棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

103-珍訳源氏-世代の交代

2009-10-05 07:31:45 | 物語・絵本・童話
秋風が立つ7月夜、源氏殿は東の花散里の君(桐壺帝の女御で、源氏のよき話し相手)にでかけました。
萩の葉ずれの音が哀れ深くきこえるころ、かがり火が怪しく照らす中に、源氏殿の実子である夕霧と、私の長男の柏木と弟の弁の少将の3人の若君と、玉かずらの姫らが、演奏会をしていました。
実の姉としらない、我が息子・柏木は恋しいおもいを音曲にこめたのです。
源氏殿は見事な演奏に若者たちが、雅に育ったことをうれしく思いながらも、時の流れに寂しさを覚えたのです。
なんといっても、次の年は源氏殿の40歳の祝賀です。

私は当然、この場にいたわけではアリマセンが、ご想像ください。
貴族ならばこそかもし出される雅な空間なのでしょうか。
決してエリート意識で申し上げるのではないのですが、このような貴族的時間を持ちたいものです。どんなにお忙しくとも、こんな時をもてることは自信と誇りになっていくものです。

ryusun

つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本