おっさんひとり犬いっぴき

家族がふえてノンキな暮らし

せっかち

2017-03-01 10:44:52 | 福島

 休日に半日かけて畑を耕したので、タミちゃんに「畑を耕しておいたから、石灰を撒くなら撒いといて」と言ったら、「全部掘り返したの」と聞いてくる。「全部やったよ」「ネギの隣も」「ネギと豆の畝以外は全部」「えっ、あそこには玉ねぎが植わっていたのに」と、せっかく掘り返したのに、がっかりさせてしまった。豆の畝にはわかるように棒が刺してあったが、玉ねぎの方には何の目印もなかったのだ。

 「見ればわかったはずだけど」
 「見てもわからなかったから掘り返したんだけど」
 「興味がないからよく見ずに掘り返すのよ」
 「注意はしたんだけど、それっぽいのはなかったよ」
 「あった」

 仕方がないので改めて玉ねぎの苗でも植えようかと露地栽培の仕方を調べてみると、確かに植え付けは秋で、冬の間にしっかりと根を張り、これから初夏にかけて収穫を迎えるとある。今からじゃあダメなのかな。ただ、この時期の苗は、太さで8ミリほど、高さで25センチ以上になっているはずなので、もしこんなに大きな苗があったら見落とすこともなかったと思うんだけどな。この時期に育ってないとすると霜などにやられている可能性が高いそうだが、すでに全部掘り返してしまった以上、もはや言い訳はできないのだ。

 僕の場合、この先見込みがないと判断した瞬間、すぐにでもそれを捨てて新たな方向を探るのが常なのだが、すべての人がそうだとは言えない。そこでどうしても人によってスピード感というのに差が出てきてしまう。従って、どこかで折り合いをつけなければ共同生活は送れなくなる。

 恐ろしいことに、僕は小学校6年間、通知表に「協調性がない」と書かれ続けた子供だった。いつだって早く新しいことをやりたいため、遅い子を待つということがどうしてもできなかったからだ。いつだって辛抱辛抱とお経のように心の中で唱えているが、なかなか結果が出ないことに関しては、どうしても最初からやり直したくなる。

 きっと、こういう人間をせっかちと言うんだな。

コメント
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