする、同国を世界屈指の観光地にする野心的なプロジェクトを推進できている。ただ、このプロジェクトの計画内容はまだ変わる可能性がある。(中略)

ムハンマド皇太子が車も環境汚染もゼロの線状都市のアイデアを初披露したのは2021年1月だ。皇太子は動画の中で、このアイデアはペニシリンの発見や月面着陸に匹敵する人類の偉業の進化形だとし、環境汚染や交通事故で失われる命を救う手段だと位置づけた。

そのわずか1年前、ネオムは人権擁護団体から批判を浴びていた。建設用地に住む部族を強制的に立ち退かせ、治安部隊が住民を射殺する事態にまで発展したためだ。

動画の中でムハンマド皇太子は、100万人の入居者が徒歩5分以内の距離で毎日顔を合わせ、端から端まで20分で移動できるようにすると述べた。再生可能エネルギーを利用し、北西部の手つかずの自然を保護する計画だが、詳細は後日発表するとした。

一方、皇太子は内々の会合では、計画の担当者に大胆な設計を考案するよう指示していた。「私は私自身のピラミッドを作りたい」と語ったと、昨年WSJは報じている。

高層ビルが並行して連なる建造物にとって最大の課題の一つは、日陰ができることだ。日光の遮断は健康に有害な可能性があると文書の中で指摘されている。

またこの開発計画には、世界の建築物の中でも唯一無二の課題がある。それは地球の湾曲率だ。
地球は1.6キロメートルにつき約20センチ湾曲しているため、文書によると設計者は、建造物を「曲げる」ため上部に一定の隙間を残すことを提案しているという。(後略)【7月26日 WSJ】
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【女性蔑視や人種差別、虐待行為を軽んじる経営文化】
途方もない建築物・新たなスマートシティを実現するためには、財源となる今後の原油価格動向のほか、外国資本・人材を呼び込むことが必要ですが、冒頭のバイデン大統領との会談で人権問題を“クリア”したことで、実現への道もひらけたようです。

ただ、ムハンマド皇太子だけでなく、サウジアラビ社会全体に人権を軽んじる風潮もあるようで、それが計画実現の足を引っ張ることにも。

****サウジ見切る外国人幹部、未来都市ネオムに影****
経営文化に嫌気がさした多くの採用者が逃げ出している

2020年夏、サウジアラビアが計画中のハイテク都市「NEOM(ネオム)」のスポンサーを務めていたビデオゲーム2社が、契約を解除した。同国の人権問題に対するファンの苦情を受けた措置だった。

ネオムのナドミ・アル・ナスル最高経営責任者(CEO)は週末に緊急会議を招集し、そうした事態が起きる可能性があるとなぜ警告しなかったのかと自身の情報連携チームを問い詰めた。

ナスル氏は「もし誰に責任があるのか言わなければ」と切り出すと、「机の下から銃を取り出しておまえを撃つ」と言った。この会議を直接知る複数の関係者が明かした。

泣き崩れた女性従業員を同僚たちが後で励ましたと、関係者らは言う。その会議に出席した人々の大半がその後ネオムを離れている。外国人スタッフの大量流出の一例だと現・元従業員らは言う。(中略)

これ(ネオム)は世界最高のエンジニアや建築家、経営者、都市計画者の助けを借りて、砂漠の王国を石油依存から脱却させる計画の一環だ。何万人ものホワイトカラーの外国人移住者が、ムハンマド皇太子の下で最近始動した、新たな都市や産業を生み出す数十億ドル規模のイニシアチブで働くために集まってきている。

この構想には、5つのいわゆるギガプロジェクト(その1つがネオム)や多くのより小規模な不動産開発事業や新興企業が含まれる。

だが今や、その経営文化に嫌気がさした多くの採用者が逃げ出している。元幹部の話によると、最悪の場合は外国人スタッフを見下したり、非現実的な要求をしたり、差別に目をつぶったりするという。

ギガプロジェクトのうち2つが最近合併し、3つは外国人CEOが去り、全てにおいて経営上層部が交代した。100億ドル(約1兆2900億円)かけて首都リヤドに建設中の金融街と、50の娯楽施設を手がける不動産開発会社の米国人CEOもそろって辞職した。両者ともコメントの要請に応じなかった。

中でもネオムは、新たな企業文化の衝突を示す最も顕著な例となっている。
ムハンマド皇太子が自らネオムのトップに起用したナスル氏は、従業員を厳しく叱りつけ、怖がらせているとネオムの現・元従業員らは言う。ナスル氏の指揮下で、ネオムの従業員1500人のうち数十人の外国人幹部が会社を去った。(中略)

「これは時間との闘いだ」。2030年までにネオムを作り上げることについてナスル氏は昨年11月の会議でこう述べた。ムハンマド皇太子が進める経済改革は2030年を集大成の時期に定める。「非常に高い要求を一人一人がこなさなくてはならない」

だが、スタッフの離職がプロジェクトの進展に響いていると、現・元従業員は指摘する。ネオムは5年以上にわたる計画立案や複数のマスタープラン(基本計画)を経てようやく着工にこぎ着けたところだ。(中略)

独特のリーダーシップ
(中略)一方、新プロジェクトの文化を批判する向きは、サルマン国王(86)の息子でサウジの事実上の最高権力者であるムハンマド皇太子にそもそもの原因があると話す。

一部の元幹部によると、皇太子は非現実的な要求をする上に、意見をたびたび変えるという。サウジの実業家や王族が汚職の疑いで投獄されたり、反体制派が弾圧されたりすることでプロジェクト関係者に不安が高まり、恐怖の文化が生まれたとも彼らは指摘した。

会議でナスル氏はある幹部に対し、砂漠で死んでこい、そうすればお前の墓に小便をかけられると告げたとナスル氏と直接仕事をした複数の人々は言う。

WSJが確認した録音によると、別の会合では「私は全員を奴隷のように動かせる」と語っている。「彼らが倒れて死んだら褒めてやる。それが私のやり方だ」

ナスル氏のリーダーシップスタイルは上層部にも浸透していると、2021年4月にネオムを1年で去ったIT(情報技術)セキュリティー担当の元シニアマネジャー、ジョセフ・ライト氏は言う。(中略)

浮かぶ課題
ギリシャ語の「新しい」とアラビア語の「未来」を意味する言葉を組み合わせた造語であるネオムでは、ムハンマド皇太子の目標を実現するために設計者が日々奮闘している。(中略)

マーケティング動画では、ネオムは「人類の進歩を加速させるもの」とされ、サウジ国内の他の地域よりも自由な社会を生み出すことを目指している。だがネオムの敷地内では、その実現が困難なことを示唆する出来事も起きている。それはサウジ自身が保守的な文化を緩和するために直面してきた課題を浮き彫りにする。(中略)

現・元従業員の話によると、ネオムの宿舎では相手が望まない性的誘惑が頻繁に起きていたという。
昨年、ある外国籍の女性従業員が欧米人の男性上司による不適切な行為があったと苦情を訴えた後、ネオムを退職した。この告発をよく知る複数の関係者が明らかにした。元従業員らによると、この幹部はナスル氏と近い立場にあり、現在も職務を続けているという。

「女性蔑視や人種差別、虐待行為は上層部に容認されているばかりか、上層部が実際に嫌悪すべき振る舞いを見せている」。山岳リゾート元トップである前出のワース氏は声明でこう指摘した。(後略)【6月2日 WSJ】
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【実際の建設工事が始まれば懸念される外国人労働者の過酷な労働】
より深刻な問題は、実際に建設が始まったときに起きることが危惧されます。建設にあたる労働者は中東では一般に外国人労働者です。そしてその「虐待」・過酷な労働環境がしばしば問題になります。

****湾岸諸国の酷暑 昼過ぎの屋外労働禁じても年間死者1万人に****
夏はまだ始まったばかりだが、中東・湾岸諸国の一部では気温がすでに50度を超えている。

6月から8月にかけて、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、カタール、クウェート、バーレーン、オマーンの湾岸諸国では、正午から4時間程度、屋外労働が禁止されている。

昨年の世界保健機関の報告書によると、クウェートでは暑さが厳しい日の死亡リスクが2倍から3倍に跳ね上がる。その影響を最も受けるのが、屋外労働者の大部分を占める外国人労働者だ。

石油資源が豊富で裕福な湾岸諸国には、インド、パキスタン、ネパール、スリランカ、バングラデシュから多くの出稼ぎ労働者が来ている。安価な労働力を提供する外国人労働者は、高給取りの公務員を志望する国民の間で敬遠される建設作業やごみの収集、道路清掃、食料配送といった屋外での仕事を代わりに引き受けている。

■日陰でも耐えられない
屋外で働く人々は、正午からの屋外労働禁止時間には寮に戻るか、日陰で休む。しかし、近年は、日陰にいても耐えられないような日が増えている。

6月に入り、クウェートやサウジアラビアなど、多くの場所で気温が50度に達した。この2か国に関しては5月に53.2度を記録。同月の世界最高気温となった。(中略)

バングラデシュから働きに来ている建設労働者ムハンマド・ムカラムさんは、「8時間のシフトをできるだけ前倒しにするために、午前6時から働き始め、休憩時間に(4時間)中断し、その後、残り2時間働くこともあります」と語った。

厳しい暑さは湾岸地域全体の問題として前々から懸念されてきた。人権団体は、今年のサッカーW杯開催国のカタールに対し、「熱中症」に関連した労働者の死を調査するよう求めている。

だが、湾岸諸国で死亡した移民・出稼ぎ労働者に関する信頼できる数字は存在しない。各国は統計を発表せず、NGOやメディアが発表する推定値に常々異議を唱えている。

アジア諸国を中心とした人権団体によるプロジェクト「バイタルサイン・パートナーシップ」は、今年3月の調査報告書で「南・東南アジアからの湾岸諸国への移民労働者の年間死者数は1万人に上っている」と報告。また、その半数以上について「自然死」または「心停止」と記録している。(後略)【7月30日 AFP】
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“新しい未来”「ネオム」を建設するために外国人労働者の屍の山が築かれるのであれば、まさに壮大な皮肉です。
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