九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

「日米は全体主義国」論争  文科系

2014年07月20日 17時15分21秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 昨日のエントリーでこんな論争になりましたので、皆さんにご紹介したいと思い立ちました。

Unknown (1970)2014-07-19 03:12:48ここに好きなことを自由に書ける。選挙権もある、東京のど真ん中でデモも出来る。
そんな国を簡単に全体主義というのは、よく分からないな。
これを全体主義というのならば、世界の殆ど全ての国は全体主義になりはしないかな。

お応え (文科系)2014-07-19 09:04:31 アメリカには、国民を騙して嘘の理由で戦争を起こし、世界の50万人だかを殺せば、鬼畜米英とか大東亜共栄圏とかを煽って太平洋戦争をした国とどう変わるかと述べたつもりですが?これでは、小さな自由などあるように見えても、人間にとって最も大切な命を守る大きい自由がないということではないかとも。
 日本政府は、国民に正規の手続きを経て憲法を変える自信がないから、解釈改憲で戦争する国にしようとしている。代議制度・議院内閣制の暴走というものだろう。行政府の暴走とは、立憲主義がもっとも恐れてきた全体主義の一種であると述べたつもりだ。ちなみに、9条俳句を末端行政が排除するような事件などがどんどん増えていることでもあるし。

(途中3通を省略)

全体主義国家 (らくせき)2014-07-19 19:52:33一昔前のナチやムッソリーニ、東条さんなどの
全体主義と、21世紀のアメリカ、日本の全体主義とは同じところもあるが、かなり異なった点もあるそう。
戦前日本より、個人の自由度を認めた全体主義だと考えたほうが実態に近いのでは?

Unknown (1970)2014-07-20 00:05:07らくせきさん、個人の自由を認める全体主義なんて冗談でもありませんよ。そんなのは全体主義とは言わない。選挙で引っくり返せるんだから。
主義主張が合わない、駄目だというならば選挙までにその動きを広げ選挙で勝つようにすればいい。そして日本はそれが出来る国。民主主義ですよ。

もちろん (らくせき)2014-07-20 07:44:52相対的な問題です。
昔の全体主義よりも、という意味です。案外、自由に選択しているつもりで全体主義に包み込まれていく。
多分、戦前の日本人の多くがそう感じていたと思うのですが・・・議会制民主主義のある意味での限界かも。

全体主義の意味も変わる (文科系)2014-07-20 11:44:34 選挙があったってこんなことが起これば、ある人々が全体を僭称していると言うこと、選挙が意味をなしてないことだと思いますね。
『 嘘の理由をマスコミ総動員で世論にでっち上げて世界動員の戦争を起こしたあげく、世界50万人の人々を殺したということ。
 安全神話を振りまいて関連死含めて数千人の方々を殺し、先祖伝来の故郷を捨てざるを得ない人々を無数に生んだ国。なのに、「そういう政治」を開き直ったようにまたぞろ継続し始めた国。
 いずれもきわめて異常すぎる政治事件ですよ。異常すぎる政治的事件を忘れると、悲劇はまた起こります。多くの反対、不賛成を無視して、これらをなかったようなこととして国家、政治が暴力も交えて進められている。全体主義でなくてなんなんだ』
 ヒットラーも東條も新聞とラジオがなかったら多分全体主義を押しつけられなかったはず。今は新聞、テレビやネットの時代。政治、官僚がこれを動かして上のようなことができたのだ。アメリカではネットの大本のコンピューターまで全部握ってね。国民の会話はすべて盗聴できるのだし。
 こういう連中がビッグブラザーよろしくやっていれば、選挙って単なる形式になりませんか? 普通の庶民の誰が、国のすべてを盗聴できるのでしょう? テレビを握れるのでしょうか。情報量に圧倒的な差があるとき、情報がほとんどないに等しい庶民は全体主義の餌食ですよ。
 昔の全体主義概念では全く時代遅れのはずです。
コメント (16)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日米は全体主義国   文科系

2014年07月19日 00時08分51秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 全体主義とは、一定の政治内容をもったある「全体」へと向かうために、それに反する個人などを押しつぶしていく体制を言う。先ず、アメリカが全体主義国であるという証明を試みたい。
①人の命が政治で最も大切だ。だから人一人殺しても最大重罪人になる。「人1人殺したら重罪人」だが、「人をできるだけ多く殺せば英雄」というのが戦争である。
②こういう戦争にマスコミ総動員で嘘の理由をでっち上げて、あまつさえ国連の反対をも押し切って世界の国々を嘘の開戦理由に有志国として巻き込んでまで、アメリカはイラク戦争を起こした。つまり、アメリカどころか世界の反対の声を押しつぶすようにして、自国数千人の若者はもちろん世界の関連死を含めると50万人というあの悲劇を起こしたのである。
③以上から、アメリカ国家は現在世界最大最悪の全体主義国家である。


 次に、日本が全体主義国家であることの証明、その一。
①フクシマでいったん原発廃止、縮小となった。今でも再稼働反対の声の方が多いはずだ。
②ところがいつの間にか、「ベースエネルギー」としての復活である。原発村と安倍内閣が、電気料金を使ってマスコミなど総動員で反対の声には全く耳を貸さず、勇往邁進している。各省庁に並ぶ権限をもっているはずの規制委員会学者なども、いつの間にか規則を破って、原発村からお金をもらっている人々ばかりをあてている。

証明その二。
①憲法は法の中の法であり、数百年の歴史の産物、近代民主主義政治思想を受けて立憲主義の精神によって生まれたものである。つまり、「人民の、人民による、人民のための政治」とされた主権者国民が、大きな力を与えられるがゆえにこれまで横暴になりがちであった国家というもののその横暴を縛るものとして生まれたものである。
②また、日本国憲法は、あの全体主義が引き起こした大戦の悲劇の痛苦から学び、その中から主権者国民が歓喜して迎えた中身をもって生まれたものだ。
③この①②二つながらを、今安倍政権がねじ曲げつつある。
 前者①には、もう国家は横暴ではなくなったから縛る必要なしと言い張り、逆に国民に義務を上から押しつけて羅列するという抜本的な改憲を企みつつある。
 後者②には、主権者国民に謀らずに内閣だけで他国での戦争が可能という内容をもった解釈改憲にむけて、ブルトーザーのようなすさまじい強弁を敢行している。こんな大きな歴史的憲法論転換をこんな小さな手続きでやるとは、政権が昔から陥りがちであったという政治暴力以外の何物でもないはずだ。

 現政権の元で、日本は全体主義国家に成り下がった。
コメント (9)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

米包囲網、やがては・・・ 文科系

2014年07月18日 08時59分25秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 6月29日のエントリー『集団的自衛権と谷内正太郎国家安保局長』に今付けたコメントを、エントリーに格上げしたい。 

『米包囲網、やがては・・・ (文科系)
 マスコミぐるみで嘘の理由を大々的にでっち上げてイラク戦争を起こしたアメリカ。世界に名が轟いている9条を持った日本のそれへの参戦。このアメリカに従って戦争ができるような国に換えた解釈改憲! 同じく参戦した西欧諸国ではたとえば英国でも、「平和に対する罪」運動が今でも続いている。参戦を決めた当時の首相ブレアが今でも告発され続けているのである。
 西欧でも、アラブでも、アメリカはすごく嫌われている。

 さて、この流れに抵抗する一大勢力がずーっと形成努力を続行し、今また一段とその輪が広がった。昨日の新聞ではこう。
『米へ対抗 思惑一致 BRICSと南米諸国』
 ブラジルでBRICS首脳会議が開かれているが、16日にはこういうさらに広い輪の中で、以下のような意志一致をしたという。
『首都ブラジリアに南米の大統領全員が集結して会議に合流。米国主導の世界秩序への対抗姿勢を強めるBRICSと、南米に多い反米左派政権は思惑が一致しており、関係強化に向け強い意欲を示した』

 出席者らが特に重視しあった困難、課題がこういうものであったということで、ここには特に注目である。
『再デフォルト(債務不履行)の危機にあるアルゼンチンのフェルナンデス大統領は演説で、危機の原因になった米ファンドや米裁判所の裁定を批判し、15日に設立が決まったBRICS主導による「新開発銀行」からの支援に期待を示した』

 ブラジル、ロシア、インド、中国に南アフリカ。これに加えて南米諸国が、日米ファンドによる各国経済破壊にも等しい空売りなどの蛮行を告発したという形なのでもあろう。ちなみに、中南米諸国って、アメリカの今の行き方の被害を通貨危機という形で史上真っ先に受けた被害者なのである。アルゼンチンなどは以降何度この被害を受けたろうか。けっして中国やロシアの肩を持つつもりはないが、日米のファンドがいろんな国(の実体経済など)をがたがたにする空売り世界などは、人の道に外れて異常すぎると見続けてきた。

 BRICSプラス南米諸国銀行って、大賛成である。日米一極よりも世界が多重でなければ、世界に民主主義などは決して保証されぬと思うからだ。
 日本もこの谷内のようにアメリカべったりが目立ちすぎて、世界から孤立せぬように願いたい。どうせこれらの国向けとの二枚舌を使っているのであろうが、それが見透かされてこれらの国からどんどん馬鹿にされぬようにということである。日本外務省などがODAをどれだけ使っても、目に余る対米追随がこれらの国々の腹の中ではせせら笑われているはずなのである。

 同じ記事中に、こんな文章もあった。
『中国の習近平国家主席はペルーのウマラ大統領との会談で、ペルーとブラジルを結ぶ南米大陸横断鉄道の建設に協力する方針を示した』
 これらの国々が、日米のマネーゲーム経済に抗して、物作り世界経済を世界の中心に置くことをこそ切に期待したい。人の職業というものは、物作りの中にしかないのだから。金がいくらあったってものがなければ人間は裸の大様だし、投資先を物作りと結びついた銀行に押さえられてしまえば、物作りを食い物にしてきただけの金融などは何もできなくなるはずだ。日米金融は世界の物作りをがたがたにしてきたはずで、さらに嫌われないことを祈るのみである。』
コメント (14)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「全体主義の芽」  文科系

2014年07月17日 11時41分58秒 | 国内政治・経済・社会問題
 昨日の中日新聞13面文化欄にこんな記事が載っている。中村桂子・JT生命誌研究館長の『「九条」俳句 掲載拒否に思う』。前からもれ聞いていた話だが、改めていろいろ考えさせられた。どんな物事にも軽重があると思うのだが、最近よく起こる同類の事件は標記のような意味を持った非常に重いものだと観てきた。

事件の概要はこう。さいたま市大宮区公民館の「公民館だより」が俳句教室互選で選ばれた一句を毎月載せているが、7月号には俳句欄がなかったという。掲載予定一句がこういうものだったからたちまち社会問題になったという。「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」。この不掲載を咎められた館長が、こう答えたのだそうだ。『 』はいつものように、記事文章自身である。

『ここで公民館長は「世論が大きく二つに分かれる問題で、一方の意見だけ載せられない」と説明し、公民館を管轄する立場の人は「この句が市の考えだと誤解を招いてはいけない。公民館の判断は妥当だ」と言っている』
 これに対して中村氏は、『世論が分かれる大事な問題だからこそ』、『ここで、「市の考え」という言葉が出てくるのもふしぎだ』、『ここで行われたのは行政の勝手な自主規制である』と反論している。記事文章の結びは、こうなっている。『市民に最も近いところが自主規制をした時に社会はどうなるのか、考えるだに恐ろしい。身近なところこそ重要であることを再確認したい』

「考えるだに恐ろしい」と中村氏が結んでいるのは、僕が感じた標記のこと「全体主義の芽」と同じ感覚のはずだ。社会の意見が分かれている問題で一方を切るというのは、暗黙のうちに他方を持ち上げるということだろう。この場合は9条カエル派を持ち上げているに等しいのではないか。それも社会教育施設の当事者が選んだ句を慣例を破って切るというのはお客様を無視したも同じ、行政サービスとしても大変なことではないだろうか。
 行政機関がその末端まで、安倍政権思想にどんどんなびいていくようで、とても恐ろしい。

 最近の中日新聞の記事はいわゆる全国紙と違って、フクシマ、9条、原発関連などとてもよいものが多い。これからも全国に発信するつもりでちょくちょく紹介していきたい。
コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

メッシの大会   1970

2014年07月15日 16時32分12秒 | スポーツ
目出たくドイツが優勝したのでカジュさんおめでとうw
オレのメッシはあと一歩だった。
しかし、走らないだの守らないだの色々言われたメッシが決勝までアルゼンチンを導いたことは、喜ばしい。
確かに戦術やシステムをあれこれ考えるのも楽しいんだが、そんなことはさておきプロ中のプロ、とてつもない才能を持った選手を観るのはまた格別の喜びがある。
今大会アルゼンチンは、メッシと合う選手のみでチームを作った。
時代に逆行しているありえない、色々言われた。
おかげでテベスは外されるw
相手マークもメッシ一人に集中する。それも昔のようなマンマークではない。システムによって包囲されたマークが一人に集中する。
しかしそれでもメッシはメッシだった。決定的な仕事は全てメッシの左足から生まれた。
相手チームはメッシを相手に引き分けがやっと。
それを観ることができたのが今回のワールドカップの一番の収穫だった(わたしのね)。
戦術やシステムに偏るとブラジルみたいに長所を忘れちゃうんだよな。ブラジルがドイツの真似したって敵うわけないんだよ。相手の得意な土俵で戦うようなものなんだから。
だからブラジルはただのチームに成り下がった。
一方アルゼンチンはカリスマに賭けた。
そこにアルゼンチンのプライドを見たね。
負けはしたがすがすがしい戦いだった。
次はいつか分からないがこういう国はまた日が昇る。
いい戦いをありがとうございました。
コメント (16)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「よたよたランナーの手記」(57) 年寄りと目標、その一考察  文科系

2014年07月15日 12時07分26秒 | 文芸作品
 前回にこう書いた。
『年寄りのリハビリは本当に難しい。ウオームアップを十分やってからリハビリに入らないとダメ。リハビリ自身も本当にゆっくりと強度を上げていかないとダメ。リハビリ直後には、アイシングが絶対必要などなど、切がない。これらを細心にやらないと、すぐに再発なのである。』

 さて、当面の回復、ラン再開を考えるために絶好の前例があった。12年秋に、10年の慢性心房細動心臓カテーテル手術前後3年のブランクから再びランナー復帰を遂げた自分自身の手帳に残された記録である。夕べ見直してみたらこんな経過をたどっている。
 12年9月26日に初の30分走まで復活して、3.3キロ。それが4キロになったのは、12月15日である。前者は時速6.5キロでこれはまー歩きも同然だが、後者は時速8キロで立派なランニングだ。その間約3ヶ月。そして、この直後にアキレス腱痛や腰痛が出たりして、30分で4.5キロ到達は翌7月20日になる。この時も直後にアキレス腱痛が出て苦しんでいるから、スピードを上げた時の僕はアキレス腱を痛めやすいと改めてよく分かったものだ。でも、このアキレス腱痛回復、対策も上手くいったらしく、去年10月1日には30分×2、つまり1時間走が可能な体になったようで、以降ずっとジムランニングはこの1時間走になっている。この10月1日に1時間で走れた距離は、8.2キロほどだった。そして、今年になってこの記録がどんどん伸びて、最高は3月15日の9.85キロとなる。それからまた腰痛と、今回のアキレス腱痛ということなのである。

 さて、記録がとってあるということは、記憶力がない年寄りにとっては実に貴重なものと再認識したものだ。以上を振り返れば、今回のリハビリなど何のことはないと勇気を与えられたし、この経過に顔をのぞかせている僕の弱点を押さえてじっくりと科学的にやれば、ラン再開以来の夢である1時間10キロも難しいことではないと、改めて思えるのである。今のアキレス腱痛前で言えば、5月18日には8.75キロ、4月27日には最近の最高時に近い9.7キロを走れていたのだ。
 記憶が弱い年寄りにとっては自分の過去はあやふやな夢みたいなものと時に思うのだが、記録って大切だと再認識した。年をとっても自分の過去を踏まえて今可能なことを探り出しながら生きることができるのである。記録があってこそ、自分の心身も若く保てるというものだろう。

 こんな考え方を踏まえて、我が青春の象徴・ロードレーサーの方も展望してみた。我が愛車”パナソニック・プレステージ1997”を駆使した時速40キロ近い2連続全力疾走持続も、最大心拍数160を保てる間は大丈夫という自信が生まれてきた。この最大心拍数は、標準的循環器体力で言えば60歳ほどのものということになるのだが。
「目標を識り、自分の今を識れば100戦危うからず」ということだろう。年寄りって結局、衰えた自分の今が分かりにくいのだし、よって目標までの距離も全く見えないからそれへの距離も埋められにくいと、そういう人種なのだろう。 
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

14WCまとめ  文科系

2014年07月14日 14時39分55秒 | スポーツ
 いろんなやり方が入り乱れて、大層激動した歴史に残る大会だったと思う。多くのゲームを観たわけではないし、さしあたっての印象に過ぎないもの、恥掻きを承知で以下を皆さんの討論に供したい。叩き台があれば頭も異論も討論もまとめやすいだろうしという趣旨、意図である。決勝戦当日のこととて予断や憶測もいっぱい入った愚考だから、細かい点はとにかく大まかな傾向を討論していただこうという趣旨でもある。

①ここまで一時代をリードしてきたスペインやそのちょっと前までのイタリアなどの、実にあっけない一次リーグ早期敗退。これに入れ替わったようなコスタリカの万人が驚いたベスト8(正に驚異的台頭)は、スペインとは真逆なカウンターサッカーだった。確かに「組織」のヨーロッパが勝って「個人の総合的能力」に頼りがちな南米が敗れたと言えるが、組織と言ってもいろいろある(と、ここの前の討論で教えられた)。組織(的)とは、監督に命じられたやり方に全員が従うという意味だからだ。ドイツを典型とした全員攻撃全員守備も、攻守完全分業チームも、FW一人を守備から外すというやり方でさえ、それが監督戦略に忠実なチーム戦略であるならば、組織的ということになる。

②優勝したドイツと、一度も負けなかったオランダとは、全く違う組織である。前者は、バルサの系譜に入る厳しいコンパクト・プレスとつなぎのサッカー。後者は、守備と攻撃の分業をゲームごとに色々に使い分けたものだが、アルゼンチンもそういう分業組織だったと言える。日本と同じように、世界的個人技を誇るブラジルに組織が見えなかったと観るのは、僕だけではあるまい。コスタリカも非常に組織的であったとは言えるが、堅守速攻チームと言うほかには、どう表現したらよいのか。「このチームの新しい表現者よ出でよ」というところだ。

③いずれにしても、ボール奪取の競り合いが非常に激しく、これが相手よりも劣ったチームが負けた大会だったとは思う。多分近年になく得点が多い大会だったということも、これに関連しているはずだ。高低いずれにしてもコンパクトプレスの強さから、特にショート・カウンターの威力。これらは、バルサ、ドルト、バイエルンの戦略系譜研究に負うところが大きいはずだ。低く構えてさえ、DFラインは上げてそのラインコントロールに長けたチームでなければボール奪取はできにくくなったのではないか。台風の目コスタリカのいずれもフラットな2本のラインコントロールには、非常に鮮やかな印象を持った。あたかも、数年前のモウリーニョ・インテルCL優勝時のバルサ戦2本ラインのような

④この「高低コンパクト陣形から、好ボール奪取・長短カウンター」という戦い方に対して、攻守分業や5バックも含めて堅守チームがまた非常に目立った大会でもあった。オランダ、アルゼンチン、コスタリカ、フランス。詳しく観ないと分からないが、これら堅守チームのほとんどがベタ引きではなかったとは言えないだろうか。バルサ流つなぎ以降の今では、後ろ目で間延びした低DFライン守備というベタ引きでは対抗できなくなったはずなのである。

⑤中でも、優勝したドイツはちょっと別格だったと思う。ブラジル戦はもちろん、対アルゼンチン決勝戦、特にその前半などを筆頭に。最も肝心なゲーム結果である得失点差で観たらダントツだったのではないだろうか。この得失点ともに現れた強さが、バルサを踏襲したドルト、バイエルン流の、キーパーをも含めたコンパクトな全員攻撃全員守備戦略にあることは明らかであろう。かと言って、監督さえよければこれと違う戦い方でも結構強くなっていき、本番でも強豪と互角に戦えると示されたWC大会だったとも思う。ファンハール、サベーラ、ピント、ペケルマン、デシャン、ビルモッツ、フィッツフェルトなどなどのことだ。まるで、これからは戦略はいろいろだとしても時流を押さえた良い監督でなければ、いくら良い選手たちを集めてもよい成績は納められないWC大会になったとは言えないだろうか。近年のスペクタクルサッカーでは兄弟のようであった南ア大会の強豪スペインとオランダとの今の差が、そんなことを示していると思うのだがどうだろう。

 追加です。なお、以下の拙稿もご参照願えれば嬉しい。
6/23 随筆 世界サッカーに異変      
6/25、26、28 ザックジャパン(167~9) 全体的総括①~③
7/7 僕のベスト4、ベスト2
7/9 ブラジル戦、ドイツの勝因 
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

安倍さんのおかげで・・・    らくせき

2014年07月14日 10時01分54秒 | Weblog
滋賀県知事選挙。民主党の候補が当選。
中日の解説によれば、集団的自衛権の閣議決定以降、
支持に手ごたえがあったという。
地方は安倍さんにNOを突きつけたのでしょうね。


コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「今後も、どの国にもスパイをやる」と、アメリカ  文科系

2014年07月13日 07時11分51秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
『実際、ドイツのメルケル首相の携帯も盗聴されていたわけだ。案ずるに日本の首相や自衛隊幹部の弱点・スキャンダル情報を入手するなど朝飯前だろう。もしその秘密監視情報をネタにアメリカが外交圧力を強め自衛隊の海外派兵を要求したら、集団的自衛権行使の国ニッポンの首脳陣はNO!と言い切れるのか。背筋が寒くなる』
 この文章は、本13日の中日新聞読書欄で『スノーデンが私に託したファイル』を評したノンフィクション作家、吉田司の書評の末尾にあったものである。折しも、ドイツの役人二人が、アメリカのスパイとして逮捕されて、ドイツはアメリカに対していよいよ強硬に出ている。ドイツの不安は当然のもの。なんせ、逮捕された1人はドイツ情報局の役人であって、アメリカによるメルケル首相盗聴事件の捜査情報をこの人物を通して盗み出そうとしたもの。そんなドイツのアメリカに対する主たる主張は、「独米相互間でスパイ禁止協定を結ぼう]というものである。対するアメリカはなんと応えたか。「どこの国ともそういう禁止協定は結ばない」。柔らかい言葉にも聞こえるが、この場合のこれは言い換えればこういう邪な主張なのである。「あらゆる国のスパイをしているし、今後もしていくつもりである」、と。
 
 過去の歴史を振り返れば当然であろう。冷戦時代のCIAの仕事は主として社会主義国家が相手だった。それが崩壊してこのCIAはどうなったか。全く縮小されず、外国の民間企業なども含めて拡大の一途をたどったものである。その果てが、このスノーデンの暴露、この著作である。吉田司の書評にも、こんな文章が出てくる。
『本書によれば、彼のダウンロードした機密文書にはあの〈グーグル〉や〈フェイスブック〉〈アップル〉〈マイクロソフト〉などネット関連企業がNSA(国家安全保障局)と秘密協定を結び、ユーザーのオンライン情報を国家権力に売り渡した事実が記録されていた。ネットは今や米軍産複合体に征服され、オーウェルの「1984年」も真っ青の人民監視マシーンに変貌したのである』

 関連するのかどうか、僕のエクスプローラー画面も誰かに乗っ取られて、閉鎖、新規開設しなければならなくなった。僕はこのブログ関連しかネットをほとんど使わないからこのサイトを憎んでの行為か、単なる愉快犯なのか、ホントに煩わしくって嫌な社会である。それも、世界最大国家が公然とすべてのネット網に侵入しているのであるから、当たり前のことと言える。新自由主義世界とは、人間たちが競争を通してここまで落ちていくものなのだろう。そして、民間会社が、国家や公的なもの、公共というものをどんどん壊していく無法世界なのでもあろうか。弱者にとっては何もよいことがない、文字通り弱肉強食社会である。

 なお、『スノーデンが私に託したファイル』の内容紹介、書評は当ブログにもある。6月4、5、10日の3連載拙稿エントリーは、この書の詳しい内容紹介のつもりだ。3回合わせると400字詰め原稿用紙10数枚というほど自分では力を入れて書いた積もりのもので、お読み願えれば嬉しい。過去エントリーの出し方はこう。右欄外のカレンダーとバックナンバー年月欄を使う。年月欄で14年6月をクリックすると上のカレンダーがその月分に替わるから、その該当日にちをクリックする。すると、エントリー本欄が当日分のエントリーすべてに替わるので、求めるものをお読みいただける。
コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「よたよたランナーの手記」(56) アキレス腱痛苦闘2ヶ月  文科系

2014年07月11日 23時03分09秒 | 文芸作品
前回書いた30日以来、右脚アキレス腱痛から遠い筋肉維持にだけは努めている。6月23日にサイクリングで好調、26日は階段20往復、27日は70往復、30日には30分ほどの散歩と階段50往復。ここまでは、前回に書いたが、以降はこんな風だ。

 7月1日は散歩30分と、階段40往復。3日には2週間ぶりほどでジムに行って7キロ時以下で走ってみたが、30分で痛みを感じリタイアー。7日には階段90往復、9日はサイクリング、11日が70往復である。というように患部が痛まないような運動にとにかく励んできた。運動の後には、患部へのアイシング、ストレッチ、痛まない程度の片脚つま先立ち運動などに努めながら、とにかく、膝や大腿などが衰えないようにするための訓練のつもりだ。

 まともに走ったと言えるのは、6月19日の1時間7.6キロ以来なくなっている。その前になると5月18日の1時間に8.75キロなのだ。この時に今の痛みが初めて出てきたわけだが、6月上旬の安静努力でこれがいったん治ってから、6月25日に5月最後以来2回目だかの再発が起こっていることが今分かる。

 年寄りのリハビリは本当に難しい。ウオームアップを十分やってからリハビリに入らないとダメ。リハビリ自身も本当にゆっくりと強度を上げていかないとダメ。リハビリ直後には、アイシングが絶対必要などなど、切りがない。これらを細心にやらなかった瞬間には、すぐに再発なのである。傷の治りが遅く、筋肉も細くなっていることだしして、そういう体でのリハビリはちょっと前のようには全くいかないということなのだろう。
 また、こういう結果として心肺機能なども落ちているのだろう。9日のサイクリングは6月23日と違って2回の最大限出力走行継続ができなかった。これはとても悲しいことだったが、それとともに、日常生活でもこんな変化が感じられる。根気がなくなった。物忘れが激しい。もともと持っている軽度難聴が進んだ。などなどだ。走れることが全体的な若さの秘訣であると、改めてよくわかるのである。人間の体はとにかく、酸素吸収力が基本ということなのであろう。これは前からずっと言ってきたことだが。
 ちなみに、こういう数字はランナーの世界では有名なものだ。220引く年齢がその人の最高心拍数であると。つまり、普通の人は最大でもここまでの心拍数にしておけと、それ以上は心臓の健康によくないとそういう基準なのである。73歳の僕ならば147になるが、僕の体験的最高心拍数は160ちょっとまでは大丈夫。ということは、僕の心臓年齢は60歳弱ということになる。さてこれを、今回のアキレス腱痛ブランクを乗り越えてどれだけ回復、キープできるのか。そこが問題ということだろう。

 我が愛車パナソニックレーサー・デュラエースフルセット・プレステージに気持ちよく乗り続けていくためにも、とにかくできる努力はしていきたい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北朝鮮がミサイルを発射の意図     らくせき

2014年07月09日 21時40分42秒 | Weblog
拉致問題を調査することになり、日本は制裁措置の一部を解除。
そんななかでミサイルを発射。
日本政府は厳しい判断を迫られているが、制裁解除は変えない方針。

北朝鮮のミサイル発射をどう見るのか?
周さんの韓国訪問、米中の会議などもあり、
日本との関係だけで考えるのは誤りを犯す可能性にもありますが、
私は北のなかは一枚ではなく、一部の勢力が拉致問題への牽制球をなげているのでは?
と考えています。

そうだとすれば、拉致問題の全面解決はかなり困難では?と心配です。





コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブラジル戦、ドイツの勝因   文科系

2014年07月09日 21時01分41秒 | スポーツ
 一応ドイツの勝因に仮説を立てた後、2回目のテレビ観戦をして「そこ」を検証してみた。30分まで見ただけで、勝因は実に明白。たった一言コンパクト陣型である。日本が最もやりたくて出来なかったコンパクト(コンパクトカーという場合の、小さくてもすべてが詰まって中身が濃く、まとまりがあるという意味だろう)をドイツはどうやっていたか。

①攻勢に出ようとする時のDFラインが、とにかく高い。守備時でもセンターサークル近くて、攻撃時にはDFラインがセンターラインを越えている時も多かった。

②ブラジル相手にこんなにDFラインを高くするチームはかってなかったはずだ。ブラジルは明らかに戸惑っていた。縦にパスを出そうにも、ドイツ密集陣営で味方には必ずマークが付いている。ブラジルが中央では前に運べない(パスが出せない)という場面をどれだけ見たことだろう。

③それではとブラジルが抜け出し手への縦パスを狙うなら、キーパーのノイアーが猛然と前に出てくる。キーパーの守備範囲が広いと驚いていた新聞記事があったが、これは意味を取り違えている。DFラインが高いから、キーパーの守備範囲が広がらざるを得ないのであって、ノイアーはそういう訓練を積んでいたということなのだ。ノイアーは深い抜け出し用パスを常に狙っているのである。「獲れる、獲れない」の判断を恐ろしく磨いていて、最前列の敵抜け出し手の位置を常に確認しつつ、猛然とダッシュする訓練を積んできたはずだ。なんせ、一瞬の躊躇もなく出てきて、間一髪でシュートを防ぐ場面が多いのが目立っていた。

④さて、これだけコンパクトで攻守に攻勢的な陣型だと、その都度個々人がやるべきことは非常に整理されていて明確になる。予測が出来るから、次への判断、行動が速いのである。ドイツ・ブラジルの1対1競り合い(ドイツ・ブンデスリーガでは、これの勝率個人順位を付けている)でドイツが勝ち、ブラジルがシミュレーションに逃れる場面が多いことに気づいた人も多かったはずだ。

 以上、ここまでドイツについて述べてきた僕の「組織的」という意味を説明したつもりである。このやり方こそ、ザックジャパンがやろうとして出来なかったことなのだ。高いDFラインってもの凄い勇気と、前からのプレスが必要なのである。
コメント (33)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

米中対話開幕、長年の対立終結を呼び掛け      らくせき

2014年07月09日 19時07分26秒 | Weblog
AFP=時事は、米中対話開幕を、長年の対立終結を呼び掛け、と見出しにとって報道。
NHKが米中の対立に重きを置いて報道したのと微妙にニュアンスが違います。

以下に全文を紹介します。

中国・北京の釣魚台国賓館で開幕した第6回米中戦略経済対話に出席した米国のジョン・ケリー国務長官(左)と中国の習近平国家主席(2014年7月9日撮影)。

【AFP=時事】米中閣僚らが出席し年に1回行われ、今回で6回目となる米中戦略経済対話(Strategic and Economic Dialogue)が9日、中国・北京(Beijing)で始まり、中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は米中の長年の対立関係の打破を呼び掛けた。

米政府、サイバー攻撃関与の中国将校5人を起訴

 習主席は、2日間の日程で北京で始まった協議の冒頭で、両国の歴史と文化の違いを考慮に入れれば「中国と米国が異なる意見を持っていることや、特定の問題について衝突さえすることは自然」と語った上で、対話と協力の必要性を強調した。

 第6回米中戦略経済対話は、中国と近隣諸国の海洋の権利などをめぐる対立がこの数か月激化し、米国がサイバーセキュリティーや中国によるハッキングに懸念を高める中で始まった。

「われわれの利害はかつてないほど相互連結している」と習主席は述べ、「(米中両国は)協力によって得をし、対立によって損をする」と主張。「われわれが対立すれば、両国そして世界が災いに見舞われる」と続け、「避けられない対立という古い型を打破するべきだ」と呼び掛けた。

 バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は協議の開幕にあわせて声明を寄せ、「米国と中国はあらゆる問題で意見が一致するとは限らない」と同意した上で、それゆえに「両国の違いを率直に表明する一方で、共通の課題、相互責任、一致する利害をめぐり、関係を構築する必要がある」と呼び掛けた。

 米側のジョン・ケリー(John Kerry)国務長官とジャック・ルー(Jack Lew)財務長官は、中国との関係を強化する「新しい型」を構築する意思が米国にはあると表明した。

■米国、中国の台頭を歓迎

 ケリー国務長官は、中国側の懸念に触れ「米国は中国の封じ込めを狙ってはいない。われわれは、地域の安定と発展に貢献し、国際問題に責任ある役割を果たす平和で安定して繁栄する中国を歓迎する」と述べた。

 さらに同長官は、「個別の問題では相違があるかもしれないが、その相違を全体の戦略と解釈してはならない」と、強調した。

 習主席は領有権問題について直接は言及しなかったが、中国が「近隣諸国およびその外側の国々と友好的な関係」を樹立することに取り組んでいると繰り返し述べた。

 ケリー国務長官は、インターネットの利用と保護に関するルール策定のため、中国にサイバーセキュリティー作業部会の復活を呼び掛ける方針。【翻訳編集】 AFPBB News

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新聞の片隅に載ったニュースから(156)     大西五郎

2014年07月08日 19時06分45秒 | Weblog
野中氏「9条死守を」 集団的自衛権を批判 名古屋(14.7.8 中日新聞)

 名古屋市内で六日、元官房長官の野中広務氏が講演した。安倍政権による集団的自衛権行使容認の閣議決定を「暴挙」と批判し、「平和で今を迎えられているのは憲法があったから。その九条は死守しなければならない」と訴えた。
 野中氏は、今回の閣議決定について「憲法解釈が、一つの内閣で変更されてはならない」と強調。安倍晋三首相が閣議決定後、安全保障の関係強化などのために外遊に出掛けたことを「積極的な活躍をしていると言うが、最も近い韓国や中国と対立状況のまま、集団的自衛権の閣議決定という暴挙をやった。いくら平和を叫んでも空念仏だ」と指摘した。
 戦時中、朝鮮半島から強制連行された人たちが虐待されている姿を目の当たりにした体験にも触れた上で「政治家は、日本がどんな戦争の爪痕を残してきたか、謙虚に考えてやっていかないといけない」と注文した。
 講演は朝鮮半島の南北統一活動を支援するNPO法人「三千里鉄道」(豊橋市、都相太・トサンテ理事長)が「東北アジアの平和を求めて」をテーマに開催。野中氏は、小渕恵三首相と韓国の金大中大統領が一九九八年に新たな日韓関係の構築を目指す共同宣言を発表した際に、官房長官を務めていた。

□□――――――――――――――――――――――――――――――――――――――□□

 加藤紘一元自民党幹事長・官房長官、古賀誠元自民党幹事長(古賀氏は日本遺族会の会長でもあった)、山崎拓元自民党副総裁など現役を引退したかつての大物議員たちが安倍首相の憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認を批判しています。これもその一つの現れです。
現役の自民党国会議員は陰では集団的自衛権の行使に不安を抱きながらも、党の会議などでは異論は聴かれません。唯一村上誠一郎元行革担当相が党の総務会で反対を表明しただけです。
きょうの毎日新聞の投書欄に「自民議員、なぜもの言わぬ」という64歳の会社員の方の投書が載っていました。「一昔前は派閥での賛成・反対との意見も聞こえてきたが、これも小選挙区制の弊害なのだろう。もの言えない自民党議員殿、これが現実ですか、これでいいのですか」
安倍首相は6日からニュージランド、オーストラリア、パプアニューギニアの3国訪問に出掛けましたが「8日にはオーストラリア議会で演説し、集団的自衛権の行使容認を踏まえた安全保障関連の法整備へ決意を表明する」(8日中日新聞)ことにしています。
首相は安全保障法制について「なるべくたくさんのことを諸外国と共同してできるように、日本は安全保障の法的基盤を一新しようとしている」と演説する予定と云われます。一番新しいJNNの世論調査(7日発表)では「与党協議などで集団的自衛権の議論は尽くされたと思いますか」の質問に、81%の人が「不十分だった」と回答しています。国民に対する説明と国民の意見を聞くということも行なわれていないのに、外国の首脳や議員にこれまでの国の方針を変えて、武力の行使も辞さないと約束しているのです。こういうのを本末転倒と言います。
                                       大西 五郎
コメント (11)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

いよいよ明白「米のスパイ・最高裁ぐるみの官僚体制」  文科系

2014年07月08日 09時58分40秒 | 国内政治・経済・社会問題
 「沖縄密約 原告敗訴確定へ」「最高裁14日判決 不開示を維持」。これは、本日の中日新聞1面トップ記事の大見出しである。これについては、昨日もコメントを書いたばかりだし、この7月1日拙エントリー「政府よりもアメリカを向く外務官僚」で、外務省のスパイ行動をウイクィリークスが暴露した駐日米大使館公電でしめしたところだ。こんなふうに書いた。

『 結局、スパイでしょ (文科系)2014-07-07 20:32:36
 この外務官僚達、結局スパイでしょ。時の政権の頭越しにアメリカと通じて、政権の弱点を告げたり、政権の悪口をアメリカに解説して見せるんだから。いくら能吏で仕事は出来ても、こんな重大な官吏精神踏み外しって、仕事の精神、哲学というものを常日頃論じていない証拠だと思う。結局、自分ら対米追随外務省内勢力の出世狙いというムラ社会。そういう証明をしたつもりです。
 そもそも、官吏とは政権に従うべきものでしょう。でないと省益中心になってしまう。それが出世狙いムラ社会の証拠なのだ。こんな連中には、安倍だっていつ寝首を掻かれるか分からないはずだ。』

【 東京の米大使館発で国務省あての2009年11月27日付公電によると、同日、米大使館でズムワルト首席公使と梅本和義・外務省北米局長が密約問題の扱いを協議した。同公使は「艦艇の核搭載をあいまいにしておくことは抑止戦略の重要な要素だ。ルース大使は調査の行方を懸念している。これは単なる国内問題ではなく、より広い地球規模の文脈で米戦略に影響が出る可能性がある」と述べた。

 梅本北米局長は米側の懸念に理解を示し、「やっかいな問題であり、たぶん普天間より難しい。(鳩山)現政権は『密約』調査がもたらす結果を理解していない」と応じた。その上で局長は、「核兵器についてさらに明解な説明を求める声にどう答えるのか、日米で非公式に協議を続けることが必要だ」と述べた。

 それから約2カ月後の10年2月4日付の東京発の公電によると、同日に開かれたキャンベル国務次官補らと梅本北米局長らとの協議でも、密約が話題になった。同次官補が、日米で対処すべき課題として「拡大抑止」、「核をめぐる歴史(日本で『密約』として知られている)問題」を挙げ、「米国の航空機と艦船が、核兵器の搭載を肯定も否定もせずに立ち寄ることができること」が必要だと求めた。 】

 さて、これらの日米秘密画策勢力によって、来週14日の最高裁判決が「沖縄密約不開示・原告敗訴」と出るようだ。これが、当時の梅本北米局長がこう述べたように、どうしてこれほど重要な問題なのだろうか。
『やっかいな問題であり、たぶん普天間より難しい。(鳩山)現政権は『密約』調査がもたらす結果を理解していない』
 さて、普天間よりも厄介で、多分、普天間よりも重大? だからこそ、最高裁までをこの外務省勢力がここまで必死に引っぱってきたということだろう。どうしてなのか。上記ウィキリークス公電にあるズムワルド米大使館主席公使の言葉がその理由を示している。
『艦艇の核搭載をあいまいにしておくことは抑止戦略の重要な要素だ。ルース大使は調査の行方を懸念している。これは単なる国内問題ではなく、より広い地球規模の文脈で米戦略に影響が出る可能性がある』

 さて、外務省の立場に立てばこの理由は分からぬでもない。が、文書を破棄されて新政府もこれを知らされないとか、国民は全く知らされないとかの事態は、民主主義国家と言えるのかと言うことを示す。本日の中日新聞ではこの論点に関わってこういう追い打ちを掛けている。
『特定秘密保護法では、今回のような秘密指定は最長60年可能。さらに「外交に不利益を及ぼす」とされる情報など7項目については、60年を超えて永久に秘密にできる。(中略)
 国民の知る権利は、憲法の保障する表現の自由から導き出されるというのが通説だ。政府が国民の目から情報を遠ざけようとする中、「憲法の番人」である最高裁までもが知る権利に正面から向き合うことを避けるとしたなら、国民は時の政権の判断を検証する機会を永久に失うことになる』

 外務省が秘密に条約を作ってその文書を破棄されていて、この条約に反対する政権に替わったら、この条約が新政権には知らされない。これは民主主義国家ではないし、恐ろしく怖いことではないだろうか。こういう官僚秘密維持体制に集団的自衛権問題が絡む時、何が起こってくるか分からないという怖さが存在すると思う。

 集団的自衛権・解釈改憲問題とか秘密保護法とか、立憲主義(の危機)とかの最近の強行事態も、こういう以上全てを含むアメリカ世界戦略への秘密裏の官僚追随・深化から起こったことではないかと、どうも断定出来るようだ。アメリカは何せ、嘘の理由を大々的に喧伝して、戦争を起こした国だ。それで関連死も含めて50万人だかの世界の人々を殺した国だ。さらにこれにまつわって、英、伊、スペインなど当時の有志参戦国家をさえ潰して見せた国だ。こういう国に、我が国家、国民を売り渡している官僚たち。その売り渡し内容も永久に国民に知らされないようにする最高裁判所? 何が民主主義国家か!??
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする