足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

調整局面いり

2017-08-11 09:55:29 | 投資戦略
世界の株価が下落した、
北朝鮮のミサイル発射が地政学リスクを高め危機観はアジア、欧州、ウォール街を走った。ウォール街でしばらく話題にならなかったVIX(恐怖)指数が44%も急騰し16になった。市場の先行きに不透明感が出たときには数値が高くなる。最近は昨年11月の大統領選のときに23まで上昇したが、その後は8近辺まで下落していた。
ヘッジファンドなど機関投資家は先行きに不透明感が出たときには、VIX指数を買い、運用資産の下落のヘッジをつるのが通例である。

NYダウ平均が連騰を続けていた今週初めに、いち早く相場に警戒信号を発信したのは債券投資の世界で“債券王”という異名をとるガンドラック(ダブルライン・キャピタル)であった。相場の連騰に危機観をもつ運用者が出始めていたときだ。

いまひとり世界最大のヘッジファンドを運用するレイ・ダリオ(ブリッジ・ウォーター)は「リスクは政治と経済の両方に出てきた。株価には全く織り込まれていない」と弱気の見方を発表した。昨年のトランプ政権の誕生いらい、一貫して慎重論を通してきた運用者だ。
運用の世界での両巨頭が慎重論を発表し、今週のNY株には影響を与えはじめた。NY株は調整を予想する向きが多かっただけに、しばらくは調整局面にはいるだろう。当然、東京市場もその傘の中にはいる。

今回の北朝鮮問題では、北朝鮮のミサイルが日本国土の上空を通過するといわれているだけに、これまで以上に地政学リスクは高まる。
NY株の短期の上昇トレンドは終焉した。連休明けの相場展開は波乱相場になるだろう。