足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

"Bunny Market"の展開

2016-03-28 06:36:09 | 投資戦略
今週のウォール街は重要な2つの景気指標の発表に関心が集まる。
まず週明けの物価指標(2月)。コアインフレ率の予想は+0.2%で、予想通りなら米連銀の目標とする年率+2.0%という目標に達する。それを受けて2月1日(金)には3月の雇用統計の数字が出るが事前の予想は21万人と景気の巡航速度を達成する20万人台には達する予定。
このような景気指標から先行き連銀の次の利上げの時期の議論が再燃する。一時は米国を初め世界的に株価が不安定化し、しばらくは利上げ議論が封印されたが、本日の日経新聞ではFOMCのメンバーが第2回目の利上げに言及しはじめた。

先週の本欄で紹介した“Bunny Market”のことを有名なストトラティジストのジェームズ・ポールソン(ウェルズ・マネジメント)も、現在の相場を表現するのに使っている。
ウォール街では相場の性格を表現するのに使われてきたが、Bunnyは「びょんびょん跳ねる子ウサギ」のこと。現在の相場は上下への方向性が明確でないが、一定のゾーンを上下するリズムで動き、トレンドはゆるやかな上昇基調とみる。可愛い子ウサギになぞらえる。

リセッションの気配はなく、景気指標の過熱感もなく、長期の弱気相場いりの兆しは全くない。しばらくは下値不安のない相場展開が続くとみる。
そのような環境下では株価指標には大きな上昇はみられないが、個別銘柄と特定のセクターで人気株が輩出する。具体的な業種では製造業、素材、設備投資関連を上げ、大型株よりも中小型株が人気を集める。この見方は東京市場でも適用できそうである。

自動車株に注目。トヨタ自(7203)、マツダ(7261)、富士重工業(7270)がテクニカル指標からも妙味がある。