おっさんひとり犬いっぴき

家族がふえてノンキな暮らし

ゆっくり進む

2017-03-09 12:04:07 | 福島

 春が来たと喜んでいたら、朝起きると外はうっすらと白くなっていた。さすがにそれ以上は積もる気配はないものの、散歩をしていても頭の上からぼた雪がフワフワと落ちてくる。ドリは寒さで洟を垂らし、黒い毛並みのトトの頭や背中はあっという間に白くなり、パトカーみたいになっている。

 それでも日差しは、ゆっくりとだが日増しに強くなっていくようだ。風は冷たいが、犬たちは地面にへばりつくようにして日向ぼっこをする。触ってみると、ポッカポカを通り越してチリチリと焼けているようだ。

 ヤマガラやジョウビタキが、枯葉の間に落ちているエゴの実を探してあちこち掘り返している。体はすっかり葉っぱに隠れ、顔を上げた姿は、布団から顔を出しているかのようだ。コゲラがイタヤカエデの幹に穴を開けようと、コツコツとドラミングを繰り返す。ピーヒョロロロと鳴く声を探して空を見上げると、上空高くトンビが羽を広げて旋回している。

 昨日までは春霞で霞んでいた山並みは、今日は雪雲に覆われ、すっかり白くなっている。トトが元気なら雪山に登りに行きたいところだが、近頃は近所の坂道を登るのでさえ、ボチボチと足元を確かめながら歩いているのを見ると、ハードな山登りは無理そうだ。それにそろそろ、山ではクマが冬眠から覚める頃だろう。

コメント
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