「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

特定保健指導

2007年10月23日 | その他
 昨日、保健補導員の会合があって出席してきた。来月行われる健診やインフルエンザの予防接種の問診票を配る話がメインだったけど、その後、来年から健康診断の仕組みが変わることについての説明があった。何でも医療費の高騰対策で、メタボリックシンドロームに着目した特定健診・特定保健指導が始まるのだそうだ。メタボというと、肥満・ウエストサイズ85㎝以上だの、90㎝以上だのというやつを思い出すが、村の健診でも去年からウエスト回りを測られるようになった。40歳~74歳までのすべての人を対象に健診を実施して、メタボの該当者を見つけ出し、さらに検診結果によって保健指導を行うのだとか。
 生活習慣病の保健指導というと、すぐ浮かぶのは食生活の改善だ。例えば甘いものや肉が大好きで太っていたりすると、その好物を制限するように上から「指導」されてしまうことになるのかな。こういうのは基本的に個人の自覚の問題であって、人からとやかく言われるのは嫌なものだと思うのだけど、あるいは人から言われて簡単に変えられるものでもないとも思うのだけど、どんなもんなんだろう。
 特に「えっ?」と思ったのが、この健診や保健指導は各保険者が行うことになっているのだけど、健診の受診率と健康指導の実施率、メタボ該当者の改善率(だったか)の三つに目標値が設定されていて、その達成率いかんによって、その保険者から後期高齢者医療制度へ払う支援金が増額されたりするペナルティが伴うのだとか。そうなると、ますますうちの夫のように多忙さを理由に健診を受けたがらない人は怒られそうだし、「指導」されてもなかなか生活習慣を改められない人も肩身が狭くなりそうで、ちょっと窮屈な世の中になりそうな危惧をちらっと感じてしまった。
 ちなみに環境gooを見ていたら、「“Cool the Earth"アイデアコンテスト」というのがあったそうで、その制度・政策部門の大賞は「少食と肉食削減による地球温暖化抑制と健康増進」というものだった。肉食を減らせば、食料問題の解決にも大きく貢献するし、そのこと自体は確かに正論だと思う部分が多いけど、ただ、それが制度・政策として行われたら、やっぱり嫌だと思う人が多いだろうと思う。