足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

新興市場への投資実践論

2004-12-02 17:30:50 | 株式
今月の新興市場へのIPO(新規公開)は22社の予定。12月2日には皮切りとして太洋工業(6663・JQ)とビーアンドビー(2426・JQ)が公開。前者はIPO価格5,700円に対して5,900円、後者はIPO価格30万円に対して63万円でスタートした。私の予想では太洋工業は7,000円以上で寄るとみたが、穏健な寄りには驚いた。一方、ビーアンドビーは50万円前後とみたが、大きく上回った
太洋工業はプリント配線基板の試作品のメーカー。ビーアンドビーは携帯電話、デジタル家電の営業支援といういま人気のあるアウトソーシング。予想以上の安値でスタートした太洋工業は、投資のチャンスだ。来期のPER(株価収益率)でみると、20倍前後、昨日、本欄で紹介したYサンザン・モデルでは高い目標値が出るので、一度、ぜひ読者が自分で計算してみてほしい。現在の株価がどれだけ割安かが、わかるはずだ。ハイテク関連ということで、人気がつかなかったが、新興市場でもファンダメンタル分析で、納得して買える株があることを知ってほしい。最近の日進工具(6157・JQ)のような状況だ。同社の今12月期の経常利益は13億6,000万円、発行株式数は291万株である。さらに来期は経常利益は17億5,000万円なので、この数字をYサンザンモデルにいれたら、相当に高い目標値がでる。ぜひとも机上の投資でもよいので、体験してほしい。
今週の「トリトンスクエア通信」では、来週水曜日までに公開される銘柄のうち、私の関心のある銘柄についてコメントしている。
公開銘柄数が今月は高水準だけに、玉石混交であるが、「玉」を見つけるチャンスもある。ときには市場人気と実態価値のカイ離が、マイナスになる株を見つける逆張り戦法でいく。取り上げたのは上記2銘柄のほか、第一稀元素化学工業(4082・東2、公開日・3日)、チェルト(3354・JQ、同3日)、タカラバイオ(4974・マ、同7日)、クリヤマ(3355・東2、同9日)、バラカ(4089・マ、同9日)である。ただ全部が有望というのではなく、市場が人気化した場合は注意という意味でもとりあげた銘柄もある。
(明日(12/3)、21時から日経CNBCに出演します。)