「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

鹿による被害・人による被害

2009年05月26日 | 田舎暮らし
 昨秋、花桃の苗木を何本かいただいて、植えたのだけれど、冬の間に鹿に枝先を食べられてしまって、枯れてしまったかなと心配していたら、ちゃんと芽が膨らんで葉っぱも出てきたので、ほっとしたのもつかの間、どうも昨日あたり、また少し食べられてしまった。これは何としても緊急に鹿よけをしなくてはいけない。さて、どうしたものやらということで、取りあえず野菜用の支柱を苗木の周りに4本立てて、網で囲ってみた。すごくいいかげんで、強風が吹いたら倒れるか、はたまた網がずり下がるかしてしまいそうな鹿対策だけど、何もしないよりはるかにましだろうか。


これは、去年も写真を載せた、うちの近くに咲くクリンソウ。去年は鹿に花茎を踏み倒されて折れてしまって、花を咲かせることができなかった株だけど、今年はきれいに咲いている。とはいえ、そこら中、鹿の足跡だらけ。
村内の観光地には、このクリンソウが群生しているところがあるけれど、そこでは鹿よりも人による度重なる盗掘の被害に遭っている。注意看板を立てて、木道やロープを設置したり、復元のために種を採取してまいたりして手をかけているにもかかわらず、今年もまたかなりの盗掘跡があるそうだ。池のほとりに群生している様子は本当にすてきで、うちの近所で咲いているので、そこでもそろそろ咲き出すころかなと楽しみにしていたのに。本当に悪質で、ひどいとしか言いようがない。
希少な植物たちも、鹿に食べられ、人間に掘られて、どんどんなくなっていく。でも、鹿には悪気はないけど、希少価値の高い植物を選んで掘り取っていく人間の方がよほどたちが悪い。