足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

ビットコインの$2万5000説

2017-08-24 08:04:06 | 投資戦略
NY株は週初め2日間の上昇後、昨日は下落した。米国では24日から恒例の世界連銀総裁
の会合が3日間開かれる。
避暑地ワイオミング州のサクソンホールでのシンポジウムである。ことしの大きな関心事はイエレン連銀総裁とユーロ中銀のドラギ総裁の講演会である。
バーナンキ前議長の時には、この会議での同議長の講演がきっかけになり、株価が大きく反転した経緯がある。
米連銀はすでに金融政策の正常化の道を歩み、次の追加利上げが年内に行われるかどうかが大きな関心事である。いま一人の主役はドラギ総裁で、これまでの緩和政策に幕を下ろすかどうかにある。最近は出口論について言及することが多くなった。
ヨーロッパ経済はEUからの離脱にもかかわらず、景気基調は堅調で独、仏などの株価は堅調。
足元の不透明な米国株相場の動きをよそに、ヨーロッパ株の回復が新興市場にも波及して、世界の株価を支えてきた。本年の株式投資ではヨーロッパ、新興諸国への投資に力点を置いたかどうか成果の分岐点になった。
今回のシンポジウムでの会合で欧米の中央銀行総裁の講演に関心が集まるゆえんである。

ウォール街では夏場の年中行事のひとつになった「財政の崖」問題が最近は再び蒸し返される。政府の財政赤字の増大で、財政赤字が継続市、2013年当時と同じように問題視する向きも多い。しかしこのところ毎年、同じような問題が発生しながら、財政運営は正常な軌道上を歩んできた。

東京市場での代表的なビットコイン関連銘柄はリミックスポイント(3825)である。昨年末から本年の高値まで10倍以上になった。ビットコインの上昇率の5倍を大きく上回った。
第2、第3の人気株が出てくるかも知れない。
セレス(3696)、インフォテリア(3853)も関連株として、この分野に進出する。足元の動きに注目したい。

新しいビットコインキャシュが急落

2017-08-22 08:04:33 | 投資戦略
NY株は反騰した。
代表的な景気循環株であるハイテク、金融、エネルギーの下落が落ち着いた。
今週は米カンサスシティでの世界中央銀行総裁の恒例の夏季会合があり、投資家の関心事は米欧の金融政策の行方性に関心が集まる。
米連銀のイエレン総裁とドラギ欧州中銀総裁の講演が焦点だ。日程は木曜日~土曜日の3日間だ。
米国は金融政策の正常化の方向に進むが、市場の関心は次の引き締め政策の発動時期である。米国景気は企業が好調で景気の回復トレンドが続く。欧米の金融政策を動かすような特段の材料もなく、中央銀行の政策は現状維持ということになるだろう。

最近、誕生した新仮想通貨ビットコインキャシュが下落した。先週末には$920まで上昇したが、NY市場では$648に急落した。これまでの主流のビットコイン、イーサリアムに次いで誕生した。この日は$648。
8月1日に誕生したばかりで、ビットコインの種類が増えた。
参加者は仮想通貨の市場の拡大を図るために、新仮想通貨を生み出しているが、市場性も薄く知名度の低さから相場の変動は大きい。相場の変動が大きいことは、先例からすると短期間に大きな利益を得るチャンスでもある。

ダイフク(6383)に注目。先に最近の受注高が急増していることが伝えられて株価が大きく上昇したが、今回のニュースは、同社の新成長期いりを示す材料だ。株価の評価を大きく変える材料である。



不吉なヒンデルブルグ・オーメン(前兆)

2017-08-21 07:07:27 | 投資戦略
トランプ政権からの主要閣僚などの離脱、北朝鮮問題などの懸念材料が出て世界の夏相場には元気がなかったが、先週からウォール街では「ヒンデルブルグ・オーメン」が顔を出し始めた。古典的なテクニカル分析からの警戒信号である。

82年前の1935年にドイツの飛行船が爆発事故にあって墜落した。株価は暴落した。
それ以来、「ヒンデルブルグ現象」ということばが、相場の先行きの警戒信号の判断に使われるようになった。
テクニカル分析の一つに使われる回数が増え、相場判断の確率の高いツールとしてテクニカルアナリストの間では注目する向きが多い。
テクニカル面で精緻な相場判断のツールとして、時間とともに改良され相場分析の成果の確率は80%以上ときわめて高い。最近では2015年夏場の株価の暴落時に「ヒンデルブルグ・オーメン」が出現し、株価が暴落した。
昨今はテクニカル分析の手法も進歩し、さまざまな精緻な指標が利用されるので「ヒンデルブルグ現象」も分析ツールとして精緻化し、改良を重ねてきた。

最近の相場の新高値の局面では、しばしば新安値を記録する銘柄数が新高値銘柄を上回るという異常な現象が散見された。それでも高値圏での硬直相場が続いたが、相場には活力がみられず一群の銘柄に人気が偏っていた。
先週の木曜日の株価の大幅な下落が市場のセンチメントを壊した。
企業業績は好調で景気指標の回復にも不満はない。不満は投資家のなかで「儲からなくなった」というセンチメントの急増である。
オーメンの回数が増加しているのが気になってきた。


目を覚ました相場の動き

2017-08-19 08:57:59 | 投資戦略
NY株は前日の274ドル安のあと、この日も76ドル安。2日間で350ドルの大幅安になった。昨年の大統領選以来、小幅な変動率を続け相場の方向観を模索してきたが、1日に200ドル以上の下落を記録するのは、現在の相場の硬直性に見切りをつけた投資家が増加してきた証明である。

これまで長い間、方向性を読みかねてきたが、ここはいったん退却という投資家が急増してきた。
市場ではいくつかの指標の動き取り上げ先行きの動向を読む。

まず先行指標である中小型株指標ラッセルが200日移動平均を破ったこと。2016年6月以来である。ラッセル指数は景気現状を読むのに利用する投資家が多い。
第2にドイツ株とS&P500との関係で8月13日にDAX指数が米国株に先行して下落した。過去2年間で5回あったがいずれも相場は調整局面にはいった。
第3にはVIX(恐怖)指数の急上昇である。相場の先行指標として注目度が高い。
第4には金相場の上昇である。世の中の先行きが不透明になったときには、資金は金市場に向かうのが通例だ。
第5にはダウ輸送株指数が下落し、景気に敏感な空輸株の下落が際立つ。弱気の先行指標である
第6はこれまでトランプ大統領が公約してきた減税、公共投資の拡大策など議会と議事日程が順調に進行していないことだ。

ここに上げた事例はいままで折にふれ取り上げられてきたことだが、政策の議論が停滞すると一気に吹く上げ問題にされる。
トランプ大統領が、これらの問題にどう対処するかが関心事だが、相場の懸念材料として表面化しなかった問題が噴き上げてきた。
好調な企業業績にみられるように、足元の景気は順調。
硬直性の強かった相場が目を覚ましたことは確実である。
相場の動きは上下に変動が激しくなるだろう。

NY株が全面安・・・トランプ相場では初めて

2017-08-18 07:35:00 | 投資戦略
NY株は久しぶりの大幅安。NYダウ平均は-1.24%と274ドル安である。昨年11月のトランプ大統領就任からでは初めての大きな下落率である。

特別に悪材料が出たわけでなく、下げの先頭を切ったのはダウ銘柄ではシスコシステムズ、アップル、アメリカン・エクスプレエス、インテル、ウォールマートなどである。久しぶりに下げは幅広く、昨年、トランプ大統領就任以来では初めての現象である。
ダウ採用の30銘柄は全面安というのもめずらしい。
これまで企業寄りの政策を買ってきたトランプ相場にもついに終幕が来たという感じである。
政策を支えてきた側近の首脳陣の入れ替えが、常識を超える頻度で行われてきただけに、ここは腰を落ち着けて、これまでの企業寄りの政策の遂行に力点を入れていけるかどうかを、市場は見守る。
トランプ大統領が就任して以来、株価が1.1%以上の下落(昨日は-1.24%)を経験しなかっただけに、投資家のセンチメントに与える衝撃は大きい。
これからトランプ陣営が株価の動きにどう対峙していくかが大きな課題になってきた。

NY株の動きに世界の株価がこれまで同調してきたわけではない。代表例は東京市場である。NY株の史場最高値を横目にみて2万円台での推移もむずかしかった。PERは13倍である。NY株の調整が東京市場を直撃することはない。
9月中間決算銘柄のなかかには、割安株が多い。日本株は押し目買いの姿勢で行きたい。