棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

チベット寺院壁画-2

2009-10-28 11:15:30 | 山郷の暮し
「菩薩絵紋着付舞妓図」3部--そしてもう一点。の製作を終え、サー次はと冴えない日々が続いたとき、浮かび上がってきたのが「古いチベット仏画の模写」だ。
8-3の日記には、以下のことが記されていた。
当初はF50のつもりだったがベニヤサイズ-91×182にする。
其れまでに何度かチベット風な仏画を描いてきたが、今回は可能な限りチベット仏画画方にのっとった完全コピーをする予定であった。
1986年ネパール・ムクチナートの崩壊寸前の壁画写真(四季さんの撮影)の復元図を描くことにした。
描いてきずいたことだが、ムクチナートの仏画は、チベット仏画規定からかなりはずれていたことだ。つまり、規定の位置からずれている手足など。其れがかえって柔らかな姿を感じさせる。その面白さとともに、まったく別な創作意図が沸きあがってきた。

其れは、壁の崩壊などをリアルに描いているうちに、私の本来の創作欲が芽ぶきだし、中国がチベットを侵略していることへの告発がしたくなる。
それには私の経験がある。1993年5月にラサにいたおり暴動が発生し、強制的に首都から外国人は追い出されてしまった。
数少ない外国人観光の一人で、その第一報を世界に知らせたのが、同宿にいた一見ヒピー風のイギリス人だった。
それからしばらく外人はチベットに入ることが出来なかった。
今年、ウイグル族地域で反中国の暴動があった。
中国は政治的な意図ではないと封じ込めているが、私が体験したチベットとまったくおなじことが行われていることであろう。
其の思いが製作の大きな要素なのです。



ryusun

つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本