足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

価値観の変更を迫られている?

2005-05-13 19:25:03 | 株式
昨日のニューヨーク株をみていると、これからの価値判断の塗り替えが必要であるような感じを受けた。
まず原油価格が下落して$50割れをしたのに、相場が上昇しなかったことである。これまでなら大歓迎で株価は上昇した
ダウ平均を押し下げたのは、30銘柄のうちの今年のトップ・パフォーマーであるエクソン・モービルである。
原油価格の下げがほかの素材関連にも波及し、USスチールをはじめ、昨年来の人気株の中国関連株が下げた。USスチールはインディアナ工場の製造ラインを在庫調整のためにストップした。これまで鉄鋼株のリード役であった。この下げをみて思い出すのは、1ヶ月ほど前にヘッジファンドのドウ・カスがこの株のショート(カラ売り)を始めたことが新聞に伝えられたことである。それ以来、一進一退でもみ合っていたが、トレンドとしてははっきりと下降トレンドに入った。
昨年は日本でも鉄鋼株を次から次へと取り上げてきたが、大手高炉メーカーが好決算を発表、見通しも強気であるのに株価が反応しない。株価は向こう1年間の業績の見通しを織り込んでしまったのか、あるいは会社の強気の見通しを信用していないのか?
海運株も好決算の発表を終えた。鉄鋼と同じように株価の反応がない。
ウォール街でのエネルギー、素材関連の下げを、われわれも注目しなければならない。手持ち株は戻り売りの戦略を取りたい。
代わってハイテク、インターネット、メディア株に底堅さが出てきた。
相場のトレンドを考える前に、相場を判断する価値観が変ってきたのかどうかが気になる点である。