足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

ウォール街は慎重論

2017-08-14 06:31:53 | 投資戦略
先週の本欄で“NY株は落ち着く”と書いたが、週末のウォール街の空気には先行きに慎重論が多い。
ウォールストリート・ジャーナルのウェブ版では北朝鮮問題のほかにも難題があると指摘している。
① 株式相場にとって8月は悲惨な月で、続く9月と10月と経験則から問題の時期が続く。
② 信用取引の買い残が歴史的な高水準にあり、株価が一時的にでも下落すれば追証が出て株価を圧迫する。
③ 最近の相場を新高値に押し上げたのは一部の銘柄で、幅広く買われた相場での新高値でない。これらの銘柄が下落すれば相場水準に大きく影響する。
④ 強気人気が拡大し、弱気材料がないと慢心して手一杯に投資を続けてきた。投資家は買い余力がなくなっているのに、強気の見方を継続している向きが多い。
⑤ 不吉なセブン(数字)が気になる。科学的な根拠はないが今年は不吉なセブン(7)の年である。過去100年間の歴史では、夏と秋には相場は崩れることが多い。暴落とまでいかなくても、慎重な姿勢を目先はとるべきである。
⑥ 今回の上昇相場ではダウ輸送株指数が、NYダウ平均の上昇トレンドには同調しない。むしろ相場に対して赤信号を発信している。最近では1973年~1974年、1987年、1990年、2000年~2002年、2007年~2009年には輸送株指数がNYダウ平均とは逆行し、その後、全体の相場は下落した。
このような見方が週末のウォール街では出ていた。
今週の相場展開の判断は難しくなってきた。

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