「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

ワラビ

2007年05月16日 | 田舎暮らし
 こちらに転居してきたころ、うちの周囲はまさに山菜の宝庫だった。十数年放棄されていたかつての畑跡にはタラノキが林立し、ウドもあちこちにあるし、ワラビやフキもたくさん生えていた。タラの芽なんかも控えめに採っても、うちでたっぷり食べて、山菜パーティーで食べて、さらに東京の双方の実家に送るほどあった。タラノキはあまり寿命の長い木ではなくて、数年で枯れてしまうから、だんだん減ってはきたけど、一方で新しい木も生えてくるから、少なくともうちで食べる分ぐらいは毎年十分に採れていた。
 でも、ここ2~3年、鹿が食べ物の少ない冬の間に、何とあのとげとげのついた皮まで食べてしまうので、木が枯れてしまい、さらに生き残った木から出てきた芽も食べてしまうので、今年は本当にわずかしか採れなかった。
 ウドも猪が根っこから掘ってしまうのか、庭先の毎年出ていた場所に見られなくなった。
 そんな中にあって、ワラビだけは来た当初より増えた。開墾して畑にした場所の外側にあったワラビが、その畑に手が回らなくなったら、畑にしたほうまでどんどん進出してきてしまったからだ。これはもうワラビ畑だと思ったほうがいい。以前は少し離れた田んぼのところにたくさんあるので、田んぼ作業に行ったついでに採ってきたけど、今は家の周りで十分。ワラビはあくが強いから、鹿もあまり食べない(ただ、村には「あくなしワラビ」もあるそうだが)。

 少し前から出ているのは分かっていたのだけど、何となくばたばたしていて、今日初めて採った。最初のころに出たものは、すっかり葉が開いていたけど、ワラビは次々出てくるから、ちょうど採りごろのやつもたくさんあった。
 薪ストーブから灰を少し取って、ワラビの上にバサッとかけて、その上から熱湯を差してあく抜きをする。重層でもいいそうだけど、やっぱり灰が一番よく抜けると、先日も近所のおばさんが言っていた。わらの灰がいいという話も聞いた。
 夜、ちょっと会合があって出掛けたら、そこでもワラビが出ていた。それはあく抜きしたワラビを何とマヨネーズで和えてあった(ちょっとカラシも利かせてあった)。マヨラーの子供たちにはいいかもしれない。
 ちょうど旅館をやっている人もいたので、旅館ではどういう料理で出しているのか聞いてみたら、こちらはオーソドックスなところで、お浸しか煮物だそうだ。
大量に採ったら、みそ漬けにしてもおいしいという話も聞いた。
 さて、今あく抜き中のワラビ、明日はどうやって食べようかな。

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