「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

リニア沿線住民ネットワーク結成集会

2013年02月11日 | リニア新幹線
 昨日はリニア新幹線の神奈川県内の中間駅建設予定地である相模原にて、リニア新幹線沿線住民ネットワークの結成集会「脱原発社会にリニア新幹線は必要か!」が開催された。リニア新幹線を考える東京・神奈川連絡会、リニア新幹線を考える相模原連絡会、リニア・市民ネット、飯田リニアを考える会、東濃リニアを考える会、そして大鹿村や近隣の若い人たちが中心になって活動しているNo!リニア連絡会の6団体が参加。(大鹿村では、大鹿の100年先を育む会がリニア新聞を発行するなど、リニア問題について考え、情報収集・発信する活動をしているが、育む会はリニアに限らずトータルな持続可能な地域づくりを考える団体で、リニアの活動団体ではないので、一昨年から署名活動を行っているNo!リニア連絡会として参加した)定員180名の会場は満杯で、椅子に座れない人たちが通路に座り、それでも座りきれない人たちが立ち見になるほどの盛況だった。
 開会挨拶に次いで、まず広瀬隆さんによる講演で、リニアの電磁波問題、自然破壊、事故の危険性、そして過大な電力消費という観点から、リニア新幹線計画の問題点を“広瀬節”で語られた。第2部のパネルディスカッションでは、産総研の阿部修治さんから「超高速磁気浮上列車の事故リスク」として、技術的な観点からリニアにはさまざまなリスクがあるというお話、『必要か、リニア新幹線』の著者である橋山禮治郎さんからは、この計画が十分な情報提供がなく、メディアも報道しない中で疑問点、問題点が多々あることが知らされないまま、既成事実がどんどん積み上げられてしまっている状況が指摘された。
 いかにしてリニアの問題点をもっと世の中に広めていくかが最大の課題になるわけだが、会場とのやりとりの中では、推進する側も反対する側も専門的な話が多くて、女性には遠く感じる、もっと分かりやすく伝える必要があるのではないかという女性からの声があった。また、先日、飯田高校で開催された「こんにちは県議会です」において、高校生からリニアにシビアな意見が次々出て、「リニアは要らないと思う人?」という質問にかなりの生徒が手を挙げて、県議の側が驚いた話が紹介され、もっと若者に訴えるべきという話も出た。リニアが通るのは早くても15年後の話。やはりこれからの時代を生きる若い人たちと共に考えていくことはとても大切だと思う。
 最後に沿線ネットワーク構成をする各団体の代表から挨拶があり、集会宣言が読み上げられたが、宣言の文面について会場からより広範な人たちが参加しやすいように修正したらという意見が出て、それはネットワークの世話人会に任された。ネットワークなので、いろいろな意見を持つ人たちが姿勢や表現や方法の違いで離れたり排除することなく、緩やかにつながっていけるといいなと思う。
 
 岩上さんのIWJでUstream録画が見られる。掲載期間終了後は会員限定記事となるので、お早めにどうぞ。
 また、山梨の槇田きこりさんがfacebookに当日の資料やパワーポイントをまとめたアルバムを作ってくれた。中にも出てくるけど、集会後の交流会でもいろいろな話ができて、実り多い一日だった。

※リニア新幹線沿線住民ネットワークで進めているリニア新幹線計画の凍結を求める署名はこちらです。