足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

万年弱気筋が強気に転換

2016-03-03 06:12:57 | 投資戦略
世界の株価には短期的に底入れサインが出てきた。
月曜日のNY株高に日経平均の反騰が加わり、中国株、欧州株も上昇した。
弱気の代表であるマーク・ファーバー(「The Gloom,Doom and Boom」レポートを発刊)が強気に転換した。絶えてなかったことである。
「相場は売られ過ぎだ。短期的にはS&P500が2,050ポイントを超えるだろう」と珍しく強気だ。
しかし相場の基調が転換したのでなく弱気相場のなかでの戻しというところ。彼の看板である「万年弱気」の看板を下ろしたわけでない。

昨日のウォール街では「The Arm Index」が、やはり「買い」のシグナルを発した。東京市場ではあまり利用されないが、ウォール街では注目する向きも多い。
騰落指数を売買高を加味した騰落指数で割った数値である。相場の中立ゾーンはこの指数が1.0のときで、2.0~3.0のゾーン入ると警戒ゾーンになる。昨年9月初めには4.95ポイントになり弱気の極値になり、その後、株価は大幅に反騰した。当時はバフェットが口にする「恐怖心が市場を襲う」というセーリング・クライマックスであった。VIX(恐怖)指数が30を超えた。
先週、金曜日に2.4ポイントになり「売られ過ぎ」のサイン。
弱気の代表であるマーク・ファーバーでさえ、昨今の相場が売られ過ぎを指摘するところをみると、目先の世界の株価は転機にきている。
問題はどのような銘柄選択をするかにある。アベノミクス相場での相場の上昇局面で円安と景気敏感株を買ったが、今回は物色の内容が変化していくだろう。
これまでは円安、金利敏感、中国関連などテーマは見つけ易かったが、相場の環境は2015年までの強気相場時とは変わってきた。
個別物色の範囲が狭まることは確実である。