「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

水資源の事後調査

2015年11月12日 | リニア新幹線
 大鹿村ではリニアのトンネル工事が水資源に与える影響が懸念されることから、昨年12月から毎月1回、水資源の事後調査が実施されている。今日はその調査に同行させていただき、実際にどのような方法で調査しているのか見学させていただいた。参加者は役場(村長、副村長、リニア対策室長)と住民有志。「大鹿村における水資源に係る具体的な調査の計画について」によれば、村内では地下水及び湧水が12地点、地表水(河川)23地点で調査が行われているが、見学させていただいたのは、評価書で工事により流量が半減すると予測されている御所平取水堰上流地点に対応する小河内沢、支流の寺沢の2地点で、調査項目は流量、水温、pH、電気伝導率。ちなみにリニア路線はこの取水堰のすぐ下流の地中を通る計画で、土被りの一番少ないところは50m程度ではないかと思う(工事実施計画の縦断図によれば、川から少し離れた1067.81m地点の土被りが80.52m)。

 こちらは寺沢。流量調査の方法には幾つかあるようだが、ここでは流速測定方法が用いられていた。まず河川の横断面を10何センチかずつに等分して水深を測定して断面積を出す。


 次に流速を等分された区画ごとに測定する。断面積×流速で流量が求められる。


 水温は9.3度、pHは8.24、電気伝導率は14.95だった。


 こちらは小河内沢。同じように測定していた。


 これより上流にも調査地点が三つあるけど、1月~3月は雪が多くて行けなかったそうだ。小河内沢の最上流部は南アルプス国立公園のエリアになる。ユネスコエコパークで言えば核心地域。石灰岩地などにはいろいろ希少な植物もある。この美しい渓谷を壊さず何とかこのまま残してほしい。

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