「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

鹿害はこんなところにまで

2006年07月06日 | 田舎暮らし
 今日は中学校の参観日で、再来週予定されている登山の説明会があった。先生たちが昨日、一昨日と下見に行ってきたそうで、その写真を見せていただきながらの説明だったが、中に愕然とする写真があった。なんと、南アルプス三伏峠のお花畑の周囲に鹿よけのネットが張ってある。登山道の左側にネットが張ってある写真だったが、じき右側にもネットが張られ、ネットの間を歩くようになるらしい。高山植物まで鹿にやられるという話は聞いてはいたけど、それほどまでとは思わなかった。リンドウの花の部分を食べられてしまっている写真もあった。
 そういえば、ライチョウの激減も餌となる高山植物の減少のせいだという。(もっとも、これは鹿だけじゃなくて、温暖化のせいで減っているというライチョウのCMを以前FMながのでやっていたけど)
 一体どうして最近こんなに鹿が増えたのかと不思議に思うが、先日の「週刊いいだ」に駒ヶ根市在住の「自然界の報道写真家」宮崎学さんが書いていたことによると、高度成長期の森林伐採が一因なのだそうだ。かつて全国で広大な面積が伐採されて、カラマツの植林がなされたが、木が切られて日当たりのよくなった伐採地では一斉に樹木や雑草が芽吹いて、牧草地のように繁茂する。それを餌として、鹿が急激に増えたのだそうだ。
 宮崎さんはこの時期の伐採から10年ほどして増え始めたと書いているけど、私たちがこの地に住み始めてからの20年ぐらいの間にだって、かなり増えた。ほかにも原因があるのだろうな。どっちにしても、「ある種の動物たちだけが以上に増え続けることは、やはりよくないことなのです」と宮崎さんは結んでいる。

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