足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

原油相場の反騰に関心・・・小野薬品の大幅分割に意外性

2016-03-06 11:11:00 | 投資戦略
NY株は続伸。S&P500の4日間の上昇は2月11日以来で市場には強気ムードが戻ってきた。
2月の雇用統計が24万2000人増になり1月の17万2000人増を大きく上回った。今回の上昇相場には景気指標の好転のほか、原油相場の底入れ感がある。最近の安値から35%も急騰し先行きの不安感が払拭され、関連株が急騰した。エネルギー関連でも金曜日には1日で40%~50%も上昇する銘柄が散見されるのは、投資家の石油相場の先行きに底入れ感が出てきてショトカバー(空売りの買戻し)が出てきた。
新興諸国の株価でもブラジルの株価の反騰が注目される。

CNNMoneyのFear&Greed(恐怖&貪欲)指数は71ポイントと1週間前の57ポイントから一段と上昇、一部には相場は短期的にはスピード調整を見込む向きが早くも出てきた。1ヵ月前の同指数は25ポイントであったので、市場の貪欲(強気観)状況は大きく上昇した。
NY株高を反映して世界の株価も軒並み高。中旬にはユーロ中央銀行の一段の金融緩和策の発動が期待されるし、米連銀のFOMCでの利上げの見送りは決定的。
ただ強気筋は少数で今回の反騰相場に乗れた投資家は少ない。

東京市場も個別物色の人気が高まる。
小野薬品(4528)が3月末での株式分割1対5を発表した。ヘルスケア関連の牽引役だが、大幅な分割には意外性がある。これまでは高株価水準でも分割には前向きでなく、市場では同じ関西銘柄の任天堂と並んで分割には保守的とみていただけに意外性がある。来週も市場での注目が集中するだろう。
最近は同じバイオ関連のそ-せいグループ(4565)が人気のあとを追いかけていた。小野薬品は時価総額では規模が桁違いに大きいのに売買代金では後塵を拝していた。株主の声に耳を傾ける経営陣の姿勢の変化には注目される。市場のコーポーレートガバナンス重視の流れに乗り出した。