おっさんひとり犬いっぴき

家族がふえてノンキな暮らし

身の周りから

2024-10-02 10:16:38 | 日記
 散歩をしていると、普段は気にもかけない野鳥の姿を追いかけていることが多い。いい声で鳴いている野鳥がいると、どんな鳥が鳴いているのかと探してみたり、見慣れない色や姿をしている野鳥を見かけると、その特徴を目に焼き付けて後で調べたりする。

 そうこうしているうちに、ここの雑木林にいる群れた野鳥はこれだろう。単体でいるのはあの野鳥だろうと、少し詳しくなってくると、生息地や単体か群れでいるかといったことで見当がつくようになる。姿・形、生息地だけではなく、季節によっても山から里に降りてくる野鳥がいたり、海を渡ってくるのがいたりと、四季の移り変わりでも違いがある。

 昨日の毎日新聞にこんな記事が出ていた。それは「スズメが絶滅危惧種に? 里山の鳥、チョウが急速に減少」というニュースで、「環境省と日本自然保護協会は1日、国内各地で動植物の状況を定点観測した結果、里山に生息する鳥類の15%、チョウ類の33%で個体数が年3.5%以上のペースで減っているとの報告書を公表した」というものだった。

 専門家によると、「深刻な結果だ。全国規模で里山の自然環境が変貌している」と、管理されなくなった里山が増えて生息環境が変わったことを危惧している。確かに、スズメを見かけるのは田んぼの周辺の民家のあるあたりに多い。登山をしていて、山の中や上で見かけることなどない。となると、スズメは長い時間をかけて人間と共存する道を歩んできたことになる。そのスズメが絶滅危惧種になる恐れがあるというのだから、事態は深刻だ。熊やイノシシの被害だって、昔は人間と共存していたと言えるのかもしれない。

 政治家の発言を見ていると、「豊かさを目指す」とは言うが、その豊かさは「経済一点張り」の底の浅い豊かさである。彼らが夢見るのは、高度成長期の頃の日本の姿だ。「経済、経済」と叫び、「所得倍増」と声高に言う。が、足元を見れば、身の周りからスズメがいなくなり、セグロセキレイがいなくなり、チョウが姿を消している。荒れた山から熊やイノシシが里に降り、鹿や狸が畑を荒らす。「豊かな国」を目指しているつもりが、すでに多くの命が途絶えようとしているのが現実である。
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