連日森友学園の問題がテレビで放映され、見たくなくてもなんとなく見てしまうという毎日が続いている。籠池さんが総理夫人から寄付金をもらっただの、契約書が出す役所に応じて3種類あっただの、経歴に嘘があっただの、いろいろ枝葉の部分が多すぎて、問題の本質にはなかなか迫らない。誰だって役所に書類を出すときには、少しでも有利になるように書くだろうし、履歴書だって面倒だから適当に書いて済ますというのは多々あることだ。
僕が知りたいのは、国有地の払い下げが格安で行われたことに、間違いなく政治家の関与か役人の忖度があっただろうから、どうすれば政治家や役人は一民間人のために動くのかということだ。
口利きが悪いとか忖度が悪いと言ったって、大体選挙になると、おらが村から、おらが街からも議員さんをと考える人が多いというのは、政治家の仕事は口利きだと思っているからに他ならない。もし町全体、地域全体、国全体を考えるのが政治家なら、選挙区という考え方がそもそもおかしい。
お役所にしたって、要望を出してもなかなか聞いてもらえないものが、政治家を通すと一発で実現したりする。お役所を動かすのは、お役所のお偉いさんと知り合いか、政治家くらいだと誰もが思っている。
森友学園が人々の興味をひくのは、籠池さんがどんな手を使って、自分に有利な条件でことを進めることができたのかというその構造だろう。普段はいくら訴えてもまるっきり相手にしてくれない政治家やお役所が、時々びっくりするほど親切に対応することがあるのだから、その方法を知りたいと思うのは当たり前のことだ。