棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

113-珍訳源氏-紫の上の死

2009-10-17 07:44:02 | 物語・絵本・童話
気高く美しい藤の上どのも37歳の厄年になられた。体調も優れず加持祈祷の効果もなく病も高じて、なんと物の怪にとりつかれてしまった。
一進一退の長い年月お苦しみなされたのです。
源氏殿はそれまでの乱行を悔いるごとく看護をつづけたといいます。

源氏殿の理想の女性・藤壺の宮の面影をとどめ、理想の通りに育て上げた最愛の女性・藤の上どのは、萩の葉にやどる露が、はらりと消えるようになくなってしまった。
 おくと見るほどぞはかなきともすれば風に乱るる萩のうわつゆ
源氏の返歌 ややもせば消えをあらそう露の世のおくれさだつ程へずもがな

源氏殿没後(52歳)婿殿・夕霧も中納言となり、右大臣まで昇格し、源氏家一族の長として富み栄えたのです。

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つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本