「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

一般質問

2011年09月13日 | 議員活動
 昨日から9月定例会が始まり、今日は一般質問だった。今回質問したのは4名で、通告順に、東村議員が①若者定住対策について、②「リニア対応特別チーム」の提案、熊谷議員が①映画「大鹿村騒動記」をどう生かすか、②景観審議会の設置について、私が①リニア新幹線に対する村の対応について、②牧場のシカ対策について、北島議員が①第4次総合振興計画について提言。
 私が出した通告書の内容は次のとおり。

1.リニア新幹線に対する村の対応について
 先月JR東海から公表された長野県分の環境配慮書において、リニア新幹線が小渋川を明かりで、青木川をトンネルで通過することが示された。それに対して村としての意見も提出されたわけだが、これまでの村の対応は、「情報がない」として、すべて後手に回ってきた感が否めない。この秋にも環境影響評価の方法書が公告され、環境影響評価の手続きに入っていくわけだが、リニア新幹線の長大山岳トンネルは、土かぶり、トンネルの長さ、脆弱な地質、どれをとっても最高難度の工事になることが予測されており、温泉・水源への影響、膨大な残土の処理に伴う問題、美しい村の景観や世界自然遺産を目指す南アルプスの生態系への影響等々、工事に伴うさまざまな問題が発生することが危惧される。ついては、村としても、水源の水質・湧出水量や希少種を含む生態系・環境の現況等を独自にきちんと調査・把握した上で、リニア建設に伴って生じ得る多様な問題をできる限り想定し、対策を考えておく必要がある。そのためには、行政のみならず、広く民間からも知見を集めたリニア特別対策チームのようなものを方法書公告前にも設置すべきと考えるが、いかがお考えか。また、JR東海の説明会だけでなく、住民の声を直接広く聞き、村としての取り組みを説明するために、説明会開催後、なるべく早い段階で自治会懇談会、もしくは村民と村長の対話集会のようなものを開催してはどうか。

2.牧場のシカ対策について
 向山牧場、北川牧場に設置されたシカ大量捕獲柵については、あまり成果が出ていないと聞いているが、実際の捕獲頭数はどうなっているのか。今後どのように改善なり活用をされるのか。信大と一緒に行われた事業ということで、信大の方ではどのように考えているのか。
 また牧場にシカが大量に侵入し、栄養価の高い牧草を食べることがシカの繁殖率増加につながっている状況を抑制するため、昨年度防護柵を設置したものの、防護柵の破損した所からシカが侵入し、さらに破損が拡大して補修困難な状況になっている。これは強度の不十分な素材を使用したことが原因と考えられる。9月補正で新たに防獣ネットを設置し直すとのことだが、ネット選定に当たっては、再び同じ失敗を繰り返さないためにも、現場の状況を一番把握している関係者の意見も十分聞きながら進めていただきたい。より頑丈な防護柵を設置し直す必要があるとすれば、費用もかかるわけだが、牛の頭数が減少している中、今後の牧場のあり方も含めて、お考えを伺いたい。

 リニアの件は、東村議員さんと内容が重なってしまったけれど、二人で要望したにもかかわらず、リニア特別対応チーム設置についての具体的な回答は得られなかった。水源調査については、公開で調査を実施してもらうことによって同じ資料で話をしたいという回答だったので、温泉源泉だけでなく、いろいろな水源もあるし、季節変動もあるので、やはり独自に調査して把握することが必要ではないかと言った。自治会懇談会は、今後総合振興計画の策定もあるので、開催する予定とのこと。熊谷議員の景観審議会の設置については、今の段階で設置しても具体的な審議事項がないという答弁。村長の詳しい答弁内容については、今後放映されるケーブルテレビや、来月の「広報おおしか」の議会だよりを見てください。