足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

今年も終わった・・・新年の戦略をビル・ミラーから学ぶ

2004-12-30 23:13:06 | 株式
20世紀が生んだ最高のファンドマネジャーはウォーレン・バフェット、ピーター・リンチ、ビル・ミラーといわれる。
バフェットはバークシア・ハザウェイの経営者、ピーター・リンチはフィデリティーのマゼラン・ファンドを世界最大の規模に育て上げた。日本でも有名で、書店にいけばこの2人に関する書物が必ず並んでいる。
ビル・ミラーについては日本では知名度は低く、知る人ぞ知るの存在である。レッグ・メイソンの投資顧問会社の首脳で、現在も「バユー・トラスト」を運用する。彼が偉大なのは、過去13年間にわたって、毎年、その成果がS&P500を上回り続けたことである。それにいまも現役で活動している。特に私が彼に引かれるのは、成長株の投資に力点を置くということである。
もともと大学では経済学のほかに、数学を専門に学んだ。そのためかバフェットやピーター・リンチはハイテクには一切、手を出さないが、ビル・ミラーはハイテク株の投資でも優れた成果を上げる。
さて今年の秋までは、久しぶりにS&P500に比べて、そのパフォーマンスが下回ってきた。それが最近のナスダックの復調で大きく成果が改善、今年の成果は+13%とS&P500を上回った。大量に投資したアマゾン・コムとIAC/インターラクティブが年末にかけて大きく上昇したのが、その成果を大きく浮上させた。
「エネルギー株のウエイトを引き上げなかったのが最大の失敗」と、今年を振り返るが、14年にわたる市場平均を上回るという輝かしい成果を今年も残すことに成功した。
私はバフェット、ピーター・リンチ以上に、彼の生き方に共鳴を感じる。新興市場やハイテク株に偏見を持たないことがうれしい。
今年も相場は終わった。新年は12月相場の延長上で、幕が開く。NY市場は1月1日だけがお休みで、あとは通常通り。
新年の相場がどう展開するかのヒントを、NY株の動向がわれわれに、教えてくれる。
ビル・ミラーのようにネット関連株やハイテク株で、新年のコア銘柄になるのを見つけていきたい。