「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

風力発電

2006年11月12日 | 自然・環境
昔、反原発の歌で、「回れ回れ、風車よ回れ、みんなの青い空で~」なんて歌があったように記憶しているのだけど、風車のような自然エネルギーは、それこそ反原発のシンボルのように感じられたものだった。
でも、実際に風車ができ始めてみると、思うように稼働しないとか、野鳥が衝突するとか、景観を損なうとか、いろいろ問題も生じてきているらしい。
今、隣の伊那市で大規模な風車の建設計画が持ち上がっている。山の稜線上に何十基もの大型の風車がずらずら並ぶという計画に、登山関係の人たちや、野鳥の会、自然保護団体など各方面から反対の声が上がっている。
詳しくはこちらを見てください。

何でも反対する人たちという言われ方をすることがあるけど、風力だからOKというわけではないと思う。地理的条件などは十分考慮すべきで、やっぱり、この場所にこれだけ大規模な風車を並べるという計画には疑問を感じざるをえない。

ちなみに、今、日本の風力発電は設備容量で大体100万キロワット、風車にして1000基程度にまで増えてきているらしい。風力先進国のドイツでは、その20倍ぐらいらしいが、年間を通しての稼働率は20%強程度だとか。長野県の中南信地方は日照時間が長いので、山の上に大規模な風車を建設するより、むしろ各戸の屋根に太陽光発電を設置するほうが、ずっといいような気がする。(実際、飯田市あたりは全国でもトップクラスの普及率のはず)

やはり海面上昇

2006年03月05日 | 自然・環境
南極の氷、東京ドーム約40万個分消失 (読売新聞)
 前に南極の氷が解けても海面上昇はしないという説があるという話を耳にしたことを書いた。でも、こういう記事を見ると、やはり氷は失われて、海面上昇が起こると考えるほうが、よほど「科学的」なんじゃないかと思う。この3年、毎年東京ドーム12万個分の氷が失われて、それは海面を0.4㎜上昇させるだけの量だそうだ。今まで陸地の氷の増減量はよく分かっていなかったが、重力の変化を調べて分かったらしい。
 少し前には、グリーンランドの氷河の流出の話もあった。こちらは氷河の移動速度と氷の厚さから、年間の流出量が10年で約2.5倍になったことが分かったという。05年の海面上昇は3㎜で、そのうち0.5㎜がグリーンランドの氷の流出によると推定されるとあった。
 どちらも人工衛星からの観測に基づく、NASAを含めた研究グループによるもので、アメリカの科学雑誌サイエンスに掲載された内容とのこと。
 地球環境問題はもはや待ったなしのところに来ているのだということが、どんどん「科学的」にも明白になりつつあるように思う。