足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

仕手株とは違う新興市場の人気株「17日はどうする?」

2004-12-16 18:43:58 | 株式
新興市場の人気が蘇ってきた。かつての仕手株に個人の投機マネーが集まるように、オンライン取引時代の「申し子」のように、IPO(新規公開)される銘柄の中から魅力のある(この判定が事前には難しいが)銘柄に、人気が集中する。
この日もジャスダックの売買高の第1位は15日に公開されたアウトソーシング(2427・JQ)で、87億円の売買、第2位の楽天の51億円を大きく引き離した。第3位はダイキサウンド(3350・JQ)で39億円の売買高。マザーズはトップはGDH(3755・マ)で、64億円、第2位はダイセキ環境ソリューション(1712・マ)で26億円であった。
GDH、ダイキサウンドは「株価は目先ヒト山をつけたか?」とも感じたが、この日はストップ高のカイ気配、ダイセキ環境も同じようにストップ高。このような銘柄の相場のリズムをうまくとらえた投資家には、第1部市場の仕手株の動きでは満足できなくなり、新興市場の魔法にかかったような雰囲気に酔う。
本欄ではそれらの株の人気のコトの良し悪しは論じない。インターネット革命によるオンライン取引が生み出した、日本の株式市場の新投資革命でもある。こんなことを書くと、「1999~2000年の悪夢を忘れたか」という向きもある。似ているところもあるが、当時と異なるのは、公開される企業の一つ一つが未来の日本を守ろうという使命感に燃えているような気がする。米国にアンドレ・コストラニーという投機家がいた。かれは人から「彼は投機家」と言われることに反論はしなかった。波乱の時代に生き残り資産をつくった。彼の言葉でいつも思い出すのは「相場はサイエンスではなく、アーツ(芸術)である」という言葉だ。オンライン取引で成功した投資家だけが、その言葉を実感できるかもしれない。私はウォーレン・バフェットもジョージ・ソロスも尊敬するが・・・
今日の省電舎(1711・マ)は公開株数の1730株に対して、「売り1490株、買い3090株」の気配で、IPO価格(新規公開)の60万円に対して120万円カイ気配で終わった。17日にはどう対処するか?そのカギを提供するのが、われわれの仕事である。
最近の投資家は、今年の夏までと異なって、新興市場の投資にはやや賢明になってきた。マザーズが7月~11月に49%も暴落したことから、なにかを学んだようだ。
17日公開のワールド・ロジ(9378・HC)とリプラス(8936.・マ)のビジネス・モデルもおもしろい。今週のトリトン・スクエア通信では解説している。
以下は余談。
GDHはアニメの制作。来年にフジテレビと共同で宮部みゆき作「ブレイブ・アドベンチャー」を劇場用として制作する。
「ハウルの動く城」より、その小説はおもしろかった。株価が今日、切り返した人気がわかる。主人公のワタルに久しぶり酔わされた。お正月の楽しみに読んでみられたら。