足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

原油相場が一服。エネルギー関連に関心をもつ。

2016-03-09 06:05:04 | 投資戦略
NY株は5日間の連騰後、この日は小休止。
特に株価を押し上げる材料もなくアジア株の調整がヨーロッパ株に影響を与え、ウォール街に波及するという現在の相場の性格が顕著に現れた。
これまでの相場の牽引役であった原油相場も下落した。向う1週間は10日(木)のユーロ中央銀行の理事会、来週の15日(火)、16日(水)が米連銀の理事会が開催される。
ユーロ中央銀行ではドラギ総裁がどのような金融緩和策を出すか?これまでのように市場にサプライズを与えてヨーロッパ景気の先行きに新風を送るかどうかが関心事。
米連銀の理事会は不安定な株価をみて政策転換は見送られるというのがコンセンサスである。

このような環境下でもウォーレン・バフェットが大株主のコカコーラ(KO),アメリカン・エクスプレス(AXP),ウォールマート(WMT)は堅調な動き。いずれもダウ銘柄だが、相場の先行きに気迷い人気が出ても「わが道を行く」とファンダメンタル分析を重視したバフェット流の動きの魅力がわかる。相場人気には影響を受けず、バフェット派の投資家は企業の未来にゆるぎない確信を持つ。株価の動きを追いかけていると、改めてバフェットの偉大さが分かる。

今回の原油相場の反騰に乗るのにエネルギー関連に関心を持ち、バフェットが投資した銘柄のコピー(提灯を点ける)をした。彼が最近まで持ち株を増やしてきたフィリップス66(PSX)とキンダー・モーガン(KMI)の買いである。日本であまり話題にならないが、調べると大きな関心をひきつけられる。
フィリップス66は「トリトンスクエア通信」でここ数年間、折に触れ紹介してきた石油関連のミドストリーム(中間)とダウンストリーム(最終)段階の企業だ。業績は原油相場の変動には直撃を受けず、安定成長の銘柄である。2012年に大手石油のコノコ・フイリップスから分社化された。キンダー・モーガンは石油の輸送分野の企業で、やはり原油相場には大きな影響は受けない。代表的な米国銘柄である。ただ人気はエネルギー関連なので原油相場の変動には多少の影響を受けるのが魅力でもある。
最近、バフェットが投資する前に大手ヘッジファンドが揃って投資し、バフェットの先を越した。バフェットは彼の基準で分析をして中長期的に有望と判断して遅れて投資をはじめた。それだけに余計に関心をそそられる。いずれも東京市場では類似の銘柄が存在せず、典型的なアメリカ企業である。
実際に投資してみてバフェット銘柄の魅力が実感される。