足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

ウォール街でネットの女王の復活の意味するもの

2005-05-12 19:41:26 | 株式
先月末、ワシントンで「広告・ハイテク業界」というカンファレンスが開かれた。開会の基調講演に姿を現したのはモルガンスタンレーのアナリストのメアリー・ミーカーだ。懐かしい名前である。
1999~2000年のインターネット・ブームの時は超売れっ子のアナリストで、メディアは彼女に「ネットの女王」というニックネームを贈った。しかしネット・バブル崩壊でウォール街のネットのアナリストの大半が職を失ったが、彼女は残った。
さすがはモルガンスタンレーだ。
このところ再び、メディアが取り上げる機会がふえてきた。ネット企業の動きは「ブームから崩壊へ、そしていまは小景気」、一方投資家にとっては「小景気から崩壊へ、そしていまやブームの段階へ」のパターンという。これからの株式市場での投資成果は、先のブームを上回るとみる。6500人の聴衆には50ページの資料が配られ、第2の革命が始まるというミーカーの見方をどう受け止めたか?ネット広告の勢い、そしてEコマースの成長。
昨日も世紀の投資家ビル・ミラーの、最近のヤフー、シスコの大量買いを紹介した。
さて日本でもミーカーの言葉が、新興市場のインターネット株の動きをみていると實感として迫ってくる。
今週はソフトクリエイト(3371・HC)に注目。4月19日にIPO(新規公開)したが、IPO価格6,200円に対して10,540円と穏健な寄りが良かった。Eコマースのパッケージ・ソフトの開発に成功、富士ゼロックス、伊藤園、日清紡、カシオ、NTT西日本、ミニストップ、ソニー・ミュージックなど大手企業が採用。製品に対する大手企業の評価をみていると、ネット関連株の成長株の新顔であるといえる。
この種の株の評価はPSR(株価÷1株当たり売上)でみる。今期の1株当たり売り上げは5,430円。目先は5倍に買うか、6倍か?投資家の判断で目標を決める。
株価の勢いは成長性を評価し始めた。新興市場の台風の目になる可能性は高い。
ちなみに最近の人気株のガンホー・オンライン・エンターテイメント(3765・HC)はPSRは47倍、ぐるなび(2440・HC)は19.4倍である。これをみるとソフトクリエイトの現在の株価水準の位置が、どんなところにあるかがわかるはずだ。